重相関係数と寄与率     Last modified: Aug 19, 2015

 従属変数の全変動のうち,回帰によって説明できる割合( 寄与率 )は重相関係数の $2$ 乗( $R^{2}$; 決定係数)に等しい。

 重相関係数の検定は,前述の「回帰の分散分析」と等価である。 \[ R^2 = 1-\frac{S_e}{S_t} \]  独立変数を増やしてゆけば,寄与率はだんだんと 1 に近付くので,寄与率が高くなったのが追加された独立変数の効果なのかどうかがわからなくなる。このため,自由度調整済みの重相関係数の $2$ 乗( $R^{2*}$ )が定義される。 \[ R^{2*} = 1-\frac{S_e\ /\ (n-p-1)}{S_t\ /\ (n-1)} = 1-\frac{MS_e}{MS_t} \]  $R^{2} \ne 1$ である限り,$R^{2*}$ は $R^{2}$ よりも小さい。

 $R^{2*}$ が増加する限り,追加された独立変数は有効であることを意味する。


演習問題

 前のページに引き続き,重相関係数の二乗(決定係数),自由度調整済みの重相関係数の二乗を求めよ。  答え


応用問題


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