No.05807 Re: サンプル数と配布数 【青木繁伸】 2008/02/11(Mon) 22:00
サンプル数 ではなく サンプルサイズ ですね(お間違いないように)
満足度の尺度は何でしょうか?
満足する・しない,満足の程度をn件法で,満足の程度を0から10までの任意の数値で?
それによってもサンプルサイズの計算手順は変わるでしょう。
サ ンプルサイズが計算された後の「配布数」というのは,そのサンプルサイズが確保できるだけの回収率を考慮した配布数ということでしょうね。対象集団や,調 査の内容や,調査の主体など様々なことが回収率に関与しますので,これについては理論からああだこうだはいえませんね。
No.05811 Re: サンプル数と配布数 【ジョン】 2008/02/11(Mon) 23:06
青木様
支離滅裂な質問にも関わらず,早速ご答え頂きましてありがとうございます。
「サンプル数」ではなく,「サンプルサイズ」なのですね!!
(お恥ずかしい・・・初心者丸出しですね)
さて,満足度の尺度なのですが,
『非常に多くの問題を感じた,多くの問題を感じた,少し問題を感じた,問題は感じなかった』で行う予定です。
この場合,サンプルサイズはどうなるでしょうか?
また,下記のような調査を行いたいと考えております。
対象集団:今現在,当医院に通院されている患者様です。
3医院ございまして,ひと月の患者様の平均件数(つまり,レセプト枚数)は,それぞれ600人・550人.380人です。
調査の内容:患者様が,どのような点に対して不満足と感じているのかを調査し,接遇改善の為の資料にしたいと考えております。
そう考えると,不満足度調査といった方が良いかもしれません。
この情報だけでは,配布数を決めれないと存じますが,目安だけでも結構ですからご教示頂けないでしょうか。
お願い致します。
No.05812 Re: サンプル数と配布数 【青木繁伸】 2008/02/11(Mon) 23:14
なるほど,そのような状況と目的なのですね
このような場合には標本調査は意味がない(というか不適切)なので,全員を対象に調査をなさることをお勧めします。
ほ とんどの人は満足していると思いますが,少数の満足していないという意見をくみ取ってそれを改善することが意味があることと思いますので(そう言う意味で も,遠慮せず率直な意見を表明できるような回答環境を確保することに留意することがよほど大切なことだと思います)。単にアンケート調査と言うことではな く,不満点を具体的に自由記述形式で回答を求めるような方が,改善のためにはより有用な回答結果を得られると思いますよ。
No.05813 Re: サンプル数と配布数 【ジョン】 2008/02/11(Mon) 23:32
青木様
早速お返事頂きましてありがとうございます。
全員を対象に調査したいのはやまやまなのですが,それだけの予算が取れそうにないので,この度,質問させて頂いた次第です。
目安だけでも結構ですからご教示下さいませ。
No.05814 Re: サンプル数と配布数 【青木繁伸】 2008/02/11(Mon) 23:53
> それだけの予算が取れそうにないので
受付時にアンケート調査に答えてもらうだけでよいと思うので,そんなに予算が必要とは思えませんが。
過去の受診者についても郵送調査を行うというのなら別ですが,過去に一度だけ受信した患者に郵送調査しても,改善に有用な情報が得られる可能性は低いのではないでしょうか?
そ う言うことを別として,アンケート調査の目的を「改善に有用な意見を収集したい」ということにすれば,改善に有用な意見をくれる率(言い換えれば不満を 持っている患者の率)を設定して,その率を推定するには(その患者等を網羅するには)どれくらいの精度が必要かを決めれば,必要なサンプルサイズを求める ことはできます。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/SampleSize/pconf.html
は, 母比率を推定するときのサンプルサイズの推定ということになっていますが,意見をくれる人の比率(母比率)がある程度のものであるときにそれを十分に反映 できるサンプルサイズということと考えられると思いますので,使えると思います。つまり,言い換えれば,何か不満を持っている(改善要求を持っている)患 者の母比率がaのとき,それだけの比率の患者の意見をくみ取れるだけのサンプルサイズという意味です(選んだ患者が改善要求を率直に述べてくれるかどうか は別問題)
改善要求を持っている潜在的な患者の割合が5%としてそれを±1%(つまり4〜6%)の精度で,検出力0.8とすると,驚くべきことに,3931人必要と言うことになるんじゃないでしょうか。。。
つまり,全数調査した方が良いということですね。
次に,回収率が30%(少ないとお思いでしょうが,対象者がさして必要性を認めない郵送調査ではこの程度のことも良くあることです)とすると,必要数を満たすには1/0.3倍に調査する必要があると言うことです。
いずれにせよ,全数調査した方がよい(協力してくれるかどうかは別として)ということですね。
標本調査というのは,悪く言えば,「手抜きをしてもある程度正確なデータを得るにはどうしたらよいか」ということです。
今 回の目的のような場合には,標本調査をする意義はないとおもいます。どんな小さな改善点でも,患者がこのようにしてほしいなあと思っている点があるなら ば,また,そのように思っている人がたとえ1人であっても,それに対処しようと言うことであれば,標本調査によってその人が選ばれなかったということが生 じうる標本調査を採用すべきではないと言うことはあきらかではないでしょうか?
No.05815 Re: サンプル数と配布数 【ジョン】 2008/02/12(Tue) 01:05
青木様
とても解りやすい回答をして頂きましてありがとうございました。
> 今回の目的のような場合には,標本調査をする意義はないとおもいます。どんな小さな改善点でも,患者がこのようにしてほしいなあと思っている点があるなら ば,また,そのように思っている人がたとえ1人であっても,それに対処しようと言うことであれば,標本調査によってその人が選ばれなかったということが生 じうる標本調査を採用すべきではないと言うことはあきらかではないでしょうか?
目から鱗が落ちました。まったくその通りだと思います。
ぜひ全数調査を取り組みたいと思います。
いろいろもご教示頂きましてありがとうございました。
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