★ 平均平方と不偏分散 ★

 158 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/19 (水) 10:13
  159 Re: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/19 (水) 11:18
   178 Re^2: 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/24 (月) 09:52
    184 Re^3: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/24 (月) 18:55
     186 Re^4: 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/25 (火) 09:11
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     165 Re^4: 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/20 (木) 17:07
      166 Re^5: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/20 (木) 17:52
       179 Re^6: 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/24 (月) 09:59
        185 Re^7: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/24 (月) 19:03
        182 Re^7: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/24 (月) 18:47
         189 Re^8: 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/25 (火) 09:52
        181 Re^7: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/24 (月) 18:45
         202 Re^8: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/25 (火) 22:03
          203 Re^9: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/25 (火) 22:05
       171 Re^6: 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/22 (土) 09:45
        172 Re^7: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/22 (土) 10:37
         173 Re^8: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/22 (土) 10:38
          174 Re^9: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/22 (土) 10:38
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            183 Re^11: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/24 (月) 18:52
             187 Re^12: 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/25 (火) 09:24
              198 Re^13: 平均平方と不偏分散  ROM  2003/03/25 (火) 12:06
               200 Re^14: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/25 (火) 12:30
              190 Re^13: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/25 (火) 11:03
               201 Re^14: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/25 (火) 14:52
               191 Re^14: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/25 (火) 11:11
                192 Re^15: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/25 (火) 11:18
            180 Re: χ^2傾向性の検定^1  青木繁伸  2003/03/24 (月) 13:42
             188 Re^2: χ^2傾向性の検定^1  yuki  2003/03/25 (火) 09:29
     164 Re^4: 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/20 (木) 15:44


158. 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/19 (水) 10:13
 分散分析の平均平方は不偏分散と同じと考えてよいのでしょうか。教えてください。

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159. Re: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/19 (水) 11:18
>  分散分析の平均平方は不偏分散と同じと考えてよいのでしょうか。教えてください。

変動を自由度で割るという定義の上では同じといえます。
(通常は分散分析の最終行に示される「全体」のSS, d.f. までは示されますが,上の行と同じように全体の SS を d.f. で割ってやれば MS が得られます。そしてそれは,対象としている変数の全データの不偏分散です。

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178. Re^2: 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/24 (月) 09:52
> >  分散分析の平均平方は不偏分散と同じと考えてよいのでしょうか。教えてください。
>
> 変動を自由度で割るという定義の上では同じといえます。
> (通常は分散分析の最終行に示される「全体」のSS, d.f. までは示されますが,上の行と同じように全体の SS を d.f. で割ってやれば MS が得られます。そしてそれは,対象としている変数の全データの不偏分散です。

 このような分散分析表の全体の行(最終行)でMSを示さないのは,計算を省略しているのではなく,計算しても意味のない数値が多くの場合出てくるからではないかと思います。

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184. Re^3: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/24 (月) 18:55
>  このような分散分析表の全体の行(最終行)でMSを示さないのは,計算を省略しているのではなく,計算しても意味のない数値が多くの場合出てくるからではないかと思います。

私もそう思います。

一元配置分散分析が有意な場合には全体の不偏分散は意味を持たないかもしれません。
一元配置分散分析が有意でない場合には,全体の不偏分散は意味をもつかもしれません。しかし,他の要因で分けた同じデータセットで一元配置分散分析が有意になるかもしれません。

先の私のコメントは,必ず全体の不偏分散を求めましょうと言っているわけではないのですが。そもそも,あなたが求めたコメントでもなかった(本筋とは関係なかった)と思います。

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186. Re^4: 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/25 (火) 09:11
> 一元配置分散分析が有意な場合には全体の不偏分散は意味を持たないかもしれません。
> 一元配置分散分析が有意でない場合には,全体の不偏分散は意味をもつかもしれません。しかし,他の要因で分けた同じデータセットで一元配置分散分析が有意になるかもしれません。

 このコメントを読むと,私の質問の意味を御理解いただけていないことが,よくわかります。分散分析の有意性は,何も関係がありません。

 私が「多くの場合」と,例外があるかのように書いたのは,あなたが一元配置の分散分析の練習問題(47都道府県のデータ)にあげているように,全数データを分散分析する例もあることを考慮したからです。その場合は,全体の分散や平均が意味を持つ場合もあるでしょう。

