No.11232 Re: 平均値の差の検定について 【青木繁伸】 2009/11/11(Wed) 18:20
先行研究での分散(標準偏差)はわからないということですね?
先行研究の平均値を母平均として,あなたのデータの平均値が母平均と等しいかどうかの検定をすればよいのではないでしょうか。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Average/Mean1.html
そのページの中の「母分散が未知の場合」に従えばよろしいかと思います。
SPSS での操作方法はどなたか別の方,フォローしてください。
SPSS 使わなくても,簡単な計算なので,Excel のワークシート機能だけを使って計算できるでしょう。出来合いのが欲しければ,以下を参照。
検定および推定
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/stats-by-excel/work-sheets/tests.html
の,二番目「平均値の検定と推定」をお使いいただければ。。。
No.11234 Re: 平均値の差の検定について 【kiyosi】 2009/11/11(Wed) 22:50
早速ご返信いただき,ありがとうございます。
このワークシート機能を利用して,「平均値の検定と推定」を開きました。
この「平均値の検定と検定」のなかで「母分散が未知の場合」がありますが,そこに標本サイズがありますが,母データ(先行研究)のサンプル数はありませんね。
母データのサンプル数をなくても,t値が算出されました。
ここで質問ですが,母データのサンプル数が標本サイズより少ない場合,t値は信頼できる数字でしょうか。検定の結果が大きく変わるとは思いませんが,そのt値が少々変わるのではないでしょうか。
No.11238 Re: 平均値の差の検定について 【青木繁伸】 2009/11/11(Wed) 23:54
> 母データのサンプル数が標本サイズより少ない場合
母平均の検定では,サンプルサイズは 無関係なのです。そもそも,母平均というものが,どのように得られるか考えればわかります。とてつもなく大きなサンプルサイズを持つ標本の平均値で推定さ れるので(そうでなければ母平均の精度が悪すぎるから),これを通常の二群の平均値の差の公式などを当てはめると,(母集団の全数を本当に調査した場合な どは特に)サンプルサイズが大きいからどんな小さな差でも有意な差であるという検定結果になってしまうのです。だからというわけではないですが,母平均 (の推定値)を得た標本のサンプルサイズを使わない別の検定法があるのです。また,母平均は直接データから推定されるのではなく,何らかの方法によって操 作的に得られることもあります。そのような場合には,母平均と関連づけられるサンプルサイズなどもともとないのです。
標本より小さい母集 団などあり得ないのは言うまでもないですが,先行研究の平均値を母数とみなして検定せざるを得ないだろうと判断したのは,先行研究のデータのサンプルサイ ズと平均値しかわからないと書いてあるからです(サンプルサイズと平均値しか書いていないとは,駄目ダメな論文ですね。そのようなダメダメ先行研究とあな たのデータを比較する必要はないでしょう。)。先行研究のデータの分散(標準偏差でも)がわかっていれば,(元のデータがなくても)二群の平均値の差の検 定ができるでしょう。先行研究のデータの分散がわかっていない限り,そのサンプルサイズがどんなに小さくても,先行研究の平均値を母平均と見なすしか手は ないでしょう。当然,サンプルサイズが小さければ,母平均と見なした平均値の精度が悪いのは仕方ないですね。
母平均の検定に限らず,母比率,母相関,母分散の検定においても,それら母数を導き出したサンプルの「サイズ」というものは検定に使われません。
No.11241 Re: 平均値の差の検定について 【kiyosi】 2009/11/12(Thu) 14:21
よくわかりました。
ありがとうございます
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