> power.t.test(power=0.8,delta=1.0,sd=1.254,type="paired")n=14.38となり,これに ×π/3 した値が 15.05 でしたので,20名ぐらいを目標にしました。
Paired t test power calculation
n = 14.38078
delta = 1
sd = 1.254
sig.level = 0.05
power = 0.8
alternative = two.sided
NOTE: n is number of *pairs*, sd is std.dev. of *differences* within pairs
No.13134 Re: Wilcoxon signed-rank testの検定力およびサンプルサイズの求め方 【青木繁伸】 2010/07/23(Fri) 11:53
> Wilcoxon signed-rank testの検定力はPaired t-testの検定力を求めて,×3/πすればよいのでしょうか?
paired t-test の検定力を計算して必要サンプルサイズを求め,それを wilcoxon signed-rank test でのサンプルサイズに換算(π/3倍)したのですから,逆方向にたどるためには wilcoxon signed-rank test でのサンプルサイズを3/π倍して,paired t-test の検定力を計算するべきでしょう。
> power.t.testを行う場合,sdにどの標準偏差をいれたらよいのでしょうか?
他に特に情報がないならば,事前の15名についてのデータ,実施前後のデータの標準偏差をプールするのが一番よいのでは?Σ{標準偏差の二乗×(サンプルサイズ-1)}/Σ(サンプルサイズ-1) がプールされた分散ですから,その平方根がプールされた標準偏差。
> 当初のサンプルサイズの計算はあれでよかったのでしょうか?
よいと思いますが,delta=1 とした根拠が不明。
No.13135 Re: Wilcoxon signed-rank testの検定力およびサンプルサイズの求め方 【たまご】 2010/07/23(Fri) 14:32
さっそくのお返事 誠にありがとうございます。
>paired t-test の検定力を計算して必要サンプルサイズを求め,それを wilcoxon signed-rank test でのサンプルサイズに換算(π/3倍)したのですから,逆方向にたどるためには wilcoxon signed-rank test でのサンプルサイズを3/π倍して,paired t-test の検定力を計算するべきでしょう。
確かにそうですね。何に対して3/π倍するのか良く考えればわかることでしたね。
12×3/π=11.46 をnとしてみます。
>Σ{標準偏差の二乗×(サンプルサイズ-1)}/Σ(サンプルサイズ-1) がプールされた分散ですから,その平方根がプールされた標準偏差
計算に自身が無いのですが
(1.254^2*14 + 1.22^2*11 + 1.58^2*11)/(14+11+11)=1.829 の平方根1.352で良いでしょうか?
実施後の標準偏差をいれるとマッサージの効果の違いによるバラツキも含まれてしまうため,良くないような印象があるのですが(素人考えですみません)。事前調査と実施前の標準偏差だけで算出するより,実施後も含めたほうが良いのでしょうか?
>delta=1 とした根拠が不明
同様の報告は無く,?(想定した平均の差)をどうしようか考えた結果,0〜10の整数で評価しているため,1ぐらい改善していることを期待して1にしてみました。
通常は?をどうやって決めたら良いのでしょうか?
No.13137 Re: Wilcoxon signed-rank testの検定力およびサンプルサイズの求め方 【青木繁伸】 2010/07/23(Fri) 15:05
数式はそのようになるでしょう。
ある処置が平均値だけでなく分散(標準偏差)にも影響を及ぼすかについて は対象にもよるとは思います。検定力分析に使う delta や 標準偏差は確定されるものではなく,「このような数値を使うと検定力がこのようになる」という目安のようなものなので,よほど変な値でないかぎり,可能な 限り妥当と思われる数値を使えばよいと思います。
ということで,delta を 1 にした根拠を述べることができれば,それでよいわけです。
No.13138 Re: Wilcoxon signed-rank testの検定力およびサンプルサイズの求め方 【たまご】 2010/07/23(Fri) 15:48
青木先生 とてもわかりやすく教えていただき,ありがとうございました。
統計は初心者で,まわりに頼れる方もいないので,自己流でいろいろ調べながら見よう見まねで行っていました。先生に見ていただきとても自身がつきました。
ありがとうございました。
No.13140 Re: Wilcoxon signed-rank testの検定力およびサンプルサイズの求め方 【Qazu】 2010/07/23(Fri) 22:27
すみません,似た実験デザインで疑問がありますので質問させてください。
例えば,たまごさんのような治療介入を2種類行なって両者の効果を比較する場合ですが,2つのグループの治療前後のデータの差分値(治療後ー治療前)を代表値(変化量)として,対応のないT検定で効果を比較するのは統計学的に間違いでしょうか?
また,単純にそれぞれのグループで前後の生データを統計学的に比較する方が正しいのしょうか?
どちらが正しいのか理由を含めてご教授願えませんでしょうか。
No.13143 Re: Wilcoxon signed-rank testの検定力およびサンプルサイズの求め方 【青木繁伸】 2010/07/24(Sat) 01:58
以下を参照のこと
二群でそれぞれ対応のある二回の測定データがあるときの分析
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/mb-arc/ASB.html
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「近しい」というのは「親しいこと」,「親密なこと」です。「近いこと」,「似ていること」ではありません。
すいません → すみません (日本語として)
T検定 → t検定 (統計学の慣例として)
一行おきに書かない,しかも文章の途中でリターンキーを押さない
ブラウザのウインドウ幅の設定が違うと,以下のように表示され,みっともないこと甚だしい
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