No.05361 検定について  【みずほ】 2008/01/13(Sun) 03:08

いろいろ調べてみたのですが,良い方法が見つからないので,質問させてください。

デジタルデータの画像を圧縮する際に非可逆圧縮と可逆圧縮で,人間が二つのデータを見たときに差異を感じるかどうかを調べたいと思っています。
証明したいことは「人間には二つのデータを見分けることが出来ない」です。

そこで,

元の画像データを可逆圧縮したデータ,非可逆圧縮したデータ

と いう組み合わせを多数作り,その中からランダムに選んで順に被験者に見せ,どちらが非可逆圧縮したデータかを当ててもらうという実験を考えています。組み 合わせ間の画像が異なるものであればこの実験の正解数は二項分布に従っており,二項分布の母数pが1/2であると証明できれば,「人間には二つのデータを 見分けることは出来ない」ということが言えると思っています。

そこで,検定を行いたいと思っているのですが,いい方法が思い浮かびません。
しばしば行われるパラメトリック検定では,帰無仮説として「母数がある特定の値である」という仮定をおいていますが,今回はこのような方法は使えないと思っています。
(帰無仮説としては「二項分布の母数が1/2でない」となります)

そこで,最尤推定量の信頼区間から攻められないかと考えていますが,何かよい方法はないでしょうか?
よろしくお願いします。
(もしかして「二項分布の母数pは1/2である」という帰無仮説を立てて,それが棄却できないから,pは1/2である可能性が高いという風に証明するのでしょうか?)

No.05364 Re: 検定について  【青木繁伸】 2008/01/13(Sun) 14:54

同等性の検定というのを調べてみてください(この掲示板でも,過去に何回も質問がありましたけど)

No.05366 Re: 検定について  【みずほ】 2008/01/13(Sun) 18:03

青木先生,返信ありがとうございます。
頂いたアドバイスに従って,同等性の検定について調べてみました。

ここの掲示板では下のスレッドが私のおかれた条件にもっとも合うと思っています。

http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/mb-arc/arc030/04545.html

>「同じである」という主張をすることを放棄して,
>「差が…以内である」というふうに方針転換しましょうと言っているのです。
> 差がどのくらい小さければ実質的に同じとみなしてよいかは扱う問題ごとに異なります。

上記のURLでは「同じである」ことを示す代わりに信頼区間が十分狭いことを示すべきではないかとされています。

つまり,「同じである」ことに関する同等性の検定は統計処理を行う各領域で,同等とみなせる結果が出ているかどうかにかかっており,最終的には統計処理の解釈によって結果が異なると考えてよろしいでしょうか?

「差がある」ことを示す検定は帰無仮説を否定することによる背理法で比較的明瞭だと思うのですが(有意水準の問題はあるが),「差がない」ことを示すのは難しいみたいですね。

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