★ 分割表について御教授下さい。その1 ★

 335 分割表について御教授下さい。その1  book of saturday  2001/11/29 (木) 07:12
  338 Re: 分割表について御教授下さい。その1  青木繁伸  2001/11/29 (木) 13:07
   348 フィッシャー  book of saturday  2001/11/30 (金) 08:25
    349 Re: フィッシャー  青木繁伸  2001/11/30 (金) 10:05
  336 Re: 分割表について御教授下さい。その2  book of saturday  2001/11/29 (木) 07:16
   339 Re^2: 分割表について御教授下さい。その2  青木繁伸  2001/11/29 (木) 13:11
    347 多重比較  book of saturday  2001/11/30 (金) 08:13
     350 Re: 多重比較  青木繁伸  2001/11/30 (金) 11:06
      352 テユーキー  book of saturday  2001/12/01 (土) 07:55
       354 Re: テユーキー  青木繁伸  2001/12/01 (土) 13:30
        358 Re^2: テユーキー  book of saturday  2001/12/01 (土) 15:32


335. 分割表について御教授下さい。その1  book of saturday  2001/11/29 (木) 07:12
青木先生、皆様はじめまして。既出でなさそうですので質問させて下さい。分割表について2つ御教授いただければ幸いです。私はStatViewというソフトを使っているのですが、2x2の分割表による検定では通常はカイ2乗検定、サンプル数が少ない時はFisherの直接法のチェックボックスをオンにする、とガイドブックに書かれています。もしそれが正しいなら、どの位の数ならFisherが適応されるべきなのでしょうか?

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338. Re: 分割表について御教授下さい。その1  青木繁伸  2001/11/29 (木) 13:07
> StatViewというソフトを使っているのですが、2x2の分割表による検定では通常はカイ2乗検定、サンプル数が少ない時はFisherの直接法のチェックボックスをオンにする、とガイドブックに書かれています。もしそれが正しいなら、どの位の数ならFisherが適応されるべきなのでしょうか?

この説明は不十分で,もうすこしハッキリした基準は,
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Cross/warning2.html
に書いてあります。
抜き書きすると,

本検定は,「期待値が小さい」場合に推奨される。教科書によっては「4 つのうちのどれかの桝目の観察値が5 以下のときに」と書かれているが,「観察値が」ではなく正しくは「期待値が」である。
Cochran は,「2 × 2 分割表の場合には,(1)全ケース数が 20 以下のとき,(2)全ケース数が 20 〜 40 のときで期待値のうち最も小さいものが 5 以下のとき,フィッシャーの正確確率検定を使う」ことを勧めている。ちなみに,彼はさらに,「全ケース数が 40 以上の場合には連続性の補正をした χ2 検定を行う」と書いているが,ケース数が大きい場合にもフィッシャーの正確確率検定を使ってもかまわない(Cochran, W. G.)。

ということです。

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348. フィッシャー  book of saturday  2001/11/30 (金) 08:25
>ケース数が大きい場合にもフィッシャーの正確確率検定を使ってもかまわない(Cochran, W. G.)。
ということは、全ての2x2分割表はフィッシャーを用いて検定できる、と理解してよろしいでしょうか?確かに多ケースをフィッシャーで検定した論文を見たことがございます。

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349. Re: フィッシャー  青木繁伸  2001/11/30 (金) 10:05
> >ケース数が大きい場合にもフィッシャーの正確確率検定を使ってもかまわない(Cochran, W. G.)。
> ということは、全ての2x2分割表はフィッシャーを用いて検定できる、と理解してよろしいでしょうか?

