No.09189 ロジスティック回帰分析  【K】 2009/02/10(Tue) 22:35

リンパ節転移の危険因子をしらべています。
リンパ節転移なし=0 あり=1を従属変数。性差,年齢,腫瘍の大きさ・・・などを共変量として解析しましたが,有意確率が0.05以下になったのは腫瘍の大きさでした。ただしEXP(B)が0.288と1以下になってしまいます。(SPSS使用)
これでは腫瘍の大きさがふえるとリスクが0.288倍になるということになってしまい矛盾が生じしてしまいます。どのように解釈すればよいでしょうか?
まったくの初心者です。よろしくおねがいします。

No.09192 Re: ロジスティック回帰分析  【sb】 2009/02/11(Wed) 04:38

(1)どんな解析でも,まず集計です。

腫瘍の大きさを3分割(小,中,大)にカテゴリー分けにします(既に何らかのカテゴリーに分けてあれば,それで結構)。次に,リンパ節転移の有無とで,クロス集計します。腫瘍の大きさが,小,中,大となるに従って,リンパ節転移ありの割合はどうなりますか?

(2)回帰係数が0.288では? exp(0.288)=1.33になりますが。

No.09194 Re: ロジスティック回帰分析  【青木繁伸】 2009/02/11(Wed) 06:23

http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/mb-arc/arc025/151.html
の後半参照

No.09196 Re: ロジスティック回帰分析  【K】 2009/02/11(Wed) 12:44

ありがとうございます。
ロジスティック回帰分析を行う前に,まずはクロス集計で有意差がでた因子を共変量としてロジスティック回帰分析をおこなわなければいけないのでしょうか?

No.09197 Re: ロジスティック回帰分析  【青木繁伸】 2009/02/11(Wed) 16:05

> クロス集計で有意差がでた因子を共変量としてロジスティック回帰分析をおこなわなければいけないのでしょうか

そういうことではなく,

> これでは腫瘍の大きさがふえるとリスクが0.288倍になるということになってしまい矛盾が生じしてしまいます

と書かれていますが,本当のところはどうなのか確かめた方が良いのではないかということでしょう。コーディングのミスとか,欠損値を除外した後でたまたまそういう変なデータが分析対象となっているとか。

No.09198 Re: ロジスティック回帰分析  【sb】 2009/02/11(Wed) 16:27

腫瘍を大,中,小と3分割(基準は適当で構いません)し,転移の有無とで,クロス集計した表を送って下さい。適当な数値を掛けて,本物の数値はマスクし,しかし傾向は判るようにして下さい。

No.09206 Re: ロジスティック回帰分析  【K】 2009/02/12(Thu) 22:34

すみません。腫瘍のおおきさでは有意差が出なかったのですが,静脈侵襲で有意差はあるのですがオッズ比が0.29倍になってしまいます。この表はどのように解釈すればいいのでしょうか?よろしくお願いします。
	     B  標準誤差	Wald  自由    有意確率     Exp(B)
静脈侵襲v00 v1 -1.240 .568 4.758 1 .029 .290

No.09208 Re: ロジスティック回帰分析  【青木繁伸】 2009/02/12(Thu) 22:36

> 有意確率が0.05以下になったのは腫瘍の大きさでした。ただしEXP(B)が0.288と1以下になってしまいます。

最初に言っていたことは間違いだったということですか?あなたの言っていることが信頼できないと言うことになるのでしょうか?

> この表はどのように解釈すればいいのでしょうか?よろしくお願いします。

結果だけ見せられて,どのように解釈すればいいのかといわれても,その結果に示されている通り解釈するようにとしかいえないでしょう。解析指示を間違えているのか,実際のそのような結果の出るようなデータになっているのか,第三者には何にもわかりませんよ。

sb さんが No. 9198 で提案していることに従ってはいかがでしょうか?要するに,その結果がどうして出てきたかの基礎データを見るしかないでしょうと言っているのだと思いますけど?

