ウィルコクソンの符号付順位和検定     Last modified: Mar 17, 2004

 対応のある 2 変数の組について,代表値に差があるか検定する。

 ウィルコクソンの符号付順位和検定では,2 変数のとる値の差が定義でき,かつ,差の順位付けができなければならない(この条件が満たされないときには符号検定を用いること)。


例題

 「10 人の被検者について,ある測定値を得た。同じ被検者に対して,1 年後にもう一度測定した。その結果を表 1 に示す。1 年間で母代表値に差があったかどうか検定しなさい。」

表 1.対応のあるデータ
被験者 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
$X_{i}$ 269 230 365 282 295 212 346 207 308 257
$Y_{i}$ 273 213 383 282 297 213 351 208 294 238
$X_{i}-Y_{i}$ $-$4 17 $-$18 0 $-$2 $-$1 $-$5 $-$1 14 19
順位 4 7 8
3 1.5 5 1.5 6 9


検定手順:

  1. 前提

  2. $n$ ケースの,対応のある 2 変数を $X_{i}$,$Y_{i}$,両者の差を $d_{i} = X_{i} - Y_{i}$ とする($i = 1, 2, \dots , n$)。

    例題では,$n = 10$,$d_{1} = -4$,$d_{2} = 17$,$\dots$,$d_{10} = 19$ である(表 1 の 4 行目)。

  3. $X_{i} - Y_{i}$ の絶対値の小さい方から順位をつける。ただし,$X_{i}=Y_{i}$ の組は除く。
    同順位の場合は平均順位をつける。

    例題では,表 1 の 5 行目。

  4. $X_{i} > Y_{i}$ の組の順位の和と $X_{i} < Y_{i}$ の組の順位の和のうち,小さい方を検定統計量 $T$ とする。

    例題では,
    $X_{i} > Y_{i}$ の組に付けられた順位の和は $7 + 6 + 9 = 22$
    $X_{i} < Y_{i}$ の組に付けられた順位の和は $4 + 8 + 3 + 1.5 + 5 + 1.5 = 23$
    となるので,$T = 22$ である。

  5. 以下のいずれかの方法をとる。

・ R で計算してみる (注)


演習問題


応用問題


・ 計算プログラム [R]
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