No.14207 Re: カプランマイヤー法による生存率解析 【青木繁伸】 2011/01/24(Mon) 10:19
一回目のデータのみを使用するのでは?
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/Hanasi/StatTalk/warituke.html
問:研究対象者を 2 種類の治療法に割り付ける実験計画を立てた。ある患者は割り付け後に,実際の治療が開始される前に死亡した。この患者を分析に含めたほうがよいのだろうか,含めないほうがよいのであろうか。
中には,「含めないほうがよいに決っている」と頭から信じ切って,このような疑問を持たない研究者もいるかもしれません。しかし,本当は含めなければなら ないのです。もし,一部の患者が非常に速い転機を示す場合,その危機を乗越えて実際の治療が施された患者の生存率を求めても,それはその疾患の患者全体の 生存率を代表しません。全ての症例は,治療開始時点ではなく,割り付けが行われた時点で登録しなければなりません(生存時間は割り付け時点から測られなけ ればなりません)。
この他にも,薬剤治療などで治療に反応しなかった例,術式による生存率の比較の場合の手術死亡,割り付け後種々の原因で実際 には治療が行われなかった例なども分析に含めなければなりません。また,途中で治療法が変更になった場合にも,そのような患者は最初の割り付け群の構成員 として分析されなければなりません。
No.14208 Re: カプランマイヤー法による生存率解析 【kai】 2011/01/24(Mon) 10:33
青木先生
早速の回答ありがとうございます.
私の思いつきは全て”外れ”で,以下のように生存率が長いデータのみを使用すると言うことですね.
患者ID 処置年月日 打ち切り 最終フォローアップ 生死
1 2001/01/31 0 2002/01/30 0
2 2001/02/03 0 2002/02/15 0
3 2001/02/26 0 2001/06/07 1
4 2001/03/01 1 2001/12/16 0
5 2001/03/02 0 2001/08/11 0
6 2001/04/14 1 2002/03/19 1 ← こちらのデータを使用
6 2001/08/15 1 2002/03/19 1 ← こちらは使用しない
7 2001/05/16 0 2001/05/20 0
> この他にも,薬剤治療などで治療に反応しなかった例,術式による生存率の比較の場合の手術死亡,割り付け後種々の原因で実際には治療が行われなかった例な ども分析に含めなければなりません。また,途中で治療法が変更になった場合にも,そのような患者は最初の割り付け群の構成員として分析されなければなりま せん。
上記の説明はITT解析(intention to treat analysis)のことを示していると考えて良いのでしょうか?
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