★ 平均値の差と効果量 ★

 389 平均値の差と効果量  平均値の差  2002/04/16 (火) 20:32
  396 Re: 平均値の差と効果量  青木繁伸  2002/04/17 (水) 11:05
   397 Re^2: 平均値の差と効果量  平均値の差  2002/04/17 (水) 12:49
    398 Re^3: 平均値の差と効果量  青木繁伸  2002/04/17 (水) 13:10
     399 Re^4: 平均値の差と効果量  青木繁伸  2002/04/17 (水) 13:33
      401 Re^5: 平均値の差と効果量  平均値の差  2002/04/17 (水) 16:57
       402 Re^6: 平均値の差と効果量  青木繁伸  2002/04/17 (水) 17:15
        404 Re^7: 平均値の差と効果量  平均値の差  2002/04/17 (水) 17:30
  390 Re: 平均値の差と効果量  マンボウ  2002/04/16 (火) 22:52
   393 Re^2: 平均値の差と効果量  平均値の差  2002/04/17 (水) 10:26


389. 平均値の差と効果量  平均値の差  2002/04/16 (火) 20:32
はじめまして.よろしくお願いします.
異なる尺度の値の平均値の差を考えるにあたって,効果量が用いれそうだ
ということを知りました.

ところが,母集団効果量の信頼区間などを,どのように評価して,どう用いれば
いいのか,肝心のことが分かりません.
良い参考書などがあれば,ご教示下さい.

また,同じサンプルから得られた,2種類の尺度値の平均の差の母集団効果量は,
独立した2群から得られた値の効果量の式と,同じ式を用いてしまっても
いいのでしょうか?

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396. Re: 平均値の差と効果量  青木繁伸  2002/04/17 (水) 11:05
> 異なる尺度の値の平均値の差を考えるにあたって,

2種の尺度 A, B があって,それぞれ二回測定され A1, A2, B1, B2 のようになっていて,A1 と A2 の平均値の差と B1 と B2 の平均値の差の比較をする(差を考える)ということですね。わたしもマンボウさんと同じような誤解をしましたよ。

そのような場合なら,効果量を比較できますね。

> また,同じサンプルから得られた,2種類の尺度値の平均の差の母集団効果量は,
> 独立した2群から得られた値の効果量の式と,同じ式を用いてしまっても
> いいのでしょうか?

それはたぶんダメでしょう。微妙な感じですが,対応のあるデータの性格を持つのではないでしょうか。(すみません,あやふやで,よくわかりません)

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397. Re^2: 平均値の差と効果量  平均値の差  2002/04/17 (水) 12:49
はじめまして.ご回答ありがとうございました.説明不足をお許し下さい.

> 2種の尺度 A, B があって,それぞれ二回測定され A1, A2, B1, B2 のようになっていて,A1 と A2 の平均値の差と B1 と B2 の平均値の差の比較をする(差を考える)ということですね。わたしもマンボウさんと同じような誤解をしましたよ。
> そのような場合なら,効果量を比較できますね。

おっしゃるとおりです.効果量をどのように比較すればよいのかが不明です.
それぞれについて母集団効果量の信頼区間を算定して,重なっていなければ,
高い値を示した方が,たとえば施した実験効果が強かった,といえば良いのでしょうか?

> それはたぶんダメでしょう。微妙な感じですが,対応のあるデータの性格を持つのではないでしょうか。(すみません,あやふやで,よくわかりません)

以下に御掲載の式は,やはり対応がないときの場合のみですね?
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/meta-analysis/meta-analysis-4.html
対応のあるデータの計算式をご存じでしたらご教示下さい.お願いします.

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398. Re^3: 平均値の差と効果量  青木繁伸  2002/04/17 (水) 13:10
> 以下に御掲載の式は,やはり対応がないときの場合のみですね?
> http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/meta-analysis/meta-analysis-4.html

このページに記載されているのは,case と control の比較をするというときに使われるもので,なおかつ,研究間の効果量の差を見るのではなくて効果量を統合する方です。

効果量の定義を見れば,
効果量とは「平均値の差を何らかの尺度で基準化する」ということですね。
A についての対応のある二回の測定 A1 と A2 の平均値の差を適当に定める標準偏差で割ればいいと言うことです。
それでは,対応のあるデータの平均値の差の信頼区間を求め,その信頼区間を上で使った標準偏差で割ってやれば効果量の信頼区間と言うことになりますよね(単に定数で割るだけですから)。対応のある平均値の差の信頼区間は,教科書などにあると思いますのでご覧ください。

なお,このようにして二つの信頼区間を求めて,「その信頼区間が重ならないときに有意差がある」とするのは,たしか誤りであった記憶が...
これについては,後ほど...

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399. Re^4: 平均値の差と効果量  青木繁伸  2002/04/17 (水) 13:33
> なお,このようにして二つの信頼区間を求めて,「その信頼区間が重ならないときに有意差がある」とするのは,たしか誤りであった記憶が...
> これについては,後ほど...

