ある標本に属する対象は条件1,別の標本に属する対象は条件2の下で測定するような場合がある。それぞれの標本に含まれる対象は互いに無関係なので,このようなものを独立なデータ(独立標本)という。
第一群(条件1) 第二群(条件2) 被検者 測定値 被検者 測定値 青山 ○○ 南田 ○○ 赤木 ○○ 北山 ○○ 白川 ○○ 西川 ○○ 黒田 ○○ 東野 ○○ 緑川 ○○ 要点:被検者は第一群と第二群では重複がない。 同じ群内でも,被検者は一回のみ測定(標本内部でも独立)。
調査時点では1つの標本としてデータを採取し,データ解析時に標本の部分集合を別々の標本であると仮定することがある。例えば,ある特性値に男女差が見られるかどうかを調べるような場合に,男女の群をそれぞれ1標本として,2つの標本の差を調べることがあるが,これも独立標本の例である。
上に示したデータは,コンピュータで集計する場合には,実際には次のような形式で用意される。群を識別する変数は複数個あることもある。
被検者 条件種別 測定値 性別 青山 1 ○○ 1 赤木 1 ○○ 2 白川 1 ○○ 1 黒田 1 ○○ 1 緑川 1 ○○ 2 南田 2 ○○ 1 北山 2 ○○ 2 西川 2 ○○ 2 東野 2 ○○ 2
対応のあるデータと対応のないデータには別々の統計手法が用意されているので,適切な手法を選択しなくてはならない。例えば,2つの比率の差を検定する場合には,対応のないデータは二群の比率の差の検定,対応のあるデータはマクネマー検定を用いる。
演習問題:
応用問題: