No.05699 多重比較のSheffe法  【こうへい】 2008/02/04(Mon) 16:04

4群の比較を行う際,正規分布が仮定できなかったためANOVAではなくKruskal-Wallis testを行い有意差が認められたため,ノンパラメトリックな検定であるSheffe法を用いて多重比較を行いました。

ただ,Sheffe法を使用できる条件に「ANOVAで有意差が認められる場合」との条件がありました。
そもそも正規分布を仮定できないためANOVAではなく,Kruskal-Wallisを経てSheffe法を使用しているのに,この条件があるのは不安でなりません。

何か勘違いしているでしょうか?

また,パラメトリックな多重比較検定であるTukey法は正規分布から多少のずれがあっても使用できるとの記述がありました。
しかし「多少のずれ」がどの程度なのか判断できません。

Kruskal-Wallis のあとにTukey法を利用した論文を見かけたため気になってしまいました。

No.05701 Re: 多重比較のSheffe法  【青木繁伸】 2008/02/04(Mon) 18:54

> ノンパラメトリックな検定であるSheffe法

シェフェ法はパラメトリックだと思うんですけど
「統計的多重比較法の基礎」の8ページにある表1.3ではなぜだか,パラメトリック法とノンパラメトリック法の両方に○がついているんですよね
なぜでしょうね

> 正規分布を仮定できないためANOVAではなく,Kruskal-Wallisを経てSheffe法を使用しているのに

正規分布が仮定できなかったのなら,2群の比較もマン・ホイットニーの U 検定(ウィルコクソンの順位和検定)を行う方が良いかも

No.05703 Re: 多重比較のSheffe法  【こうへい】 2008/02/04(Mon) 19:54

早速の対応ありがとうございます。

シェフェ法はパラメトリックな検定なのでしょうか?
多重比較の日本語の文献が少なく,まだまだ勉強不足ですが,いくつかのHPでシェフェ法はノンパラメトリックとありました。
http://www.shiga-med.ac.jp/~koyama/stat/com-ph.html

ただ,このHP,シェフェを使用する条件がANOVA必要となっています。
ANOVAはノンパラメトリックでは使用できないのではないでしょうか?

シェフェ法がパラメトリックであるのなら,正規分布が仮定できないデータで新たな多重比較の方法を考えようと思います。

先にも書きましたがノンパラメトリックなデータでTukey-Kramer法は使用できないのでしょうか?

No.05706 Re: 多重比較のSheffe法  【後医は名医】 2008/02/04(Mon) 20:35

私も以前から気になっていましたが,どうもシェフェの方法にはF統計量を利用するものとカイ自乗統計量を利用するものの2つがあるようです。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Average/Scheffe.html
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Average/kwtest.html
こ のうち,F統計量がパラメトリック(一般の教科書にもでている),カイ自乗統計量がノンパラメトリックの多重比較です。カイ自乗統計量を利用するシェフェ の方法は前者ほどあまり知られていませんが,どちらを意味するかで違ってくるのでしょう。高木先生のHPにも少しですが掲載されています。
http://homepage2.nifty.com/halwin/stat.html(V.多群の比較の項目)
このようにシェフェの方法は誤解を招く恐れがあるのでパラメトリックはTukey-Kramer,ノンパラはSteel-Dwassを使うことにしています。

No.05707 Re: 多重比較のSheffe法  【こうへい】 2008/02/04(Mon) 20:53

情報ありがとうございました。

少しだけ頭の中のもやもやがなくなりました。

このホームページを見つけることができて本当によかったです。
今後の参考にさせていただきます。

No.05708 Re: 多重比較のSheffe法  【青木繁伸】 2008/02/04(Mon) 21:17

・F統計量を用いる多重比較
  Scheffe

なのに,なぜにしてノンパラ?
F 統計量は使うけど,母分布は問わない?

No.05709 Re: 多重比較のSheffe法  【青木繁伸】 2008/02/04(Mon) 21:25

ははは,歳を取ると忘れるわけないだろうということも忘れる(^_^)

「シェッフェタイプの多重比較」ということね。
私が書いてあるんだわ。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Average/kwtest.html
でも,これは,シェッフェの法ではない。シェッフェ・タイプであって,ベースはクラスカル・ウォリス検定。

No.05710 Re: 多重比較のSheffe法  【後医は名医】 2008/02/04(Mon) 21:31

>これは,シェッフェの法ではない。シェッフェ・タイプであって,ベースはクラスカル・ウォリス検定。
なるほど,そういうことですか。私もすっきりしました。

No.05716 Re: 多重比較のSheffe法  【こうへい】 2008/02/05(Tue) 03:07

この「シェッフェタイプの多重比較」とは,クラスカル・ウォリス検定ベースのノンパラメトリックなもので,シェフェ法とはF統計量を使うパラメトリック検定で,別ものと解釈してよろしいでしょうか?

No.05719 Re: 多重比較のSheffe法  【後医は名医】 2008/02/06(Wed) 10:56

私も統計学者ではありませんので,別ものと解釈していいのかはわかりませんが,過去ログをみていたら以下の記事をみつけました。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/mb-arc/arc010/036.html
こ れによるとjoint-rank(シェフェタイプ)では有意水準以下に抑えることができないのでseparate-rank(Steel-Dwass)を 推奨しているようです。ですから,あまり知られてない?シェフェタイプにこだわるよりもSteel-Dwassを使った方が無難(査読者もたいがいF統計 量のシェフェと間違えて,その間のやりとりに時間がかかる可能性がありますので)ではないでしょうか。

No.05723 Re: 多重比較のSheffe法  【こうへい】 2008/02/06(Wed) 15:52

後医は名医さん

ありがとうございます。
実をいうとシェフェタイプにこだわっていたのは使用する統計ソフトで,利用できるノンパラの多重比較がシェフェタイプしかなかったためなんです。

やはりR等を使って自分で意味を理解しながら検定すべきですね。

Rの導入真剣に考えてみます。
今回は勉強させていただきました。

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