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162. Re^2: 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/20 (木) 11:38
> >  分散分析の平均平方は不偏分散と同じと考えてよいのでしょうか。教えてください。
>
> 変動を自由度で割るという定義の上では同じといえます。
 ”不偏”の定義もこのようなものなのでしょうか。

> (通常は分散分析の最終行に示される「全体」のSS, d.f. までは示されますが,上の行と同じように全体の SS を d.f. で割ってやれば MS が得られます。そしてそれは,対象としている変数の全データの不偏分散です。

 各水準のデータは異なる分布を持っているのだろうと思うのですが,”全データの不偏分散”というのは考えられるのでしょうか。

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163. Re^3: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/20 (木) 14:57
>  各水準のデータは異なる分布を持っているのだろうと思うのですが,”全データの不偏分散”というのは考えられるのでしょうか。

身長のデータがあったとしましょう。
その標本が4つのサブグループに分けられるとしましょう。
4つのサブグループの身長の平均値に差があるかどうかを見るのが一元配置分散分析だとしましょう。
4つのサブグループの間の変動(群間変動)を自由度3で割れば,平均平方(不偏分散)になります。群内変動を自由度で割れば,同じく平均平方(不偏分散)になります。

ところで,私の言ったのは,サブグループに分けないで全体の身長の変動を求めて,それをn-1でわったら,それは平均平方になるのだが,それは分散分析など習っていなくても,統計学の最初のころに習う,不偏分散ですよねということなんですが,変ですか?

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165. Re^4: 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/20 (木) 17:07
> ところで,私の言ったのは,サブグループに分けないで全体の身長の変動を求めて,それをn-1でわったら,それは平均平方になるのだが,それは分散分析など習っていなくても,統計学の最初のころに習う,不偏分散ですよねということなんですが,変ですか?


 分散分析に用いた全データから求めた値は,どのような値(母集団? 母数?)の不偏推定になるのですか。

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166. Re^5: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/20 (木) 17:52
>  分散分析に用いた全データから求めた値は,どのような値(母集団? 母数?)の不偏推定になるのですか。

分散分析のお話の筋から離れて,統計学の入り口あたりをもう一度確認してみてください。
標本(データ)の不偏分散についての項目です。
標本から計算される平均値や,分散(不偏分散),標準偏差の意味をもう一度。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Univariate/u-variance.html
あたりでもよいでしょうが。

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179. Re^6: 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/24 (月) 09:59
> 分散分析のお話の筋から離れて,統計学の入り口あたりをもう一度確認してみてください。
> 標本(データ)の不偏分散についての項目です。
> 標本から計算される平均値や,分散(不偏分散),標準偏差の意味をもう一度。
> http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Univariate/u-variance.html
> あたりでもよいでしょうが。

> 観測値の散らばりを表すと同時に,その観測値がえられた母集団における散らばりの推定値でもある(“母分散の不偏推定値”という)。」

 不偏分散の定義として「観測値の散らばりを表す」ということを第一義としている用語集は,私が見た範囲ではありませんでした。

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185. Re^7: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/24 (月) 19:03
引用は適切にしましょう。

目安は,引用より自分の意見がすくないのは,不適切ということになっているでしょう。
昔のネットニューズのように,配達遅延などがある場合には,主要な部分を引用しないと本文より先にコメントが掲載される様なことがあったわけですが,今はそんなことはありませんし,スレッド形式で表示すれば引用なんかなくても何の問題もないのです。
とはいっても,論点をはっきりさせるために,引用してコメントを書くという形式は便利です。

かといって,一文ずつ引用してそのたびにコメントを付けるのは,嫌がらせというものでしょうね(^_^)

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182. Re^7: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/24 (月) 18:47
>  不偏分散の定義として「観測値の散らばりを表す」ということを第一義としている用語集は,私が見た範囲ではありませんでした。

信頼できる用語集についての情報をお求めでしたが,あなたがお使いの(根拠とした)用語集の書誌情報を教えていただけると大変参考になると思います。私も,勉強させていただきたいと思いますので。まじで。

