No.09736 分散分析について  【豪石】 2009/04/22(Wed) 14:33

お忙しいところ申し訳ありません。以下の統計について教えて頂けないでしょうか。

 現在,薬剤(A)の疾 患への効果について調べています。cross-overの研究法で,動物を疾患に罹患させ,その後,ランダムに対照薬か薬剤(A)を投与して,その効果を 各動物で調べています。2週間の回復期間の後に,再度,疾患に罹患させ,前回の薬剤と異なる方の薬剤を投与し,その効果を観察しています。動物の数は5匹 です。
 上記の結果について,
1:対照薬群と薬剤(A)群の血液データ,
2:非疾患期,疾患期,治療期の各種血液データの比較をしたいと考えています。
 サンプルサイズが小さく正規分布を示さないため,ノンパラメトリックのFriedman検定を用いて統計処理をしようと考えています。
 
 上記の方法で正しいのでしょうか。また,この場合の検定に最低限必要なサンプルサイズは幾つでしょうか。いろいろ本で調べてみましたが,自信がありません。申し訳ありませんが,ご教授頂けないでしょうか。宜しくお願い致します。

No.09737 Re: 分散分析について  【青木繁伸】 2009/04/22(Wed) 17:39

「非疾患期,疾患期,治療期の各種血液データ」は,別々に比較するのですか。
つまり,非疾患期のある血液データを対照薬群と薬剤群で比較,疾患期のその血液データを対照薬群と薬剤群で比較,....非疾患期の別の血液データを対照薬群と薬剤群で比較,...と,検定を「3×血液データの種類」回繰り返すのですか?
そうでないと,Friedman 検定は適用できませんよね。
挙げられたデータは,3つの時期と2つの群の対応のある2要因の被検者内計画( http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/R/type-of-test.html )ですよね。さらに,血液データの種類については多重比較が絡んできます。いずれにせよ,単純に Friedman 検定をすればよいとはいえません。

No.09740 Re: 分散分析について  【豪石】 2009/04/22(Wed) 19:23

御解答ありがとうございます。
先生のおっしゃる通り検定を「3×血液データの種類」を繰り返そうと思って いました。データを対数化してTwo way repeated measures ANOVAで解析し関連のあるものについて多重比較(Tukey test)を行った方が宜しいでしょうか。またこの場合についても必要最低限のサンプルサイズは幾つでしょうか。不勉強で大変申し訳ありません。御教授お 願い致します。

No.09744 Re: 分散分析について  【吉田】 2009/04/22(Wed) 22:14

>No. 9737

>「非疾患期,疾患期,治療期の各種血液データ」は,別々に比較するのですか。
>つまり,非疾患期のある血液データを対照薬群と薬剤群で比較,疾患期のその血液デ>ータを対照薬群と薬剤群で比較,....非疾患期の別の血液データを対照薬群と薬剤群>で比較,...と,検定を「3×血液データの種類」回繰り返すのですか?
>そうでないと,Friedman 検定は適用できませんよね。

各期間で,一種類のデータについて対象薬群と薬剤群の2群で比較しているのにどうしてフリードマン検定が適応できるのでしょうか??

  対象薬 薬剤
No.1 1.11 0.89
No.2 1.45 0.78
No.3 1.38 0.68
…   …   …  

No.09745 Re: 分散分析について  【青木繁伸】 2009/04/22(Wed) 22:31

> 各期間で,一種類のデータについて対象薬群と薬剤群の2群で比較しているのにどうしてフリードマン検定が適応できるのでしょうか??

適応ではなく,適用,,,

ま あ,その場合には対応のある2群なのだからウィルコクソンの符号付順位和検定だろう?ということでしょうが,「非疾患期,疾患期,治療期」の3つの対応の あるデータの場合は Friedman 検定ですね。後者は前者の拡張ということで(対応のある2標本でも Friedman 検定を適用できます),間違いではないでしょう(質問者の意図が不明瞭だったこともあるので,Friedman 検定をあげたということもありますが)。
蛇 足ながら,対応のある2群の平均値の差の検定の拡張が乱塊法,対応のない2群の平均値の差の検定が一元配置分散分析,対応のない2群の代表値の差の検定が マン・ホイットニーのU検定で,その拡張がクラスカル・ウォリス検定ということです。これら3組の関係は通常3標本について行われる検定を2標本に対して 行ったときと,2標本について行われる検定を行ったときではP値は同じになります。しかし,Friedman 検定を2標本に対して行ったときには,ウィルコクソンの符号付順位和検定のP値とは等しくはなりません。

No.09757 Re: 分散分析について  【吉田】 2009/04/25(Sat) 00:04

>No. 9745

大変勉強になりました。ありがとうございます。

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