4月21日から5月21日生まれの人の星座が牡牛座ですね。

 神様にしては好色なゼウスが,フェニキアの王女エウロパに言い寄るために姿を変えたときの白牛を表しています(白鳥座も参照のこと)。おとなしそうに近づいてきた牡牛に安心した王女がその背中にまたがると,「待ってました」とばかり,ゼウスは疾風のごとく駆け出し,海を渡った反対側の大陸まで来てからやっと王女を下ろしました。ちなみに,その大陸はヨーロッパだったわけですが,「エウロパ」がその語源だということです。

 牡牛の目玉はアルデバランという星です。アルデバランを含む牡牛の顔を型どっているV字型の星の集まりは,「ヒアデス星団」と呼ばれます。

 牡牛座で有名なのはもう一つの星団である,「プレアデス星団」でしょう。日本語では,「昴(すばる)」と呼ばれます。「スバル」は車の名前で有名なので,てっきり外国語だと思っている人もいるかもしれませんが,星が集まっている様を指して「統星(すばるぼし,すまるぼし)」というのが語源だそうです。関東以北では,「六連星(むづらぼし,むつらぼし)」と呼ぶことが多いそうです。枕草子の「星はすばる,ひこぼし,明星,夕づつ,よばひ星少しはをかし。尾だになからましかば,まいて。」という章もありますが,若い人達には谷村新司(字は違ってると思う)の「昴」の方がなじみ深いかも知れませんね。

 牡牛の右の角先は,隣の御者座の右の足先になります。


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Last modified: May 15, 2002