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189. Re^8: 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/25 (火) 09:52
> >  不偏分散の定義として「観測値の散らばりを表す」ということを第一義としている用語集は,私が見た範囲ではありませんでした。
>
> 信頼できる用語集についての情報をお求めでしたが,あなたがお使いの(根拠とした)用語集の書誌情報を教えていただけると大変参考になると思います。

 「不偏分散」の定義は,第一に母集団の分散の不偏推定値であることを示すことが重要だと思います。ただ全部のデータから変動を求めて(n-1)で割れば不偏分散であると解釈するところから,誤解が生じると思います。

 私が参考にしたのは,「統計用語辞典」(新曜社)の「分散」と「不偏分散」の項です。

 他の用語辞典は,「不偏分散」独立の項はなく,「不偏推定(量)」などの項で不偏分散を例として説明している場合が多いと思います。(例えば,「ケンドール統計学用語辞典」(丸善),「現代統計学小事典」(講談社)など。)

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181. Re^7: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/24 (月) 18:45
重箱の隅をつつくのは大好きなんです。
上手につつけるか,私の方が正しいかは別としてね。

>  不偏分散の定義として「観測値の散らばりを表す」ということを第一義としている用語集は,私が見た範囲ではありませんでした。

第一義は,母集団におけるデータの散らばりをあらわす,母分散の不偏推定値と言うようになっていますかね。母分散の不偏推定値である不偏分散と標本の分散(nで割ったもの)の関係式をみてみましょう。そしてnが大きくなるとどうなるかみてみましょう。
統計学の教科書で「検定などに使うことを考慮して,本書ではnで割る分散を使う」と書いてあることが多いかもしれませんが,実際に使っている式を見ると不偏分散を定義しておいた方が式が簡単になる場合もあるようですね。

二群の平均値の差の検定(t検定)で,両群をプールした分散の定義でも,プールした分散の自由度は,各群の自由度(n1-1), (n2-1) を単に合計したものすなわち n1+n2-2 と説明する方が合理的です。

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202. Re^8: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/25 (火) 22:03
統計学事典
編集委員代表 竹内啓
東洋経済新報社


分布の拡がり(scale)尺度

統計的関数 $f(x_i)$ が $(x_1, \cdots , x_n)$ の拡がり尺度{\bf ばらつき}または{\bf ちらばり}(dispersion)の尺度を表すためには…中略…上式が満たす条件は当然である。典型的なものとして,{\bf 標準偏差}(standard deviation)
$s =\[\frac{1}{n}\sum_{i=1}^n(x_i-\bar{x})^2\]^{1/2}$
と{\bf 範囲}(range)$x_{(n)}-x_{(1)}$ がある。標準偏差としては $n$ のかわりに $n-1$ で割った定義
(略)
もしばしば用いられるので定義の違いに注意がいる。$n-1$で割ったことを明示するために
$s^2 =\frac{1}{n}\sum_{i=1}^n(x_i-\bar{x})^2\$
を{\bf 不偏分散}と呼ぶことがある。$t$ 検定の式などは,不偏分散の $s^2$ を用いて書かれることが多い。

最終行に注意。

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203. Re^9: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/25 (火) 22:05
市原清志「バイオサイエンスの統計学」南江堂32ページ

標本の“標準偏差”($s_n$)は,母標準偏差$\sigma$より小さく計算される?!

標準偏差は,個々の点 $x$ が母集団の平均値$\mu$よから平均的にどの程度隔たっているかを表し,
 中略
$s_n = \sqrt{\frac{偏差平方和}{データ数}} = \sqrt{\frac{\sum(x_i-\bar{x})^2}{n}$
(注:変動をnで割って,平方根を取る)

