二群の平均値の差の検定($t$ 検定)     Last modified: Nov 15, 2002

例題

 「ある知能テストは,各種集団に実施したとき,平均値は変動するが,同じ年齢のものに適用する限り他の要因にかかわりなく,分散は同じであることが経験的にわかっている。いま 2 群に対して実施した結果,a 群 36 名の平均得点は 82.6 点,不偏分散は 15.3,b 群 43 名の平均得点は 84.5,不偏分散は 16.2 であった。2 群の母平均得点に差があるかどうか,有意水準 $5\%$ で両側検定しなさい。」


検定手順

  1. 前提

  2. 記号の定義

    $a$ 群,$b$ 群のケース数を $n_a$,$n_b$,平均値を $\bar{X}_a$,$\bar{X}_b$,不偏分散を $U_{a}$,$U_{b}$ とする。

    例題では, $n_a$ = 36,$n_b$ = 43,$\bar{X}_a = 82.6$,$\bar{X}_b = 84.5$,$U_{a} = 15.3$,$U_{b} = 16.2$ である。

  3. $2$ 群の分散が等しいかどうかで,以下のいずれかを行う。

    例題では,「分散は同じであることが経験的にわかっている」ので通常の $t$ 検定を行う。

  4. 有意確率を $P = \Pr\{|t|\geqq t_{0}\}$ とする。
    $t$ 分布表,または $t$ 分布の上側確率の計算を参照すること。

    例題では,$t (77,0.05) \lt t (60,0.05) = 2.00 \lt t_{0}$ であるから,$P \lt 0.05$ である(正確な有意確率:$P = 0.03753$)。

  5. 帰無仮説の採否を決める。

    例題では,有意水準 $5\%$ で検定を行うとすれば($\alpha = 0.05$),$P \lt \alpha$ であるから,帰無仮説を棄却する。すなわち,「母平均値に差がある」。

・ R で計算してみる

いくつかの注意点


演習問題

 「ある地区で行った 40 歳以上 65 歳未満の住民検診に来所した男子 42 名,女子 63 名の血色素量についての検査成績は,男子では平均値 15.2 g/dl,不偏分散 1.1,女子では平均値 12.7 g/dl,不偏分散 3.2 であった。男女の平均値に差はあるか,有意水準 $5\%$ で両側検定しなさい。」


問題1 帰無仮説はどれか。a,b のいずれかを解答欄に記入し,送信ボタンをクリックしなさい。

選択肢 a:男女の平均値に差がある b:男女の平均値に差はない
解答欄:    

問題2 有意水準を 2$5\%$ として「等分散性の検定」を行った結果はどのようになるか。a,b のいずれかを解答欄に記入し,送信ボタンをクリックしなさい。

選択肢 a:等分散でないとはいえない b:等分散ではない
解答欄:    

問題3 検定統計量 t_{0} を求めなさい。答えは小数点以下 4 桁目で四捨五入した値を解答欄に記入し,送信ボタンをクリックしなさい。

解答欄:    

問題4 検定統計量 t_{0} は自由度がいくつの t 分布に従うか。答えは小数点以下 4 桁目で四捨五入した値を解答欄に記入し,送信ボタンをクリックしなさい。

解答欄:    

問題5 有意確率は 0.05 より大きいか小さいか。a,b のいずれかを解答欄に記入し,送信ボタンをクリックしなさい。

選択肢 a:0.05 より大きい b:0.05 より小さい
解答欄:    

問題6 有意水準 $5\%$ で検定を行うとき,帰無仮説は採択されるか,棄却されるか。a,b のいずれかを解答欄に記入し,送信ボタンをクリックしなさい。

選択肢 a:棄却される b:採択される
解答欄:    

問題7 最終的な結論はどうなるか。a,b のいずれかを解答欄に記入し,送信ボタンをクリックしなさい。

選択肢 a:男女の平均値に差がある b:男女の平均値に差があるとはいえない
解答欄:    
・ R で計算してみる


応用問題


・ 計算プログラム [R]
・ 直前のページへ戻る  ・ E-mail to Shigenobu AOKI