指数曲線  $b^Y = a X$ 別形:$Y = \displaystyle \frac{\log a}{\log b} + \frac{\log X}{\log b}$     Last modified: May 16, 2002


例題

 「表 1 に示すようなデータに曲線をあてはめなさい。」

表 1.テストデータ
$X$ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
$Y$ 0.631 1.262 1.631 1.893 2.096 2.262 2.402 2.524 2.631 2.727


考え方

  1. 元のデータをプロットすると図 1 のようになる。

    figure

    図 1.元データのプロット

  2. $b^Y = a\ X$ の両辺の対数をとれば,$Y = \displaystyle \frac{\log a}{\log b} + \frac{\log X}{\log b}$ になる。

  3. $c = \displaystyle \frac{\log a}{\log b}$,$d = \displaystyle \frac{1}{\log b}$,$W = \log X$ とおいて,$Y = c + d\ W$ なる直線回帰を行えばよい。

    これは,図 1 の横軸を対数目盛りで描いたものが図 2 になる(データ点が直線上に並ぶ)ことを意味している。

    表 2.表 1 を変数変換したもの
    $W=\log X$ 0.000 0.693 1.099 1.386 1.609 1.792 1.946 2.079 2.197 2.303
    $Y$ 0.631 1.262 1.631 1.893 2.096 2.262 2.402 2.524 2.631 2.727

    figure

    図 2.変数変換後のプロット

  4. 求めるパラメータは,$b = \exp ( 1\ /\ d )$ ,$a = \exp ( c\ /\ d )$ となる。

    例題では,図 2 に示したように,$c = 0.6309$,$d = 0.9102$ であるから,$a = \exp ( 0.6309\ /\ 0.9102 ) = 2$,$b = \exp ( 1\ /\ 0.9102 ) = 3$ となる(表 1 のデータは,この定数値に基づいて作成したものである)。


$b \gt 1$ のときは,図 1 のように,右上がりで上に凸の曲線になる。
$1 \gt b \gt 0$ のときは,図 3 のように,右下がりで下に凸の曲線になる。

figure

図 3.$1 \gt b \gt 0$ のときの曲線の形

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