この式は一件正しいようだが,実は $s_n$ の期待値は,母標準偏差 $\sigma$ より小さく計算されてしまう。
 中略
この計算上の偏りを是正するには,上式の偏差平方和を $n$ ではなく,$n-1$ で割って
$s = \sqrt{\frac{偏差平方和}{データ数-1}} =
\sqrt{\frac{\sum(x_i-\bar{x})^2}{n-1}$
と計算する… この $s$ は,標本標準偏差と呼ばれ,母標準偏差$\sigma$ の偏りない推定値になる。
この意味で$s$ を二乗した値(標本分散)は特に{\bf 不偏分散}と呼ばれる。
{\bf 以下,本書では,とくに断らない限り“標準偏差”を$s$であらわし,標本標準偏差(不偏分散の平方根)を指すものとする。}事実,バイオサイエンスの統計では,母集団が未知の場合がほとんどであるから,標準偏差を $s_n$ でなく,$s$ で計算する…

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171. Re^6: 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/22 (土) 09:45
> >  分散分析に用いた全データから求めた値は,どのような値(母集団? 母数?)の不偏推定になるのですか。
>
> 分散分析のお話の筋から離れて,統計学の入り口あたりをもう一度確認してみてください。
> 標本(データ)の不偏分散についての項目です。
> 標本から計算される平均値や,分散(不偏分散),標準偏差の意味をもう一度。
> http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Univariate/u-variance.html
> あたりでもよいでしょうが。

 読みましたが,やはり,分散分析の全データから不偏分散をもとめることはおかしいような気がします。たとえば学生10人ずつを抽出した3群のサブグループのデータは,それぞれの母集団を仮定した標本といえるのでしょうが,これをあわせた30人のデータは学生全体を代表しているわけでもなく,母集団を仮定できないのではないでしょうか。そのような30人のデータの変動を29で割った値は,何の不偏推定値になっているのでしょう。

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172. Re^7: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/22 (土) 10:37
> たとえば学生10人ずつを抽出した3群のサブグループのデータは,それぞれの母集団を仮定した標本といえるのでしょうが,これをあわせた30人のデータは学生全体を代表しているわけでもなく,

今は,あなたは,合計30人のグループが実は一つの一様な標本ではなくて3つのサブグループがあると言うことを知っているからそのように思えるだけです。
ところで,あなたは「分散は求める意義があるが,不偏分散は求める意義がない」といっているのでしょうか。

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173. Re^8: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/22 (土) 10:38
> 母集団を仮定できないのではないでしょうか。そのような30人のデータの変動を29で割った値は,何の不偏推定値になっているのでしょう。

ある大学の新入生について,100人の学生を無作為に選んで標本として,一ヶ月の教養・娯楽費の調査をしたとしましょう。

母集団は,日本の全部の大学の新入生?ある県にある大学生の新入生?ある大学のある学部の新入生??いろいろ考えることはできますね。

あなたの言い分を通せば,「この100人は一様ではないから,全体の不偏分散を求めることはできない」ということになりますね。
確かに,性別や,自宅通学生か下宿生か,親からどれくらいの仕送りを受けているかというサブポピュレーションがありますからますます難しくなってくるでしょう。でも,無作為抽出したのであるから,無作為抽出のフレームを母集団と考えれば,数理的にはその母集団は代表できているでしょう。フレームが更に上位の母集団を代表しているかは不明でしょうが。

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174. Re^9: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/22 (土) 10:38
ま,いろいろいうべきことはあるでしょうが,100人の不偏分散を求めればそれが代表している母集団の分散の不偏推定値ではあるでしょう。
男女では母平均も母分散も違うから,男女一緒にして不偏分散は求めても意味ないといえばそれはそうでしょう。
では,男女別にやってみようとしても,今度は自宅通学生か下宿生かによっても異なるので別々にしなくてはならないから....とどんどん細分化していくときりがないです。これでいいと思っても,考慮から抜けている違いがあるかもしれないし。

# 引用は,全文引用しなくてもいいです。

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177. Re^10: 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/24 (月) 09:49
 恐縮ですが,173〜175のコメントには,誤解があるようです。もっと具体的な例で私の疑問を説明します。
 
 ある心理テストの得点について,ある大学の1年生について,出身地域によって差があるかどうか,分散分析で検定したい。まず,代表的な北海道,東京,福岡出身の各10人を抽出してテストした。
 