二つの信頼区間と差の検定ということで,二群のデータそれぞれの母平均の信頼区間と平均値の差の検定の関係を見ます。

A群(20例)
5.8, 5.4, 4.7, 5.1, 3.7
3.5, 5.1, 5.0, 6.7, 5.6
5.8, 6.2, 5.5, 3.8, 5.1
5.2, 5.5, 6.2, 3.2, 4.7

B群(20例)
6.4, 5.5, 6.3, 6.4, 5.6
3.6, 6.2, 5.1, 8.6, 7.1
4.9, 7.3, 4.3, 5.3, 6.7
4.5, 5.1, 6.2, 5.8, 5.6

それぞれの平均値の95%信頼区間は,
A群:[4.650202606, 5.529797394]
B群:[5.289682698, 6.360317302]
となり,重なっています。

しかるに,A群とB群の平均値の差の検定結果は,
通常の t 検定(等分散性が仮定できるとき)  t 値 = 2.22048 自由度 = 38 p 値 = 0.03242
となります。

信頼区間が重なっていないときには有意な差があると言っていいでしょう。
しかし,信頼区間が重なっていても有意な差があることもあるわけです。

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401. Re^5: 平均値の差と効果量  平均値の差  2002/04/17 (水) 16:57
効果量の差に関するたいへんご丁寧なご指導,誠にありがとうございました.
また,信頼区間の重なりと,平均値の差に関しても,ありがとうございました.

対応のある場合の,母集団効果量の信頼区間について,よく分かりました.
しかし,その他が,よく分からなくなってしまっています.

例えば,ある薬剤が身長と体重に及ぼす効果の違いを評価したいときなんです.
あるグループに投与前の平均体重1,平均身長1と,投与後の平均体重2,平均身長2で,
平均体重1と2の差に関する効果量と,平均身長1と2の差に関する効果量を,
比較すれば,体重と身長に対する薬剤の効果の違いが確認できるように思うのですが,
間違っていますでしょうか?

またこのとき,2つの効果量を,どのように比較すればよいのでしょうか?
書いていて,ますます,分からなくなりました.申し訳ございません.

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402. Re^6: 平均値の差と効果量  青木繁伸  2002/04/17 (水) 17:15
> あるグループに投与前の平均体重1,平均身長1と,投与後の平均体重2,平均身長2で,
> 平均体重1と2の差に関する効果量と,平均身長1と2の差に関する効果量を,
> 比較すれば,体重と身長に対する薬剤の効果の違いが確認できるように思うのですが,
> 間違っていますでしょうか?

そのやり方でいいと思います。

> またこのとき,2つの効果量を,どのように比較すればよいのでしょうか?

比較は効果量の大小だけでできますね。
有意な差があるかどうかは,二つの信頼区間が重なっていなければ有意な差があると言い切れるのでしょうが,重なっていても有意な差であることもあるでしょうということです。
効果量の差の検定というのがあればそれでいいのですが,残念ながら私にはそのような検定があるのかどうなのかがわかりません。

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404. Re^7: 平均値の差と効果量  平均値の差  2002/04/17 (水) 17:30
すばやくご丁寧なご回答をありがとうございました.
この度はたいへん勉強になり,また非常に助かりました.
お礼の申しようもありません.
これからも統計の勉強をしっかりしていこうと思います.
ありがとうございました.

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390. Re: 平均値の差と効果量  マンボウ  2002/04/16 (火) 22:52
> 異なる尺度の値の平均値の差を考えるにあたって,効果量が用いれそうだ
> ということを知りました.

異なる尺度の値の平均値の差って,たとえば,身長と体重の平均値の差を考えるようなものではないですか。そんなことができるはずないような??

> また,同じサンプルから得られた,2種類の尺度値の平均の差の母集団効果量は,
> 独立した2群から得られた値の効果量の式と,同じ式を用いてしまっても
> いいのでしょうか?

だから,そのようなこと自体できないのではないかと思うわけです。

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393. Re^2: 平均値の差と効果量  平均値の差  2002/04/17 (水) 10:26
ご回答ありがとうございました.

> 異なる尺度の値の平均値の差って,たとえば,身長と体重の平均値の差を考えるようなものではないですか。そんなことができるはずないような??

例えば,ある群に行った実験効果が,体重と身長に及ぼした効果の規模を比較したい
といったときに,効果量は有効だそうです.
効果量は,2変数の実験前後の平均差を測定値の散布度を基準に評価したものなので.

ただ,手元にある本に掲載された式は,独立した群に関する計算式ですし,
算出した,例えば母集団効果量の信頼区間を,どう評価すればよいのか,書かれて
いないんです…
自分自身,何か,たいへんな勘違いをしているような気もします.困りました.
よろしくお願いします.

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