このモデルはワンヒットモデルのもう 1 つの一般化であり,「ある標的器官が,一定期間内に $n$ 個以上の有効ヒットに曝されると発癌する」としたもので,( 7 ),( 8 )式のようになる。( 7 )式において $n = 1$ とすれば( 6 )式に一致する。また,( 8 )式は,このモデルが,形状パラメータ $n$,尺度パラメータ $1\ /\ \lambda$ を持つガンマ分布に従う用量 - 反応曲線を示すことが分かる。
\[ \begin{align*} &P = 1-\sum_{k=0}^{n-1}\ \displaystyle \frac{\exp(-\lambda\ D)\ (\lambda\ D)^k}{k!} \tag{7} \\[5pt] &P=\int_0^D \ \Gamma(n)^{-1}\ \lambda^n\ t^{n-t}\ \exp(-\lambda\ t)\ dt \tag{8} \end{align*} \] このモデルは低用量領域において,$n = 1$ のとき直線,$n \gt 1$ のとき下に凸,$n \lt 1$ のとき上に凸の用量 - 反応曲線を与える。高用量領域ではガンマ分布と対数正規分布とはほとんど区別がつかないので,高用量領域ではプロビットモデル,低用量領域ではロジットモデルの性格を持つ。