No.09029 2群の平均値の差について  【AC】 2009/01/26(Mon) 08:28

こんにちは。
 Bioscienceで扱う統計に関して,得られたデータ群に対して,それらのデータが正規分布に 従っている様であれば,t検定を用いて,そうでなければ(ノンパラメトリックであれば)Mann-WhitneyのU検定という風潮があるように思いま す。これに関して2点質問があります。

 1) Mann-WhitneyのU検定に関しては,(サンプル標本の分散ではなくて)母集団の分散が等しいことが前提であると言われます。しかし,論文で,2 群のサンプル標本からそれぞれの母集団の分散を推定して,それらが等しかったのでMann-WhitneyのU検定をした,といった記述を見かけることは 殆どない気がします。この点において,このような安易なU検定の使用は不適切である,ということで良いでしょうか?
 そもそも,「2群のサンプル標本からそれぞれの母集団の分散を推定する方法」があるとして,そういう事前検定に意味があるのかなという疑問もあります。

 2) 青木先生のページ(http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/BF/index.html
を 拝見しますと,結論としては「正規分布であろうとなかろうと,分散が等しかろうとなかろうと,とにかく等分散を仮定しない t検定(Welchのt検定)をやれば良い」ということになるかと思いますが,5.まとめを見ますと,「二群の代表値を検定するときで,二群の分散が等し くないときには,等分散を仮定しない t 検定を採用するのが望ましい。」とあります。この書き方だと,事前検定を行って・・・という風にも読め,上のセクションでのWelchを推奨する主張が弱 められているようです。これについては如何でしょうか。

No.09030 Re: 2群の平均値の差について  【青木繁伸】 2009/01/26(Mon) 08:38

> この書き方だと,事前検定を行って・・・という風にも読め,上のセクションでのWelchを推奨する主張が弱められているようです。

あれこれ考えることなく,どんな場合にも,ウェルチの方法によるt検定をすればよいという意味で書いているのですが。

No.09031 Re: 2群の平均値の差について  【AC】 2009/01/26(Mon) 09:01

早速のご返答,ありがとうございます。2)は,そういう意味で書かれておられるのですね。何となく釈然としない部分がありましたがすっきりしました。

● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 042 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る