 このとき,各10人のデータから求めた値(変動/自由度)は,それぞれの群(出身地域)の不偏推定になる。
 
 しかし,全30人のデータから求めた値(変動/自由度)は,
(i)1年生全体の不偏推定ではない。(他地域の出身者が含まれていないから)
(ii)北海道・東京・福岡を併せたグループの不偏推定でもない。(3地域の出身者の比率は異なるはずなのに,等しく10人ずつ抽出して合成した集団のデータだから)
 
 なお,この大学の1年生全体を北海道・本州・九州のように3群に分けられたとしても,上の(ii)と同様の理由で,不偏推定値にはならない。

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183. Re^11: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/24 (月) 18:52
>  なお,この大学の1年生全体を北海道・本州・九州のように3群に分けられたとしても,上の(ii)と同様の理由で,不偏推定値にはならない。


不偏推定値ということだけに限って

標本平均は母平均の不偏推定値ですが,あなたが示したような場合には,全体の平均値を示すことも意味がないわけですか。

「各10人のデータから求めた値(変動/自由度)は,それぞれの群(出身地域)の不偏推定になる。」と書いてありますが本当にそうでしょうか?「代表的な北海道,東京,福岡出身」といっても,北海道は札幌ですか釧路ですか,人工に比例したサンプルですか。東京も福岡もずいぶん内容は差があると思いますが。男女はどうします?自宅生・下宿生の比率も地域によって違いがあると思いますし,教育・文化施設の充実度とかずいぶん違いますよね。

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187. Re^12: 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/25 (火) 09:24
> 不偏推定値ということだけに限って
>
> 標本平均は母平均の不偏推定値ですが,あなたが示したような場合には,全体の平均値を示すことも意味がないわけですか。
>

 意味がないと思います。分散分析で意味があるのは,各群の平均値です。分析に用いた全データの平均は,示さないほうがよいと思います。

 あまり御理解いただけていないようなので,もっとわかりやすい分散分析の例を示します。薬の効果の分析例です。

 対照群10人,偽薬群10人,開発薬処理群10人,3群・計30人のデータの分散分析を考えます。

 このとき30人の全データから求めた平均や分散に何か意味がありますか?

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198. Re^13: 平均平方と不偏分散  ROM  2003/03/25 (火) 12:06
横から失礼します。

>  対照群10人,偽薬群10人,開発薬処理群10人,3群・計30人のデータの分散分析を考えます。
>
>  このとき30人の全データから求めた平均や分散に何か意味がありますか?

帰無仮説の下での母平均と母分散の推定値でしょうか。

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200. Re^14: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/25 (火) 12:30
> 帰無仮説の下での母平均と母分散の推定値でしょうか。

私もそう思います。
実験計画の場合には,帰無仮説での母分散の推定値は捨てられる(無意味である)ということも,了解済みです。


帰無仮説が採択されたら,意味が出てくることにはなるでしょうね。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Corr/corr4.html
にあるような場合に近い。
すなわち,相関係数の一様性が棄却されなければ,プールした母数の点推定値を求めるというような方向。

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190. Re^13: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/25 (火) 11:03
>  対照群10人,偽薬群10人,開発薬処理群10人,3群・計30人のデータの分散分析を考えます。
>
>  このとき30人の全データから求めた平均や分散に何か意味がありますか?

適当に引っ張り出した本を見てみましたが,
岩原信九郎「教育と心理のための推計学」日本文化科学社223ページ〜234ページ

大筋を書くと,
「測定値の全平均よりの偏差の平方和は,測定の標本平均よりの偏差平方和と標本平均の全平均よりの偏差平方和に標本の大きさだけ重みを掛けたものに分析できる。」
つまり SSt=SSw+SSb
以下計算の説明があって,
「すなわち三つの平方和はいずれも適当(適切;私の注)な自由度で割ると同じ分散 σ^2 (母分散;私の注)の不偏推定値になることが分かる。」
このあと,表22.1Aで,全体の行にも「不偏分散または平均平方」の式が書かれた分散分析表が示されている。もっとも,以下の文中では全体の行の不偏分散は表示されていない。

スネデカー,コクラン「統計的方法」岩波書店
250ページの例題10.3.1,10.3.2 の例解には全体行の平均平方が記載されている。
しかし,すぐ下の例題10.3.3では記載なし。以下の本文にも記載されている例はない。

