No.08845 Re: χ2検定の期待度数について 【青木繁伸】 2009/01/07(Wed) 21:19
期待度数が5以下のセルが20%以上ある場合と同時に,
期待度数が1以下のセルは1つでもあってはならないという事になっていると思いますけど?
この場合だと「最小期待度数は .38 です」ということなので,アウトではないでしょうか。
「じゃあ,最小期待度数が 1.01 ならいいのか」ということになるでしょうが,まあ,そのような場合には,Fisher's exact test を行えば宜しいと思います。
この基準は,ある論文が根拠となっています。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Cross/warning.html
にも,書きましたが,
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以下のいずれかに該当する分割表に対して χ2 検定を行ったり,χ2 値から導き出される関連性の指標を用いる場合には注意が必要である(Cochran, W. G.: Some methods for strengthening the common χ2 tests. Biometrics, 10, 417-451, 1954.)。
* 期待値が 1 未満の桝目が 1 つでもある。
* 期待値が 5 未満の桝目が全体の桝目の数の 20 % 以上ある。
このような場合には,
* カテゴリーを併合する。
* カテゴリーが併合できないような場合には,他の検定手法の適用の可能性を検討すべきである(2 × 2 分割表の場合には「フィッシャーの正確確率検定」も参照)。
* いずれも不可能な場合には,結果の解釈・適用において十分な検討が必要である。
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No.08846 Re: χ2検定の期待度数について 【KW】 2009/01/07(Wed) 22:15
早速の返信ありがとうございました。ものすごく参考になりました。青木先生のアドバイスを参考に卒論頑張ります。またよろしくお願いします。
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