スピアマンの順位相関係数の有意性検定     Last modified: Nov 07, 2002

例題

 「標本の大きさが 18,スピアマンの順位相関係数が 0.473 のとき,母相関係数が 0 であるかどうか検定しなさい。」


検定手順

 以下の検定手順は,ピアソンの積率相関係数に対する有意性検定と同じである。

  1. 前提

  2. 標本の大きさ(データの組数)を $n$,標本相関係数を $r_{s}$ とする。

    例題では,$n = 18$,$r_{s} = 0.473$ である。

  3. 次式で検定統計量 $t_{0}$ を計算する。

    \[ t_0 = \frac{|\ r_s\ |\ \sqrt{n-2}}{\sqrt{1-r_s^2}} \] 例題では,$t_{0} = 2.147407$ となる。

  4. $t_{0}$ は,自由度が $n-2$ の $t$ 分布に従う。

    例題では,自由度は $16$ になる。

  5. 有意確率を $P = \Pr\{|\,t\,|\geqq t_{0}\}$ とする。
    $t$ 分布表,または$t$ 分布の両側確率の計算を参照すること。

    例題では,自由度 $16$ の $t$ 分布において,$\Pr\{|\,t\,|\geqq 2.120\}= 0.05$ であるから,$P = \Pr\{|\,t\,|\geqq 2.147407\}\lt 0.05$ である(正確な有意確率:$P = 0.04743$)。

  6. 帰無仮説の採否を決める。

    例題では,有意水準 $5\%$ で検定を行うとすれば($\alpha = 0.05$),$P \lt \alpha$ であるから,帰無仮説を棄却する。すなわち,「母相関係数は $0$ ではない」。

・ R で計算してみる


演習問題

 「12 匹の魚について体長と体重のスピアマンの順位相関係数を求めたところ 0.428 であった。体長と体重に有意な相関関係があるといえるかどうか検定しなさい。」


問題1 帰無仮説はどれか。a,b のいずれかを解答欄に記入し,送信ボタンをクリックしなさい。

選択肢 a:母相関係数は 0 である b:母相関係数は 0 ではない
解答欄:    

問題2 検定統計量 $t$ を求めなさい。答えは小数点以下 4 桁目で四捨五入した値を解答欄に記入し,送信ボタンをクリックしなさい。

解答欄:    

問題3 求められた $t$ 検定統計量は,自由度いくつの $t$ 分布に従うか,答えを解答欄に記入し,送信ボタンをクリックしなさい。

解答欄:    

問題4 有意確率は 0.05 より大きいか小さいか。a,b のいずれかを解答欄に記入し,送信ボタンをクリックしなさい。

選択肢 a:0.05 より大きい b:0.05 より小さい
解答欄:    

問題5 有意水準 $5\%$ で検定を行うとき,帰無仮説は棄却できるかできないか。a,b のいずれかを解答欄に記入し,送信ボタンをクリックしなさい。

選択肢 a:棄却できる b:棄却できない
解答欄:    

問題6 最終的な結論はどうなるか。a,b のいずれかを解答欄に記入し,送信ボタンをクリックしなさい。

選択肢 a:母相関係数が 0 でないとはいえない b:母相関係数は 0 ではない
解答欄:    

・ R で計算してみる


応用問題


・ 計算プログラム [R] [Python]
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