No.20288 ロバスト回帰分析の結果の記載  【skine】 2013/10/08(Tue) 01:11

Rを使用し,robustbaseのlmrob関数を用いて,ロバスト回帰分析を行いました。結果を報告書に記載するの に,どのように記載するのが適当かがわからず,困っています。ロバスト回帰を使用した過去の文献をみたのですが,p値以外に決定係数r2,あるいはF値を 記載したものや,推定値をいれてy=ax+bといった形で記載したもの,などがあります。どういったパラメータを記載するのが適当なのでしょうか?
また,それと関連いたしますが,通常の線形回帰のような決定係数が出力されていないので調べていたら,海外の掲示板でやはり同様の質問に対し,ロバスト回帰の場合は決定係数意味を持たないとかかれたものがあったのですが,決定係数が意味を持たないのはどうしてでしょうか?
宜しくお願い致します。

No.20299 Re: ロバスト回帰分析の結果の記載  【skine】 2013/10/11(Fri) 07:45

続けて失礼致します。ロバスト回帰の場合,最小二乗法で得られた値ではないので,回帰決定係数が意味をもたないことについては理解できました。
ですが,この場合,回帰式の当てはまりの良さを示す,適切な指標はないのでしょうか?
教えていただけますと幸いです。
宜しくお願い致します。

No.20300 Re: ロバスト回帰分析の結果の記載  【taipapa】 2013/10/14(Mon) 16:03

ロバスト回帰についてはほとんど何も知りませんが,robustbaseのlmrob関数
を試してみました.lmrobのヘルプを読むと,出力される値として,

Value
An object of class lmrob; a list including the following components:
coefficients
The estimate of the coefficient vector

とあります.これじゃないですか?
また,ヘルプに含まれるドキュメントを見ると,

Coefficients. The efficiency of estimated regression coefficients β; is characterized by their mean squared error (MSE). Since we simulate under H0 : β = 0, this is determined by the covariance matrix of β;......When comparing to the MSE of the ordinary least squares estimate (OLS), this gives the efficiency, which, by the choice of tuning constants of ψ, should yield

などと書いてあります.
ヘルプの例をためしてみると,
> example(lmrob)
summary( m1 <- lmrob(Y ~ ., data=coleman) )
Coefficients:
Estimate Std. Error t value Pr(>|t|)
(Intercept) 30.50232 6.71260 4.544 0.000459 ***
salaryP -1.66615 0.43129 -3.863 0.001722 **
fatherWc 0.08425 0.01467 5.741 5.10e-05 ***
sstatus 0.66774 0.03385 19.726 1.30e-11 ***
teacherSc 1.16778 0.10983 10.632 4.35e-08 ***
motherLev -4.13657 0.92084 -4.492 0.000507 ***
---
Signif. codes: 0 ‘***’ 0.001 ‘**’ 0.01 ‘*’ 0.05 ‘.’ 0.1 ‘ ’ 1

となっていて,例題のm1の中身を見ると

> m1$coefficients
 (Intercept)     salaryP    fatherWc     sstatus   teacherSc   motherLev 
30.50231995 -1.66614686 0.08425381 0.66773659 1.16777742 -4.13656903

上記のEstimatedの部分が係数であることが分かります.R^2のようなものの出力はありませんが,この辺りが使えるんじゃないでしょうか.過去の文献と照らしあわせて検討してみて下さい.
また,
cov
The estimated covariance matrix of the regression coefficients
とあり,
>m1$covで回帰係数の共分散行列が出力されるようです.他にも多くの出力があるので,文献を見ながら,それらを探ってみてはどうでしょうか.
初めて触るライブラリなので見当はずれかもしれませんが,参考になれば幸いです.

No.20301 Re: ロバスト回帰分析の結果の記載  【skine】 2013/10/15(Tue) 02:22

taipapa様,ご教授いただき有難うございます。
ご返信いただいた内容を読ませて頂いて,やはり係数を示すのが良さそうかなと思いました。
もう少し,再度過去の文献をよく探して,読んでみます。
有難うございました。

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