★ パラメトリックな手法は可能でしょうか ★

1817. パラメトリックな手法は可能でしょうか ばたやん 2004/01/15 (木) 20:25
└1824. Re: パラメトリックな手法は可能でしょうか 青木繁伸 2004/01/16 (金) 11:28
 └1840. Re: パラメトリックな手法は可能でしょうか ばたやん 2004/01/16 (金) 14:47
  └1842. Re^2: パラメトリックな手法は可能でしょうか 青木繁伸 2004/01/16 (金) 15:11
   └1866. Re^3: パラメトリックな手法は可能でしょうか ばたやん 2004/01/18 (日) 11:27


1817. パラメトリックな手法は可能でしょうか ばたやん  2004/01/15 (木) 20:25
 植物の病気の防除法を研究しているものです。以下のようなデータはパラメトリックな手法が利用できるでしょうか。また,各群間の多重比較は可能でしょうか。ご教示頂ければ幸いです。
 薬剤により病気の発生が抑制されたか否かを評価するのに発病の程度を加味した発病度(この業界ではよく使用されています)なるものがその対象となります。つまり,植物個体の発病程度を無発生(0),少発生(1),中発生(2),多発生(3)と値を与え,各処理濃度ごとに同一数の個体を抽出し,発病程度別の個体数を調査します。そこから発病度=(少の数×1+中の数×2+多の数×3)/3/調査個体数×100を算出します。各群3反復からの算出値(発病度)の平均値を評価したいのですが,いかがでしょうか?対照群として薬剤無処理区があります。

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1824. Re: パラメトリックな手法は可能でしょうか 青木繁伸  2004/01/16 (金) 11:28
>  植物の病気の防除法を研究しているものです。以下のようなデータはパラメトリックな手法が利用できるでしょうか。また,各群間の多重比較は可能でしょうか。ご教示頂ければ幸いです。

業界で使われている分析(検定)法はないのですか?

>  薬剤により病気の発生が抑制されたか否かを評価するのに発病の程度を加味した発病度

データの定義はよくわかりました。たとえば,体脂肪計ではかられる体脂肪率も目には見えないところでいくつかのデータの関数値として提示されているものですから,このデータも同じようなものでしょう。

>  各群3反復からの算出値(発病度)の平均値を評価したいのですが,いかがでしょうか?

各群において,一定数の個体を抽出してそこから前述の計算式で発病度を計算するのが1つのデータと考えるのですか。そして各群においてこれを3回繰り返し,結局各群ごとに3つの発病度を得るということですか。そして,各群ごとの3つの発病度の平均値を算出する。結局表に出てくるデータは各群において,1個づつの平均発病度ですか。。。。そんな訳ないですよね。
各群ごとの3つの発病度そのままを使うのでしょうが,各群3つのデータというのは少なすぎるかもしれませんね。各群の3つのデータは対応があるとするのか,独立なのかというのも判断の難しいところですね。

説明が曖昧というか,私にはよくわかりません。

なぜパラメトリックな手法を使う必要があるかもわかりませんが,私なら以下のように考えます。
     無発生 少発生 中発生 多発生
無処理  ○○○ ○○○ ○○○ ○○○
処理A   ○○○ ○○○ ○○○ ○○○
処理B   ○○○ ○○○ ○○○ ○○○
処理C   ○○○ ○○○ ○○○ ○○○
○○○の部分は,それぞれ検査した個体の数
このように配置すれば,これは順序のあるカテゴリーデータの群間比較ということですね。
ノンパラメトリックでは,クラスカル・ウォリス検定ということになります。
クラスカル・ウォリス検定は「無発生」〜「多発生」にミッド・ランクを使う検定ですが,ミッドランクの代わりに0,1,2,3を割り当ててやれば,一元配置分散分析ということになります(0,1,2,3 以外に,もっと妥当なスコアを与えてもいいのです)。

少なくともこのようにすれば,データの無駄はなくなると思いますし,発生どの定義の妥当性の問題もなくなると思います。

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1840. Re: パラメトリックな手法は可能でしょうか ばたやん  2004/01/16 (金) 14:47
早速回答頂きありがとうございます。

> 業界で使われている分析(検定)法はないのですか?

論文を見てますと,このようはデータをパラメトリックな手法で解析し,多重比較している例が見受けられましたので気になっていたところです。やっぱりノンパラメトリック法の適用が妥当だったわけですね。ありがとうございました。

> 各群3つのデータというのは少なすぎるかもしれませんね。各群の3つのデータは対応があるとするのか,独立なのかというのも判断の難しいところですね。

慣行的に各群3反復からの代表値を解析する例が多いようです。また,ブロックが設定される場合も多いようです。圃場試験ですと反復数の増加は試験労力等に直接影響しますのでこの程度になっていると思われますが,設定すべき反復数の基準となるやり方などありましたら教えてください。

> クラスカル・ウォリス検定は「無発生」〜「多発生」にミッド・ランクを使う検定ですが,ミッドランクの代わりに0,1,2,3を割り当ててやれば,一元配置分散分析ということになります。

すみませんこの部分不勉強のためよく理解できません。発病程度毎に割り当てたランク指数の群における総和または総和/調査数を代表値として用いるということでしょうか?また,多群間に有意差が認められたときに,どの群間に差があったのかを比較する方法はあるのでしょうか。

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1842. Re^2: パラメトリックな手法は可能でしょうか 青木繁伸  2004/01/16 (金) 15:11
> > クラスカル・ウォリス検定は「無発生」〜「多発生」にミッド・ランクを使う検定ですが,ミッドランクの代わりに0,1,2,3を割り当ててやれば,一元配置分散分析ということになります。
>
> すみませんこの部分不勉強のためよく理解できません。発病程度毎に割り当てたランク指数の群における総和または総和/調査数を代表値として用いるということでしょうか?

順位による検定ということです(無視していいです)。

> また,多群間に有意差が認められたときに,どの群間に差があったのかを比較する方法はあるのでしょうか。

http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Average/kwtest.html
の,後半をご覧ください。

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1866. Re^3: パラメトリックな手法は可能でしょうか ばたやん  2004/01/18 (日) 11:27
ありがとうございます。いろいろやってみてわかってきました。
> クラスカル・ウォリス検定は「無発生」〜「多発生」にミッド・ランクを使う検定ですが,ミッドランクの代わりに0,1,2,3を割り当ててやれば,一元配置分散分析ということになります。

ミッドランクという言葉が引っかかっていたのですが,中間順位(または平均順位)のことだったわけですね。手計算と統計ソフトからの値を比べつつ同一数値結果であったことから理解できたと思います。
ただ実際には,ブロック設定がされることがあります。この場合,対応のあるデータということでフリードマン検定が適用されると思います。
        処理1    処理2    処理3
ブロック1  ○○○○○ ○○○○○ ○○○○○
ブロック2  ○○○○○ ○○○○○ ○○○○○
ブロック3  ○○○○○ ○○○○○ ○○○○○
上記のような試験で,処理数(水準数)3,ブロック数3,各組み合わせ内に5個体の発病程度(無〜多発生)の検査値があるとします。
統計学自習ノートの例では,各組み合わせ内の繰り返し測定データがないので,検定量の算出に戸惑っています。どのように考えて算出したらよいか御指導ください。

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