そういうことです。

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336. Re: 分割表について御教授下さい。その2  book of saturday  2001/11/29 (木) 07:16
2つ目は、2x3の分割表についてです。仮に100人ずつの集団AとBがあり、Aが喫煙率100%、Bが50%であったとき、2x2の分割表でカイ2乗検定を行うと、自由度1、カイ2乗値66.667、p<0.0001などと出てきます。これに喫煙率0%の100人の集団Cを加えた3群に対して2x3の分割表で検定すると、自由度2、カイ2乗値200.00、p<0.0001などとなります。AとB、AとC、BとCを2x2分割で検定した場合、それぞれp<0.0001でA>B、A>C、B>Cですが、3群で比べたときの一つのp値は何を意味するものなのでしょうか?また、3群存在したとき、そのうちの2つを取り出して比較検定することは統計的には誤りでしょうか?実際には腫瘍の臨床病理に用います。サンプル数10、35、32の3群です。御多忙中恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

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339. Re^2: 分割表について御教授下さい。その2  青木繁伸  2001/11/29 (木) 13:11
> 3群で比べたときの一つのp値は何を意味するものなのでしょうか?

3群を全体的に見たとき,比率が異なるということです。

> 3群存在したとき、そのうちの2つを取り出して比較検定することは統計的には誤りでしょうか?

多重比較というものになります。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/tests.html
の,
* 比率に関する検定と推定
* K 群の比率の差の検定・多重比較
* ライアンの方法
      http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Hiritu/Pmul-Ryan.html
* テューキーの方法
      http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Hiritu/Pmul-Tukey.html
の所を見てください。

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347. 多重比較  book of saturday  2001/11/30 (金) 08:13
御回答、誠にありがとうございました。ライアンの方法ではZa'/2の計算が理解できませんでしたので(aはアルファです)、計算が易しそうなテューキーの方法を選択したいと存じます。例題をやってみて、これなら私にも手動で出来そうかなと思いました。テユーキーの綴りをお教えいただけませんでしょうか?我々素人にも有名なFisherなどでは改めてリファレンスをつけることはしていませんが、テユーキーではリファレンスが必要でしょうか?また、実際の論文中には最初のカイ2乗p値や、有意水準5%(あるいは1%)というのを記すべきでしょうか?残念ながら私にはこういった表現に馴染みがございませんので、もしそうなのでしたら適切な英文表現か参考文献をお教え頂けたら幸いです。お手数おかけし申し訳ございません。

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350. Re: 多重比較  青木繁伸  2001/11/30 (金) 11:06
> テユーキーの綴りをお教えいただけませんでしょうか?

Tukey, J. W. です。

> 我々素人にも有名なFisherなどでは改めてリファレンスをつけることはしていませんが、テユーキーではリファレンスが必要でしょうか?

計算方法は,以下の論文に出ています。
Thomas A. Ryan (1960)
Significance tests for multiple comparison of proportions, variances, and other statistics.
Psychologicall Bulletin, 57(4), 318-328.

> また、実際の論文中には最初のカイ2乗p値や、有意水準5%(あるいは1%)というのを記すべきでしょうか?残念ながら私にはこういった表現に馴染みがございませんので、もしそうなのでしたら適切な英文表現か参考文献をお教え頂けたら幸いです。

上記論文にもあります。

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352. テユーキー  book of saturday  2001/12/01 (土) 07:55
お蔭様で、テユーキーの方法を用いて何とか自力で解決するこができました。誠にありがとうございました。
教わった文献を早速手配致しましたが、もしやこれはもう一つのライアンの方法ではないでしょうか。

> Thomas A. Ryan (1960)
> Significance tests for multiple comparison of proportions, variances, and other statistics.
> Psychologicall Bulletin, 57(4), 318-328.

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354. Re: テユーキー  青木繁伸  2001/12/01 (土) 13:30
> 教わった文献を早速手配致しましたが、もしやこれはもう一つのライアンの方法ではないでしょうか。
>
> > Thomas A. Ryan (1960)
> > Significance tests for multiple comparison of proportions, variances, and other statistics.
> > Psychologicall Bulletin, 57(4), 318-328.

違います。
ライアンの方法とともに Tukey の方法が解説されています。オリジナルについては言及がない。

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358. Re^2: テユーキー  book of saturday  2001/12/01 (土) 15:32
なるほど。オリジナルのペーパーが存在しない、ということもあるのですね。それは想定していませんでした。
御多忙中、誠にありがとうございました。今後とも、どうぞよろしく御指導下さい。

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