重回帰分析の目的の 1 つは,どの独立変数が最もよく従属変数を説明しているかを知るということである。しかし,偏回帰係数の大きさでもって判断してはならない。例えば,ある独立変数の測定単位をグラムからキログラムに変えると,その独立変数に対する偏回帰係数は 1/1000 になるし,グラムで測られる独立変数とセンチメートルで測られる独立変数の比較はできない。このような場合には,従属変数およびそれぞれの独立変数が,平均値=0,分散=1 に標準化(正規化)されているとしたときの偏回帰係数 $b_i'\ (i=0, 1, \dots, p)$ を求めておくとよい。この $b_i'$ が標準化偏回帰係数である。
$\hat{Y}'=b_1'\ X_1'+b_2'\ X_2'+\dots+b_p'\ X_p'$
もし,ある独立変数 $X_i$ が 1 標準偏差分動けば,従属変数に $b_i'$ の変化を生じさせることを意味する。しかし,通常は独立変数間には相関関係があるので,実際の変化量を表すものではない。
詳しくは,重回帰分析を参照のこと。