No.14769 一様分布の加法性  【統計の子猫】 2011/06/20(Mon) 07:42

平均値がm,分散がsigma^2の正規分布をする集団を,N(m, sigma^2)とします。2つの正規分布をする集団 N(m1, sigma1^2) と N(m2, sigma2^2) からランダムに1つずつ要素を取り出し,その和(または差)を求め,それを要素とする新しい集団を作ると,その分布の平均値は m1+m2,分散は simga1^2±sigma2_^2 となります。このことを,正規乱数を使って確かめました。
そのあと,一様乱数を使った場合,どのようなことが起こるか見てみたところ,正規乱数を使った場合と同じ現象が見られました。
し かし,いろいろな資料や本を探してみても,「正規分布の加法性」は書かれていますが,「一様乱数の加法性」というものは書かれていませんでした。一様乱数 の加法性というのは,存在しないのでしょうか?もしそうならば,数値的に確かめられた結果は,どのように判断すれば良いのでしょうか?ご教授,お願いいた します。

No.14771 Re: 一様分布の加法性  【青木繁伸】 2011/06/20(Mon) 08:38

> 分布の平均値は m1+m2,分散は simga1^2±sigma2_^2 となります

これは,独立な2個の確率変数の和について言えることで,その確率変数がどんな分布に従っていようとも同じことがなりたちます。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Bunpukansu/operator-E-V.html

分布の加法性とは,ある分布に従う確率変数の和も同じ分布に従うということです。
一様分布に従う確率変数の和は一様分布ではありませんから,分布の加法性はないと言うことになります。一様分布に従う2個の確率変数の場合は三角分布,3個以上の場合は正規分布に近づいていきます。

No.14772 Re: 一様分布の加法性  【統計の子猫】 2011/06/20(Mon) 08:57

青木先生,有り難うございました。

分布の平均値は m1+m2,分散は simga1^2±sigma2_^2 という関係は,どんな分布でも成立するけれど,その形が正規分布であり続けるのは,正規分布のときだけということなんですね。
スッキリしました。有り難うございました。

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