No.00574 どうやって個人差があることを示す?  【しゅうさく】 2006/07/06(Thu) 15:59

数学のテスト(100点満点)を10名で行ったところ,
80 100 95 56 65 49 57 91 45 100点 平均73.2点 標準偏差21.80
でした。満点は100点なので45点〜100点までいるこのクラスの生徒は,
能力差(個人差)が大きいと思い,これを証明(検定?)したいのですが,
統計的に示す方法はありますでしょうか?
ご存知の方がいらっしゃればご教示賜りたく,
お願い申し上げます。

No.00575 Re: どうやって個人差があることを示す?  【青木繁伸】 06/07/06(Thu) 16:03

45点から100点までに散らばっているから能力差が大きいと思うのですか?
能力差のない集団だと何点から何点までにばらつくと予想されるのですか?

母分散の検定は
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Average/bobunsan.html
というのがありますが,検定について詳しく知らないという場合には,
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Kentei/kentei.html
などをじっくり読んでから取りかかるのが吉でしょう。

No.00576 Re: どうやって個人差があることを示す?  【しゅうさく】 06/07/06(Thu) 16:25

ご返信ありがとうございます。
例えば,10名の得点が 80 81 83 85 82 84 87 82 85 81点
というような場合であれば,直感的に生徒に能力差は無いように感じます。
多分,テストは100点満点だからこのくらいのばらつきは,
ばらつきに入らないと感じるからだと思います。
しかし,上記の例だと能力差があるように,感じる先生が
多いです。理由は良くわかりません。そこで
まさに,ご指摘のように,このようなテストで
どのような得点のばらつきがあれば,能力差があるのか,
ないのかがわかる,または,検定できる統計法は無いのかなと
思い書き込みさせて頂きました。

No.00579 Re: どうやって個人差があることを示す?  【青木繁伸】 06/07/06(Thu) 18:10

明らかに差がありそうなのと明らかに差がなさそうなのとの間はどうなると思いますか?

先に示された例では不偏分散は475.2889,後の例では4.888889となり,確かにこの二つを比較すると有意な差があると言うことになりますが,比較の基準は後者のようなものでいいのでしょうか?後者はあまりにも分散が小さく,例えば普通の学級のテストの成績のようには見えませんよね。何を基準にして,ばらつきが大きいと言いましょうか?

要するに,基準となるばらつきがあって(あるいは,想定して),実際に観察されたデータでのばらつきと基準となるばらつきの間に統計学的に有意な差があるかどうかというように論を進めるわけです(二つのデータのばらつきが同じかというような場合もありますが)。

ちゃんとした基準がなければ,結論を出せませんよね。
まず,先に示した検定の基礎をお読みになるのがよろしいでしょう。

No.00584 Re: どうやって個人差があることを示す?  【しゅうさく】 06/07/06(Thu) 23:49

ご返信ありがとうございます。背景を少々説明させて頂きたいと思います。
今回に挙げさせて頂いた例は,昨年の夏期講習の受講初日に行った
第一回のテストの成績です。
前者のクラスは,選抜試験を行わず募集したクラスの生徒の成績です。
後者のクラスは,選抜試験行ったクラスの生徒の成績です。
私たちは,生徒間に能力差のあるクラスを教える際のノウハウと,
同レベルの生徒が集まったクラスを教える際のノウハウを持っております。
これまでは,このノウハウのどちらを採用するか,即ち,
生徒に能力差があるか,ないか,の判断は担任の先生の判断(感?)に任せておりました。
しかし,これからは,この初日のテストの成績のばらつき具合から,
その後の授業でどちらのノウハウを採用するか決めたいと思っております。
まさに,ご指摘の「ちゃんとした基準がなければ,結論を出せませんよね。」
の基準を得たく思っております。
このようなことは,統計的に得ることは不可能なのでしょうか。

No.00586 Re: どうやって個人差があることを示す?  【しゅうさく】 06/07/07(Fri) 11:27

<追記>
私たちは,このような結果をみると,前者のクラスでは,生徒間に能力差のあるクラスを
教える際のノウハウを採用する先生が大半です。(統計的な根拠はありません。)
後者のクラスでは,同レベルの生徒が集まったクラスを教える際のノウハウを採用する
先生が大半です。(同様に統計的な根拠はありません。)
しかし,この中間ぐらいのばらつきだと,先生の判断が割れてきます。
そこで,初回のテストの結果だけから生徒間に能力差の有無を機械的に
判断できる統計的根拠を得て,指導方針決定の一元化を図りたいと思っております。
例えば,「100点満点のテストで,標準偏差が50なのでこのクラスは
有意に能力差があるクラスであるといえる」などのような検定結果が
得られるような統計法があるとありがたいです。
このような,統計法は無いものでしょうか。

No.00588 Re: どうやって個人差があることを示す?  【青木繁伸】 06/07/07(Fri) 11:35

> 例えば,「100点満点のテストで,標準偏差が50なのでこのクラスは有意に能力差があるクラスであるといえる」などのような検定結果が得られるような統計法があるとありがたいです。

そのような基準は,統計学が与えることはできません。
データに基づいて誰かが作るのでしょう。
その過程で,データ解析という面で統計学が使われたりはするでしょう。
また,「誰か」というのは,その分野のことをよく知っている人でしょう。
統計学も知っている人ならもっと望ましい。
しかし,その分野のことを知らない統計学者はほとんど役に立たないでしょう。

No.00589 Re: どうやって個人差があることを示す?  【しゅうさく】 06/07/07(Fri) 11:57

ご返信ありがとうございます。
そうですか,統計的な根拠は得ることはできませんか。
残念です。しかし,得ることができないことが
わかっただけでも,大きな収穫です。
ありがとうございました。

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