No.05762 実験に必要なサンプルサイズ  【アック】 2008/02/08(Fri) 00:20

初めて質問させていただきます。よろしくお願いします。
また,質問の内容がものづくり系ですが,お付き合いよろしくお願いします。

早 速ですが,画像検査装置にて,全数品質検査をしている工程で,さまざまな形状の不良品を意図的に投入させたとします。そのとき,例えば5個の不良品を 100%検出できたときと,100個の不良品を100%検出できたときとでは,統計的に意味の違いはあるのでしょうか?あるいは,5個の不良品を90%検 出できたときと,100個の不良品を90%検出できたときとではどうでしょうか?
仮に意味の違いがあった場合,例えば”100個の不良品を意図的に投入し,試験をしたところ,90%検出することは可能でした。これは※※%の確率で正しい結果であるといえる”という報告をしたいと思います。そのための数理を教えていただきたいと思います。

なお,検出の仕方については,実際には画像検査装置の中では,数値化し,計量的に判断すると思いますが,今回は計数的に判断すると考えてもらってかまいません。(人が見て不良品だと思ったら,不良品と同じでいいと思います)

以上です。ご教授お願いします。

No.05776 Re: 実験に必要なサンプルサイズ  【ゆかり】 2008/02/08(Fri) 17:09

500個の製品から5個の不良品を100%検出した場合,1%の不良品をすべて検出。
100000個の製品から100個の不良品を100%検出した場合,0.1%の不良品をすべて検出。

ということで違うんじゃないですか?

不良品を何パーセント検出できるかを母比率の推定してみるとか??

No.05779 Re: 実験に必要なサンプルサイズ  【青木繁伸】 2008/02/08(Fri) 19:38

> 例えば”100個の不良品を意図的に投入し,試験をしたところ,90%検出することは可能でした。これは※※%の確率で正しい結果であるといえる”という報告をしたい

という意味をもう少し正確に述べる必要があると思います

実際に不良品を検出した割合から,「不良品を検出できる能力の信頼区間を求める」ということは統計学で可能です


たとえば,5個の不良品を100%(5個)検出できたというとき,真の不良品検出能力は
> binom.test(5, 5)$conf.int
[1] 0.4781762 1.0000000
により,44.8%〜100.0% という広い範囲でしか推定できないが,
100個の不良品を100%検出できたときには,
> binom.test(100, 100)$conf.int
[1] 0.9637833 1.0000000
により,96.4%〜100.0%の範囲にあると推定できるが,まだ100%ではない。
100個の不良品を90%検出できたときには,
> binom.test(90, 100)$conf.int
[1] 0.8237774 0.9509953
により,82.4%〜95.1%の範囲にあるということがわかり,この場合には,100%検出できるとは言えなくなってしまう。
などなど。
なお,上述の不良品検出能力の範囲は,信頼区間と呼び,実際に求めたのは 95% 信頼区間というものである。すなわち,同じ推定を何回も繰り返すと,求められる信頼区間に母比率が含まれるのはそのうちの95%ということである。
詳しくは,
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Hiritu/bohiritu-conf.html
を参照のこと。

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