No.00219 等分散性がいえないときの多重比較  【mi】 2006/05/31(Wed) 16:46

初めて投稿させていただきます.初歩的な質問で申し訳ありません
4条件,1群5匹で動物実験を行い ました.一元配置分散分析で有意水準5%で有意差がつき,次にTukeyの対比較を行って有意差のつく組を調べました.しかし後から等分散性がいえないこ とに気づきました.あらためて等分散を仮定しないANOVAを行うと有意差がつきませんでした.ここで,等分散を仮定したANOVAで有意差がついたとい うことは「群間分散が郡内分散に比べて大きいが,群ごとの分散が等しくないなら平均値に差があるかどうかはわからない」という意味に解釈できるのでしょう か.そしてTukeyの対比較は等分散が前提なのでしょうか.もしそうでないなら等分散かどうかわからないままANOVAしてTukeyで差があればOK かなと思ってしまうのですがやはり間違いでしょうか.またもっと適切な方法があれば教えていただけると幸いです.
ご多聞にもれず後からじたばたしていて,叱られることは覚悟しております・・・.

No.00221 Re: 等分散性がいえないときの多重比較  【はたはた】 06/05/31(Wed) 18:50

5匹だと分布の正規性を仮定するのは難しいので,ノンパラメトリックな検定の方がいいように思います。
Kruskal-Wallis の検定というのがあるはずです。これはANOVAと同様にGroup1=G2=G3=G4 のはずです。
多重比較に相当するのは Jonckheere の検定だと思います。

No.00222 Re: 等分散性がいえないときの多重比較  【はたはた】 06/05/31(Wed) 19:02

ここにありました。

http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Average/kwtest.html

電卓で計算できます。

No.00226 Re: 等分散性がいえないときの多重比較  【mi】 06/05/31(Wed) 23:15

ご回答ありがとうございます.
やはりノンパラの方がいいのでしょうかね・・・n=3や4で平気でパラメトリックな検定をしているのをよくみますが・・・.

い ずれにしても,たとえば薬の効果を見たいとして,5匹いたら2匹はとてもよく効いて測定したパラメータ(計測値データ)がすごく変化したが他の3匹は対照 群と全然変わらない,というようなことがよくあって,ばらつきがとても大きくなるので目で見た感覚では明らかに薬が効いているのに検定をかけるとちっとも 有意差がつかない,ということにしょっちゅう悩まされます.
例数が少ないとか無理やり検定しようとするのがいけないということなのかもしれません が,諸事情によりあまり例数がとれなかったり(自分の分野では10例以上で行っている実験などほとんど見ない)有意差がつかないとなかなか論文通らなかっ たり,どうしたらいいのか・・・申し訳ありません.愚痴になってきてしまいました.

No.00230 Re: 等分散性がいえないときの多重比較  【はたはた】 06/06/01(Thu) 03:01

>有意差がつかないとなかなか論文通らなかったり

バイアスですね。問いこそが大事なのに。

No.00244 Re: 等分散性がいえないときの多重比較  【mi】 06/06/03(Sat) 17:47

>バイアスですね。問いこそが大事なのに。

はたはたさんのおっしゃる「問い」の意味がよくつかめませんでしたが,バイアスはあるでしょうね・・・.

と ころで,青木先生の置いてくださっているKruskal-Wallisの検定に多重比較がついていますが,これはScheffeの方法というものなので しょうか.また,ノンパラの多重比較にはSteel-Dwassの方法というのもあるようですが,Kruskal-Wallis→Steel-Dwass というのは一般的にはやらないものなのでしょうか.

No.00245 Re: 等分散性がいえないときの多重比較  【後医は名医】 06/06/04(Sun) 22:52

>Kruskal-Wallis→Steel-Dwassというのは一般的にはやらないものなのでしょうか.
過去ログにもあります。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/mb-arc/arc034/06885.html

はっきりとした結論はでていませんが,やらなくてもよいのでは。
私の扱っているデータではK-Wで有意になってもS-Dでは有意にならないことがしばしばあります。しかし,逆にS-Dで有意差がでればK-Wではほぼ確実に有意差がでます(これは私の経験であり,統計学的に正しいのかはわかりませんが)。

No.00284 Re: 等分散性がいえないときの多重比較  【mi】 06/06/07(Wed) 21:12

後医は名医さま,ありがとうございました.返信遅くなりまして申し訳ございません.

S-Dをやる前にK-Wは必要でないということですね.適切でないかどうかはもう少し勉強してみます.

No.00300 Re: 等分散性がいえないときの多重比較  【DISIR】 06/06/11(Sun) 00:02

多重比較に相当するのは Jonckheere の検定だというのは間違いです。Tukeyのノンパラの検定はSteel-Dwassです。これに先立ちKruskal-Wallisを先に行う必要はあ りません。ただし,データを得た後で等分散でないからSteel-Dwassということはあまりせず,データがスコアデータだからSteel-Dwass とはじめから検定方法決めてるものです。また,Tukeyを使うケースはDunnettと違い何と何を比較したいこともはっきりしないような状況が多く (いわゆるどぶさらい?),あまり手法に凝る必要もないように思います。必要以上に等分散性とか多重比較とかするよりは,使い慣れたt検定の繰り返しと Bonferroniによる調整の方が確実ですし,使い間違えないでしょう。どうしても等分散性を仮定しない方法に興味があるのならGames- Howellなんかをキーワードにして検索されたらいかがでしょうか。それから「n=3や4で平気でパラメトリック」というのは少数例でノンパラを選択す ること自体が誤りであり,「n=3や4ではパラメトリック」が正しいです。

No.00305 Re: 等分散性がいえないときの多重比較  【後医は名医】 06/06/11(Sun) 23:40

>ノンパラを選択すること自体が誤りであり,「n=3や4ではパラメトリック」が正しいです。
確かに,定番の「統計的多重比較法の基礎」p65にはノンパラのサンプルサイズは10以上が一つの目安であると書かれていますね。

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