No.14061 ABs(2要因被験者間計画)  【kamedo2】 2010/12/30(Thu) 11:03

はじめまして。
エンコーダ6種の音質の評点平均点を,95%信頼区間付きでグラフにして,優劣を視覚的に表したいと思っています。

今までの試験から,エンコーダAは管楽器の音が悪い,エンコーダBはカスタネットが苦手など,各音源に対する上手下手は顕著なものの,音源10種を用意して平均するとだいたい同じ平均評点になるために有意差を見つけにくいことがわかっています。

また,同エンコーダ+同音源では全く同じ音になり,日時を空けて全く同じ音を8回採点した場合,体調などの偶然誤差により,その評点は正規分布に近くなるようです。

エ ンコーダを要因1(6),音源を要因2(10),被験者は8x6x10人と考えて,2要因の分散分析(ABs)が希望に沿うのではないかと考えたのです が,信頼区間の求め方が分かりません。エンコーダの平均評点は(音源ごとに評点総和÷8)の総和÷10だと思うのですが,信頼区間の合算方法が思いつきま せん。

http://listening-tests.hydrogenaudio.org/sebastian/mp3-128-1/results.htm
のようなグラフにしたいと考えています。また,このサイトでのエラーバーの解釈が正しいか不安です。ほぼ同じ幅のバーが半分重なっているとき,有意差はないと解釈しているのですが,このサイトは間違っているのでしょうか?

また,音源10種は,私が世の中に無数に存在する音源からランダムに抽出したものですが,たまたまエンコーダCが得意な音源を多くピックアップしてしまうなどのゆらぎも考えられます。それも考慮したモデルは存在しますか?


No.14065 Re: ABs(2要因被験者間計画)  【青木繁伸】 2010/12/30(Thu) 13:43

> ほぼ同じ幅のバーが半分重なっているとき,有意差はないと解釈しているのですが,このサイトは間違っているのでしょうか?

間違いでしょうね。
"One codec can be said to be better than another with 95% confidence if the bottom of its segment is at or above the top of the competing codec's line segment." といっている。

http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/mb-arc/arc038/00236.html
等も参考に。

No.14067 Re: ABs(2要因被験者間計画)  【kamedo2】 2010/12/30(Thu) 20:30

青木先生,御教授有難うございます。

そのサイトでのエラーバーの解釈は間違っている,ということですね。

群ごとの平均値を並べて描く場合には,エラーバーは「平均値±1.96*標準偏差」
要因2:音源を固定した場合はその知識で図をかけますが,そのサイトで行われている,まず要因2を固定して平均を取り,要因2:音源が14種なのでその14個でエラーバーを書くという手法は妥当でしょうか? もし妥当ならそれを真似しようと思います。


No.14069 Re: ABs(2要因被験者間計画)  【青木繁伸】 2010/12/30(Thu) 21:38

エラーバーを描いても,描く方も描かれる方も様々な誤解の上でそれを描きかつ見るわけで,例え「何%重複していた ら差があると解釈できます」とか正しい解釈法(?)が書かれていても,本当に正しく読んでもらえるかも不確かだし,右と左に遠く離れて描かれているエラー バーがどれほど重なっているかどうかなんて,正確に評価できないでしょう(図に定規をあてて補助線を引いて,重なり部分が何%に当たるなんて,いったいど れほどの人がすることでしょう)。このような図においては「百聞は一見にしかず」などというのは期待できないことでしょう。百害あって一利なしということ ではないでしょうか?本文中(または図注,表注)で記述すればそれですむだけの話でしょう。

No.14071 Re: ABs(2要因被験者間計画)  【kamedo2】 2010/12/30(Thu) 22:06

わかりました。エラーバーに頼りすぎるのはやめて,文章での解説を重視することにします。貴重な助言をありがとうございます。

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