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201. Re^14: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/25 (火) 14:52
今度は,まるっきり権威に頼ってみます

R.A.Fisher著,遠藤健児・鍋谷清治共訳
「研究者のための統計的方法」
森北出版株式会社
208ページ,表58
合計行に,「平方平均」が書いてあります。
同じように,212ページの表61,216ページの表61.3にも。

しかし,231ページの表61.93には,合計欄の平方平均は書いてありません。

# こんなことばかりやってる暇はないのだが(^_^;)

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191. Re^14: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/25 (火) 11:11
長くなりそうで,スレッドがめちゃくちゃですな。
「私の入っていることと関係ない」と言われると思いますが,念のため。何が念のためか,よく分からないが。

心理学の方では教科書的に使われているのかな?以下の本,
森敏昭,吉田寿夫「心理学のためのデータ解析テクニカルブック」北大路書房
69ページ
ここで,分散とは何であったかを復習しておこう。第1章で示したように,分散とは,個々の測定値($X_i$)の平均値($\bar(X)$)からの偏差を二乗し,その総和(平方和:sum of squares, 以下 SS と略す)を測定値の数(n)で割って平均したものである。ただし,標本から母分散の不偏推定値(平均平方:mean square, 以下 MS と略す)を算出する場合には,測定値の数(n)ではなく,自由度(n-1)で割ることに注意しよう(以下,自由度を df で表す)。

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192. Re^15: 平均平方と不偏分散  青木繁伸  2003/03/25 (火) 11:18
500文字を越えるとかいろいろ面倒なので,細切れに書いていきますが,,,,

さっきの本
森敏昭,吉田寿夫「心理学のためのデータ解析テクニカルブック」北大路書房
の72ページにも,分散分析の解説の一部で,
…条件差による分散($MS_A$)を誤差による分散($MS_{WC}$)と比較することになるのである。
 ここで,その比較を行う前に,$MS_A$ と$MS_{WC}$ が何を意味しているかについてもう少し詳しく説明しておこう。…
以下説明があって,
「したがって,$MS_{WC} も $ $MS_A$ と同様に母分散の不偏推定値となる。」
すなわち $\nhat{\sigma}^2$ ですね。

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180. Re: χ^2傾向性の検定^1  青木繁伸  2003/03/24 (月) 13:42
> (i)1年生全体の不偏推定ではない。(他地域の出身者が含まれていないから)


世論調査などで行われる,多段抽出も否定するわけでしょうか(^_^)

> (ii)北海道・東京・福岡を併せたグループの不偏推定でもない。(3地域の出身者の比率は異なるはずなのに,等しく10人ずつ抽出して合成した集団のデータだから)

現実的には必ずしも抽出比率は同じではないかもしれませんね。

>  なお,この大学の1年生全体を北海道・本州・九州のように3群に分けられたとしても,上の(ii)と同様の理由で,不偏推定値にはならない。

要するに,何が母集団であるかという定義の問題ではないですか。

あなたは結構分かっていて議論を吹きかけている節がありますね(^_^)
母集団の定義というのは,難しいものです。

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188. Re^2: χ^2傾向性の検定^1  yuki  2003/03/25 (火) 09:29
> 世論調査などで行われる,多段抽出も否定するわけでしょうか(^_^)
>
> 現実的には必ずしも抽出比率は同じではないかもしれませんね。
>
> 要するに,何が母集団であるかという定義の問題ではないですか。

 187と188に書いたことからお分かりいただけると思いますが,この問題は母集団の層や層別化などということとは関係がありません。

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164. Re^4: 平均平方と不偏分散  yuki  2003/03/20 (木) 15:44
> その標本が4つのサブグループに分けられるとしましょう。
> 4つのサブグループの身長の平均値に差があるかどうかを見るのが一元配置分散分析だとしましょう。
> 4つのサブグループの間の変動(群間変動)を自由度3で割れば,平均平方(不偏分散)になります。群内変動を自由度で割れば,同じく平均平方(不偏分散)になります。

 よくわからなくなったので,もう少し勉強してきます。統計学用語の辞典で信頼されているものにはどのようなものがあるのでしょうか。

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