No.20285 データ数が少ない場合の解析方法について  【タナカ】 2013/10/07(Mon) 16:29

統計解析初心者です。ある論文を参考に独立2群の差の検定(等分散と正規性を前提とした後,スチューデントのt検定,若しくはウェルチのt検定)を実施しました。

しかし,参考論文では n1(対象地1)=13,n2(対象地2)=8 に対して,私の対象とする調査地は n1(上流)=4, n2(下流)=6 とデータ数が少ないです。今後は個体数だけでなく,現存量等の生物群集変量でも解析をしたいと思っています。

データ数が少ないため初めからノンパラメトリック法(Mann-Whitney検定)が適しているのかと考えていますが,そうとは限らないとのお答えも見させていただきました。

参考の本も何冊か読んだのですが,パラメトリック法,ノンパラメトリック法のどちらが適しているのか等,教えて頂きたいです。よろしくお願いします。

No.20286 Re: データ数が少ない場合の解析方法について  【青木繁伸】 2013/10/07(Mon) 17:15

サンプルサイズが少ないというだけでノンパラメトリック検定を採用するのは間違いです。ただでさえ小さい検出力がさらに小さくなるでしょうし。

No.20289 Re: データ数が少ない場合の解析方法について  【タナカ】 2013/10/08(Tue) 15:01

お答えありがとうございます。

> サンプルサイズが少ないというだけでノンパラメトリック検定を採用するのは間違いです。ただでさえ小さい検出力がさらに小さくなるでしょうし

等分散と正規性が前提になる場合はt検定(パラメトリック法)を使用してみようと思います。
比べる2サンプルのうち片一方のサンプルで,正規分布に従っているという帰無仮説が棄却となった場合,以降どう進めればいいのでしょうか?

また,この論文には「生物群集変量(個体数や現存量など)は正規性を有していない場合が多く,U検定を使用する」とあるのですが,正しいのでしょうか?

分からないことばかりですみません。

No.20290 Re: データ数が少ない場合の解析方法について  【青木繁伸】 2013/10/08(Tue) 15:32

> 等分散と正規性が前提になる場合はt検定

というのも,不適切です。検定の多重性ということもありますし。

> 「生物群集変量(個体数や現存量など)は正規性を有していない場合が多く,U検定を使用する」とあるのですが,正しいのでしょうか?

正しいでしょう。

まとめると,
ノンパラメトリック検定かパラメトリック検定かは,そのデータが理論的に正規分布に従うかどうかで決めるべきです。標本が正規分布に従うかどうかを検定してから決めるべきではありません。
等分散性の検定結果で通常のt検定かWelchの方法をとるかを決めるのも,好ましくありません。いつもWelchの方法をとればよいでしょう。

No.20291 Re: データ数が少ない場合の解析方法について  【タナカ】 2013/10/08(Tue) 17:25

Welchの方法は等分散でないときしか使ってはいけないと解釈していましたが,正しい使い方を理解できました。

パラメトリック検定かノンパラメトリック検定についても,理論的な部分が明確ではないため,今回はパラメトリック検定が良いと判断して進めてみます。

丁寧なお答え,本当にありがとうございました。

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