★ 二群の比率の差の検定について ★

9803. 二群の比率の差の検定について はる 2006/04/08 (土) 20:05
└9805. Re: 二群の比率の差の検定について 青木繁伸 2006/04/08 (土) 22:53
 └9806. Re^2: 二群の比率の差の検定について はる 2006/04/09 (日) 00:02


9803. 二群の比率の差の検定について はる  2006/04/08 (土) 20:05
はじめまして。二群の比率の差の検定について
質問があるため,投稿させていただきました。
その質問とは,以下の通りです。

「A製法による679個のねじ中に11個の不良品があり,
 B製法による60個のねじ中には0個の不良品があった。
 両製法は同じといえるか」
という問題があるのですが,この場合,二群の比率の
差の検定を用いてよいのでしょうか?

B製品による個数がA製法による個数よりもはるかに少ない
のと,B製品による不良品が0個であるため,こうした場合
にも「二群の比率の差の検定」を行ってよいか,迷ってます。
また,こうした場合に最適な方法があれば,教えて頂けば幸い
です。

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9805. Re: 二群の比率の差の検定について 青木繁伸  2006/04/08 (土) 22:53
「二群の比率の差の検定」というのも,ある意味,曖昧な表現であって(カイ二乗検定というのはやめましょうとか言っている手前,「二群の比率の差の検定といっても,それでもだめなんかい」といわれるとこころぐるしい。。。)要するに,正規近似による比率の差の検定
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Hiritu/diff-p-test.html
なんでしょうかねぇ。
そうですねぇ。今再認識しましたが,そのページには代替法が書いてなかったです。これから直しておきます。

二群の比率の差の検定は,2×2の分割表の検定と同じなんですね。

で,正規近似を行う比率の差の検定とカイ二乗近似を行う2×2分割表の検定は同じ P 値を与える(同じ検定である)ということがわかると思います。

で,その次の段階は,カイ二乗検定に対応する正確な検定は「フィッシャーの正確確率検定」であるということです。

昔の教科書には「期待値が小さい場合はフィッシャーの正確確率検定を。。」なんて書いてありますが,それは,計算が大変だった時代の話であって,コンピュータが使える時代になったら,コンピュータでも計算できないような場合でない限り,「いつでも」フィッシャーの正確確率検定を行えばよいと言う,,,単純な話です。

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9806. Re^2: 二群の比率の差の検定について はる  2006/04/09 (日) 00:02
青木先生,御回答ありがとうございます。
実は,さきほどの質問のデータは,ある省庁が発表したものです。
(その省庁の発表では,A製品は以前の法律基準で作られたもの
 B製品は現在の法律基準で作られたもの,ねじはある製品です)

その省庁は,以前と現在の法律基準で作られたある製品を同一検査
して比較した場合,以前の法律基準では不良品があるに対して現在
の法律基準では不良品がないので,現在の法律基準の方が優れている
と発表しています。

この発表について疑問を思ったので,自ら統計解析しようと思った
のですが,今回のように,
1 大きいがアンバランスなデータセット
2 期待値が1未満のデータがある
場合,”二群の比率の差の検定”を行ってよいか,わからなかった
ので,さきほど質問させていただきました。

さきほど教えてもらった「フィッシャーの正確確率検定」を,やって
みました。今回のある省庁の発表の場合,この限られたデータだけでは
現在の法律基準と過去の法律基準では,現在の法律基準の方が優れているとはいえないですね。

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