No.15637 相関係数の多重比較  【suzuki】 2011/11/09(Wed) 05:47

相関係数に関する検定においても,検定の多重性の問題は生じるのでしょうか?たとえば3変数(A,B,C)を比較すると き,AとB,BとC,CとAについて相関係数を求め,有意水準5%の無相関検定を3回繰り返すとき,各検定の有意水準を(例えば,Bonferroni法 などで)調整するべきでしょうか?

No.15638 Re: 相関係数の多重比較  【青木繁伸】 2011/11/09(Wed) 07:37

既出(頻出)ですが,当然のことです。

No.15639 Re: 相関係数の多重比較  【suzuki】 2011/11/09(Wed) 09:15

コメントありがとうございます。過去ログの「相関の繰り返しは認められるでしょうか」(http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/mb-arc/arc002/132.html)を発見しました。
「有意水準の5%はFisher RAがローザムステッド農地試験所に勤務したとき,20年のうちに1回偽の報告をし,これくらいのことは“まれ”であると考えたことに由来する。」(http://www.hs.hirosaki-u.ac.jp/~pteiki/research/stat/qa/qadiff.html)ということは,過去に行ってきた全ての検定を考慮して(生涯の検定回数を累積して)多重性を考慮するべきでしょうか?

No.15640 Re: 相関係数の多重比較  【青木繁伸】 2011/11/09(Wed) 11:34

> 過去に行ってきた全ての検定を考慮して(生涯の検定回数を累積して)多重性を考慮するべきでしょうか

場合によりけりでしょう。
「一つの研究を単位として」多重性を考えるのが普通でしょう。
Fisher の場合は,「あるテーマの研究について,年に1つ結果を報告した。20年で1回は結果を間違えたこともあろう。」ということです。その他の諸々のテーマで 検定を行っているので,その数は数千以下ということはないでしょう。数千の検定の全ての多重性を考えるなんてことはあり得ないですね。

No.15641 Re: 相関係数の多重比較  【suzuki】 2011/11/09(Wed) 16:39

アドバイスありがとうございます。研究テーマ(報告書や論文)毎に検定の多重性を考えることにします。
「大規模データの解析における問題点:DNAマイクロアレイによる遺伝子発現量の測定を例として」(http://www.mbsj.jp/admins/ethics_and_edu/PNE/5_article.pdf)によると,(数千〜数万回検定する)大規模データ解析においては,多重検定における古典的な対処方法であるBonferroni補正よりも,false discovery rate(FDR)が広く用いられているようです。

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