No.06963 不安感に関する二群〜三群以上の差に関する分析結果の記述とp値の解釈  【MAGI】 2008/07/08(Tue) 15:20

いつも参考にさせていただいています。
自分なりに整理したのですが,再度基本的な質問で恐縮です。

1.同居家族との人間関係に関する不安感の分析結果が次のように(ダミー)なりました。
65 歳未満の群:全く不安なし(10人/20%)やや不安(10人/20%)どちうらでもない(10人/20%)やや不安(10人/20%)とても不安(10 人/20%),65歳以上の群:全く不安なし(5人/10%)やや不安(5人/10%)どちうらでもない(5人/10%)やや不安(15人/30%)とて も不安(20人/40%)。マンホイットニのU検定で,二群間に有意差ありとなれば,65歳以上の群のほうが,不安感が強いと結論づけて問題ないでしょう か?
三群以上の場合は,クラスカルワリス検定で行なうということでよかったでしょうか。
また,分析手順として,独立変数も従属変数もカテ ゴリカルデータの場合,まず,分割表にまとめ,各カテゴリカル毎のセル内の度数の出現率の計算結果(各セルの度数の群内の割合)を眺め,偏りがありそうだ という見込みをつけて,二群間の差の有無を検定し,結論を述べるというのがよろしいのでしょうか。

2.p値についてですが,p値が.05<でも,≦1なら有意傾向ありとしていいという考えがあるようですが,これってありなんでしょうか?とするとかなり該当ケースがあり,論文にまとめる上でありがたいのですが。因みに,小生の研究領域は医療福祉分野なのですが。

No.06965 Re: 不安感に関する二群〜三群以上の差に関する分析結果の記述とp値の解釈  【青木繁伸】 2008/07/08(Tue) 15:37

> マンホイットニのU検定で,二群間に有意差ありとなれば,65歳以上の群のほうが,不安感が強いと結論づけて問題ないでしょうか?

問題ありますか?問題があると思うのですか?なぜ?

> 三群以上の場合は,クラスカルワリス検定で行なうということでよかったでしょうか

良いでしょう。良くないと思うのですか?なぜ?

> 出現率の計算結果(各セルの度数の群内の割合)を眺め,偏りがありそうだという見込みをつけて,二群間の差の有無を検定し,結論を述べる

見込みをつけてから検定しなければならないと言うことはないでしょう。
まあ,出現率に差がないのに検定しても意味ないでしょうと言うことでしたらそうですけど,機械的に検定して,有意でないものには差がないのだとしてよいでしょう?

> p値が.05<でも,≦1なら有意傾向ありとしていいという考えがあるようですが,これってありなんでしょうか?

数値と不等号の使い方が正確でないと思いますが,「0.05 < P 値 ≦ 0.10」でしょう?
有意傾向というのは,心理学の分野で「使われていた」らしいですけど,今は,「P 値で全てを決めるような検定はするな」ということになっているようですよ。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/mb-arc/arc001/154.html
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/mb-arc/arc002/027.html

No.07010 Re: 不安感に関する二群〜三群以上の差に関する分析結果の記述とp値の解釈  【MAGI】 2008/07/13(Sun) 08:18

青木先生,いつもご教示ありがとうございます.
>数値と不等号の使い方が正確でないと思いますが,「0.05 < P 値 ≦ 0.10」でしょう?
失 礼しました,ご指摘の通りの誤記です.申し訳ありません,この記述があった論文が2002のものでした.最近の論文には,このような記述は無いようようで す.0.05 < P 値 ≦ 0.10に該当する現象を,考察,結論に含めるか自分の関連領域も含め先行研究の検索,検討を続けてみます.ありがとうございました.

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