★ Yeast補正について ★

6456. Yeast補正について ののじ 2005/04/20 (水) 16:11
├6461. Re: Yeast補正について 青木繁伸 2005/04/20 (水) 17:50
│└6462. Re^2: Yeast補正について ののじ 2005/04/20 (水) 21:41
│ └6463. Re^3: Yeast補正について 青木繁伸 2005/04/20 (水) 21:52
├6460. Re: Yeast補正について 青木繁伸 2005/04/20 (水) 17:39
└6457. Re: Yeast補正について 青木繁伸 2005/04/20 (水) 16:48
 └6458. Re^2: Yeast補正について ひの 2005/04/20 (水) 16:58
  └6459. Re^3: Yeast補正について 青木繁伸 2005/04/20 (水) 17:04


6456. Yeast補正について ののじ  2005/04/20 (水) 16:11
申し訳ございませんが,以下の質問をご教授頂けるようでしたら
幸いです。

抹消血中好中球数と患者の発熱の有無に関して検討中ですが,計算したp値が誤っているのではないかと存じます。

*Yates補正:標本の総計が40以下で,各セルが5以上のとき⇒一般に行ったほうが良い,とされておりますが,抹消血中好中球数のNegativeの群を縦に見たとき,Yeast補正するとp=0.03で有意差ありとなってしまいますが,数字を見るととても有意差が
あるとは考えられません。

この場合について,ご教授いただけましたら至極幸いに存じます。
何卒よろしくお願い申し上げます。


      抹消血中好中球数
         Positive(%)  Negative(%)  p value
Wheeze (Yes / No)
At sampling 5 / 10 (33)  9 / 10(47)  0.409
At outcome 8 / 7 (53)  9 / 11(45)  0.625
  p value 0.543   Yates補正 0.03
                P value  0.863


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6461. Re: Yeast補正について 青木繁伸  2005/04/20 (水) 17:50
それと,ものすごく気になるのですが,
> Wheeze (Yes / No)
> At sampling
> At outcome
って,同じ対象者(欠損値があるので同じ数になっていないのだろう)ではないかと思うのですが。

だったとしたら,この分割表にカイ二乗検定は行えませんよ。

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6462. Re^2: Yeast補正について ののじ  2005/04/20 (水) 21:41
> それと,ものすごく気になるのですが,
> > Wheeze (Yes / No)
> > At sampling
> > At outcome
> って,同じ対象者(欠損値があるので同じ数になっていないのだろう)ではないかと思うのですが。

返答が遅くなり大変申し訳ございません

御指摘の通りなのですが,では統計計算式には何を用いればよろしいのでしょうか。

何卒よろしくお願い申し上げます。

>
> だったとしたら,この分割表にカイ二乗検定は行えませんよ。

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6463. Re^3: Yeast補正について 青木繁伸  2005/04/20 (水) 21:52
ふあ> 御指摘の通りなのですが,では統計計算式には何を用いればよろしいのでしょうか。

不安的中というか,最初から気づきなさいというか

要するに,対応のあるデータなんですね?
        後
      あり   なし

 あり   ○○   ○○
 なし   ○○   ○○

という構成なんですね。前と後といずれかが欠損値のものはこの分割表には計上されません。

ということで,このような対応のある比率(割合)の差の検定は,マクネマー検定ということです。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Hiritu/McNemar-test.html
そのExact版は二項検定です。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Hiritu/bohiritu-test.html

よろしくお取り計らい下さい。

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6460. Re: Yeast補正について 青木繁伸  2005/04/20 (水) 17:39
5 10
8 7
の検定で示されている 0.543 も P 値ではなく,イエーツの補正をしたカイ二乗値ですよ。。

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6457. Re: Yeast補正について 青木繁伸  2005/04/20 (水) 16:48
> 抹消血中好中球数と患者の発熱の有無に関して検討中ですが,計算したp値が誤っているのではないかと存じます。

あなたが自分で計算したのでしょうか。
そうでなければ,どこでどのように計算したものでしょうか。

> *Yates補正:標本の総計が40以下で,各セルが5以上のとき⇒一般に行ったほうが良い,とされておりますが,


そのルールは間違っています。2箇所に間違いがあります。
「各セルの期待値が5以下のとき」です。

> 抹消血中好中球数のNegativeの群を縦に見たとき,Yeast補正するとp=0.03で有意差ありとなってしまいますが,

ここでも二箇所間違いがあります。
明白なのは,0.03というのは,P 値ではありません。連続性の補正をされた,カイ二乗値です。

もう一つは,0.03 という補正カイ二乗値の計算が間違っています。
4 つの桝目の数値を a,b,c,d としたとき,n=a+b+c+d としましょう。
補正カイ二乗値は,
n*(abs(a*d-b*c)-n/2)^2/(a+b)/(c+d)/(a+c)/(b+d) で,求めますが,
abs(a*d-b*c) が n/2 より小さい場合,すなわち
abs(a*d-b*c)-n/2 が負の値になるときには,補正カイ二乗値は無条件に0にしなければなりません。なぜだかは考えてみれば分かることなんですが。
実は,R の chisq.test でも,間違った答えを出してしまいますね。困ったものです。

なお,検定の多重性については,ノーコメントにしておきます。

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6458. Re^2: Yeast補正について ひの  2005/04/20 (水) 16:58
> > *Yates補正:標本の総計が40以下で,各セルが5以上のとき⇒一般に行ったほうが良い,とされておりますが,
>
>
> そのルールは間違っています。2箇所に間違いがあります。
> 「各セルの期待値が5以下のとき」です。

「各セルの期待値が5以下のとき」というのはカイ二乗検定そのものを行うべきではないという基準(正確には「期待値が5以下のセルが20%以上のとき」だったと思います)です。

 Yates補正の適用基準については,「常に行うべし」と主張する人もいたりして,定説はないようですね。

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6459. Re^3: Yeast補正について 青木繁伸  2005/04/20 (水) 17:04
> 「各セルの期待値が5以下のとき」というのはカイ二乗検定そのものを行うべきではないという基準(正確には「期待値が5以下のセルが20%以上のとき」だったと思います)です。

そうです。その基準は Fisher の直接確率法を適用するときの基準でした。

で,Yates の補正はいつもやった方がいい。

というか,いつも Fisher の直接確率法を行った方がよいという人も多いです。

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