No.09209 Re: ロジスティック回帰分析  【K】 2009/02/12(Thu) 22:45

        転移あり  転移なし
静脈浸潤あり   11    190

静脈浸潤なし   6     555

何度もすみません。

No.09210 Re: ロジスティック回帰分析  【青木繁伸】 2009/02/12(Thu) 23:02

ありを0,なしを1にコーディングしているのですか?

No.09211 Re: ロジスティック回帰分析  【K】 2009/02/12(Thu) 23:14

静脈浸潤ありを1に,静脈浸潤なしを0にしています。

No.09212 Re: ロジスティック回帰分析  【青木繁伸】 2009/02/12(Thu) 23:20

> 静脈浸潤ありを1に,静脈浸潤なしを0にしています。

        転移あり  転移なし
静脈浸潤あり   11    190
静脈浸潤なし   6     555

になっているので,逆かと思った。。。

No.09213 Re: ロジスティック回帰分析  【青木繁伸】 2009/02/12(Thu) 23:42

Rだと,こんな風になるんですけどね。
> f <- matrix(c(11, 190, 6, 555), ncol=2, byrow=TRUE)
> x <- 2-rep(row(f), f)
> y <- 2-rep(col(f), f)
> x <- factor(x, levels=0:1, labels=c("静脈浸潤なし", "静脈浸潤あり"))
> y <- factor(y, levels=0:1, labels=c("転移なし", "転移あり"))
> table(x, y)
y
x 転移なし 転移あり # こういうことですよねぇ
静脈浸潤なし 555 6
静脈浸潤あり 190 11
> ans <- glm(y~x, family=binomial) # ロジスティックモデル
> summary(ans)

Call:
glm(formula = y ~ x, family = binomial)

Deviance Residuals:
Min 1Q Median 3Q Max
-0.3355 -0.1466 -0.1466 -0.1466 3.0126

Coefficients:
Estimate Std. Error z value Pr(>|z|)
(Intercept) -4.5272 0.4104 -11.030 < 2e-16 ***
x静脈浸潤あり 1.6781 0.5144 3.262 0.00111 **
---
Signif. codes: 0 ‘***’ 0.001 ‘**’ 0.01 ‘*’ 0.05 ‘.’ 0.1 ‘ ’ 1

(Dispersion parameter for binomial family taken to be 1)

Null deviance: 162.91 on 761 degrees of freedom
Residual deviance: 151.70 on 760 degrees of freedom
AIC: 155.70

Number of Fisher Scoring iterations: 7

> ans$coefficients[2] # B です
x静脈浸潤あり
1.67808
> exp(ans$coefficients[2]) # Exp(B) です
x静脈浸潤あり
5.355263

No.09214 Re: ロジスティック回帰分析  【sb】 2009/02/13(Fri) 00:44

オッズ比:=(555*11)/(6*190)=5.36
データの方は問題ないようですね。

解析用のデータで,血管侵襲の有無のコーディングを教えて下さい。

(1)血管侵襲あり:=0,無し:=1となっていませんか。これだと単変量解析のO.R.=5.36が調整されて,1/0.28=3.57で,そこそこ妥当な値です。

(2)あり:=1, 無し:=0の場合,SPSSでは,1を基準に0のO.R.を計算するということはないですか?んな,阿呆な。

(3)非常に強い交絡が起こっている可能性はないですか?

(4)多重共線性が起こっている可能性はないですか?

No.09228 Re: ロジスティック回帰分析  【K】 2009/02/14(Sat) 10:32

ありがとうございます。再度見直したところご指摘のとおり,
血管侵襲あり:=0,無し:=1
になっていました。
ありがとうございました。

No.09231 Re: ロジスティック回帰分析  【青木繁伸】 2009/02/14(Sat) 20:30

だからいったじゃないの。。。。。分かる人,いるだろうか(^_^;)

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