No.13313 相関関係  【ごん】 2010/08/24(Tue) 20:25

外国語学習者における writing能力とspeaking能力の相関関係を調べることを計画しています。
その場合,計算や数学が苦手な自分でもできそうな統計は何でしょうか。
スペアマン,ケンドール,t検定など色々調べましたが,一番簡単で有効な統計をどうぞご教授ください。

No.13314 Re: 相関関係  【青木繁伸】 2010/08/24(Tue) 20:34

自分で計算するわけではなく,コンピュータおよび統計解析プログラムを使うのでしょうから,簡単である必要はないでしょう。計算方法を心配するよりは,データの性質や知りたい事柄に応じて統計手法を選べるようにすることが必要でしょう。
相関関係を見るのならピアソンの積率相関係数かスピアマンの順位相関係数かケンドールの順位相関係数でしょう。どれを使うかは,データの性質によります。

No.13315 Re: 相関関係  【ごん】 2010/08/25(Wed) 00:17

簡単な質問にも丁寧にお答えいただき感謝至極です。
先生に教えていただいたように,まず,データの性質に着目致します。
サンプル数が極めて少ない,約10サンプルなのですが,その場合は,どの統計が有効なのでしょうか。
どうぞよろしくお願いいたします。

No.13316 Re: 相関関係  【青木繁伸】 2010/08/25(Wed) 07:37

標本の大きさ(サンプルサイズ)は手法を決めるのには関係しません。
データは,名義尺度,順序尺度,間隔 尺度・比尺度に分類されます。名義尺度データはカテゴリーデータともいわれるもので,職業とか血液型とかのよう菜ものです。この場合には属性相関係数(φ 係数なd)が計算できます。順序尺度データは成績(A,B,C,D,E)や程度(強く賛成,賛成,反対,強く反対などのように順序が付いているデータで す。この場合には順位相関係数(スピアマン,ケンドール)が計算できます(属性相関係数も計算できますがデータの情報を十分生かしているとはいえなくなり ます)。間隔尺度・比尺度データは体重や身長や試験の点数のように簡単に言えば数値で表されるデータです。この場合にはピアソンの積率相関係数が計算でき ます(数値データも順序が付いているので順位相関係数を計算することもできます)。
手法の選択にはそのほかに,ピアソンの積率相関係数は直線関係を測るのに対して,順位相関係数は単調増加(単調減少)の曲線関係も測れます。
また,ピアソンの積率相関係数は外れ値の影響を受けやすいが,順位相関係数は外れ値の影響を受けにくいという特徴もあります。
ピアソンの積率相関係数
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/FlowChart/toukeiryou_2_3.html
スピアマンの順位相関係数
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Soukan/spearman.html
ケンドールの順位相関係数
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Soukan/kendall.html

No.13317 Re: 相関関係  【ごん】 2010/08/25(Wed) 11:14

回答をいただき有難うございます。
先生からご送付いただいた演習問題等を行い,理解を深め自分のリサーチに合う統計を決めたいと考えております。
これからもどうぞよろしくご教授ください。

● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 043 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る