★ 2×3の分割表について ★

2457. 2×3の分割表について ほし 2004/02/24 (火) 10:59
├2460. Re: 2×3の分割表について 青木繁伸 2004/02/24 (火) 12:51
│└2465. Re^2: 2×3の分割表について ほし 2004/02/24 (火) 15:00
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2457. 2×3の分割表について ほし  2004/02/24 (火) 10:59
アンケート対象者が約100名で
直径8と10mm大きさの薬を見てもらい,つかみやすい,どちらでもない,つかみにくいというような順序尺度のデータを得ました。

2×3の分割表でχ2検定(独立性の検定)を行なおうと思いましたが,期待値が5以下の部分が出来てしまいました。

この場合,カテゴリーをまとめて2×2の分割表にして検定をおこなうのが普通だと考えます。しかし,主観的な要因を除きたいため2×3分割表のまま検定したいのです。

独立性の検定(Exacttest)

http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/JavaScript/cross2.html

を使用させていただいて値を出しても,処理する上で特に問題はないのでしょうか?


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2460. Re: 2×3の分割表について 青木繁伸  2004/02/24 (火) 12:51
結論から言うと,あなたのデータは,対応のあるデータですから,独立性の検定はできません。
対応のあるデータの代表値の差の検定を行うべきです。

===

一人の被験者は,2種類の薬について聞かれたのですね。
だとしたら対応のあるデータです。
もし,独立性の検定をしようとして集計表を作ると,総合計のセルは,対象者数の二倍の数値が入るでしょう。それは,間違いのサインです。

対応のあるデータの代表値の差の検定は,データ水準により以下のようになります。

(1) 対応のあるデータの差を取ることができ,差自体が間隔尺度(比尺度)として使ってよい場合(要するに元のデータが間隔尺度である場合)は「対応のある平均値の差の検定」
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Average/paired-t-test.html

(2) 対応のあるデータの差を取ることができ,差に順序を付けることができる場合は「ウィルコクソン符号付順位和検定」
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Average/mpsr-test.html

(3) 対応のあるデータの差を取ることができないが,いずれが優れているかは定義できる場合は「符号検定」
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Average/sign-test.html

ということで,符号検定と言うところに落ち着くのではないでしょうか(符号検定も exact test はあります。すなわち二項検定ですが)。

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2465. Re^2: 2×3の分割表について ほし  2004/02/24 (火) 15:00
> 一人の被験者は,2種類の薬について聞かれたのですね。
> だとしたら対応のあるデータです。
> もし,独立性の検定をしようとして集計表を作ると,総合計のセルは,対象者数の二倍の数値が入るでしょう。それは,間違いのサインです。

はい,確かに2倍の数値が入ってしまいます。対応のあるデータです。

> 対応のあるデータの代表値の差の検定は,データ水準により以下のようになります。
>
> (1) 対応のあるデータの差を取ることができ,差自体が間隔尺度(比尺度)として使ってよい場合(要するに元のデータが間隔尺度である場合)は「対応のある平均値の差の検定」
> http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Average/paired-t-test.html

paired-t-testを行なうことを考えたのですが,
例えば,加重を加え           Aの薬 Bの薬
    つかみやすい・・・・・3点  100名 80名
    どちらでもない・・・・2点   0名 10名 
    つまみにくい・・・・・1点   0名 10名
このようになった場合,Aの薬に対して分散値がなくなってしまい。
途方にくれておりました。

> (2) 対応のあるデータの差を取ることができ,差に順序を付けることができる場合は「ウィルコクソン符号付順位和検定」
> http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Average/mpsr-test.html
> (3) 対応のあるデータの差を取ることができないが,いずれが優れているかは定義できる場合は「符号検定」
> http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Average/sign-test.html
>
> ということで,符号検定と言うところに落ち着くのではないでしょうか(符号検定も exact test はあります。すなわち二項検定ですが)。

U検定にかんしては,Nが小さいときに使う検定だとばかり思っておりましたので,あまり勉強していませんでした。

符号検定ですね。
もう一度検討してみます,お忙しいところありがとうございました。

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2469. Re^3: 2×3の分割表について 青木繁伸  2004/02/24 (火) 15:47
要するに全員がA薬はつかみやすいとしたわけですが,差を取った値の分散は0ではないでしょう。A 薬をきじゅんにして,80名は3-3=0,10名は2-3=-1,そして残り10名は1-3=-2ですから,平均値は-0.3,不偏分散は0.4141414。また,t = 4.6617, df = 99, p-value = 9.804e-06 となり,検定はできます。
ただし,3-2 と 2-1 が同じ距離かどうか仮定できない場合にはパラメトリックな方法は不適切ということです。


> U検定に関してはは,Nが小さいときに使う検定だとばかり思っておりましたので,

ウィルコクソン符号付順位和検定とウイルコクソン検定(=マン・ホイットニーのU検定)とは異なるものです。後者は対応のない平均値の差のt検定に対応するもの。
また,ノンパラメトリック検定は,Nが小さいときに使うものというのも誤解です。

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2458. Re:2×3の分割表について ひの  2004/02/24 (火) 11:38
> アンケート対象者が約100名で
> 直径8と10mm大きさの薬を見てもらい,つかみやすい,どちらでもない,つかみにくいというような順序尺度のデータを得ました。
>
> 2×3の分割表でχ2検定(独立性の検定)を行なおうと思いまし

 一方が順序尺度なら,カイ二乗検定やFisherの正確確率検定ではなくて,U検定やクラスカル・ウォリス検定にすべきだと思います。

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2459. Re^2:2×3の分割表について ほし  2004/02/24 (火) 12:37

>  一方が順序尺度なら,カイ二乗検定やFisherの正確確率検定ではなくて,U検定やクラスカル・ウォリス検定にすべきだと思います。

ありがとうございます。さっそく検討した後やってみます。

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