★ Rでの因子分析の結果の見かたについて ★

7800. Rでの因子分析の結果の見かたについて 波音 2005/09/30 (金) 00:09
└7801. Re: Rでの因子分析の結果の見かたについて 青木繁伸 2005/09/30 (金) 10:40
 └7802. Re^2: Rでの因子分析の結果の見かたについて 青木繁伸 2005/09/30 (金) 10:41
  └7805. Re^3: Rでの因子分析の結果の見かたについて 波音 2005/09/30 (金) 17:42


7800. Rでの因子分析の結果の見かたについて 波音  2005/09/30 (金) 00:09
 Rで因子分析を行った際に出力される結果の見方についてお聞きします。
Q1:Uniquenesses:の部分は共通性でいいのでしょうか。単語の意味からして固有値かとも思ったのですが,,,
Q2:以下の結果のLoadings:はバリマックス回転前の因子付加量のように思われますが,バリマックス回転後の因子付加量はどうすれば求められるのでしょうか。
Q3: 下のSS loading・Proportion Var・Cumulative Var は何の数値ですか?寄与率か累積寄与率か何かかと思って計算してみましたが,因子1の寄与率52.8%,累積寄与率52.8%,因子2の寄与率 14.9%,累積寄与率67.7となったので違うようなのです。

> x1<-c(-65,110,-85,125,-100,-10,100,50,70,-25,45,0,25,-20,100)
> x2<-c(-25,30,-35,280,-95,-5,70,20,90,20,10,0,30,80,50)
> x3<-c(-50,-70,10,-90,-70,20,-10,-20,-20,150,-50,90,80,-10,-120)
> x4<-c(70,-20,0,-160,0,-40,-50,-60,-140,60,-100,60,-10,20,-110)
> x5<-c(24,-4,6,-48,20,-10,3,1,-6,-3,-5,5,-10,1,2)
> x6<-c(9,-11,7,-6,-5,3,6,15,-6,3,-7,-1,3,0,2)
> m1<-cbind(x1,x2,x3,x4,x5,x6);cor(m1)
> factanal(m1,factors=3)

Call:
factanal(x = m1, factors = 2)

Uniquenesses:
x1 x2 x3 x4 x5 x6
0.412 0.228 0.292 0.187 0.005 0.832

Loadings:
Factor1 Factor2
x1 -0.629 -0.438
x2 -0.859 -0.185
x3 0.840
x4 0.632 0.643
x5 0.997
x6 0.345 0.220

Factor1 Factor2
SS loadings 2.650 1.392
Proportion Var 0.442 0.232
Cumulative Var 0.442 0.674

Test of the hypothesis that 2 factors are sufficient.
The chi square statistic is 3.12 on 4 degrees of freedom.
The p-value is 0.538

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7801. Re: Rでの因子分析の結果の見かたについて 青木繁伸  2005/09/30 (金) 10:40
> Q1:Uniquenesses:の部分は共通性でいいのでしょうか。単語の意味からして固有値かとも思ったのですが

「独自性」ですね。共通性は,1から独自性を引いたものになります。
ちなみに,固有値は eigenvalue(固有ベクトルは eigenvector)

> Q2:以下の結果のLoadings:はバリマックス回転前の因子付加量のように思われますが,バリマックス回転後の因子付加量はどうすれば求められるのでしょうか。

表示されるたのは,「バリマックス回転後」の因子負荷量(付加量ではないので注意)です。
「バリマックス回転前」の因子負荷量は,rotation="none" を指定します。
ちなみに,オンラインヘルプには書いていないのですが,回転方法は none, varimax の他に,promax を指定できます。そして,プロマックスの方が推奨される傾向です。

> Q3:下のSS loading・Proportion Var・Cumulative Var は何の数値ですか?寄与率か累積寄与率か何かかと思って計算してみましたが,因子1の寄与率52.8%,累積寄与率52.8%,因子2の寄与率 14.9%,累積寄与率67.7となったので違うようなのです。

SS は Sum of Square の統計学における慣例的な省略なので
SS loadings は,Sum of Square loadings 因子負荷量の二乗和
Proportion Var. の Var. は variable ではなく variance ですが,因子負荷量の二乗和が分散に相当するのでこのように読んでいる訳です。いずれにしろ,寄与率ということですね。そして,
Cumularive Var. は,累積寄与率

つづく

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7802. Re^2: Rでの因子分析の結果の見かたについて 青木繁伸  2005/09/30 (金) 10:41
つづき

はじめて使うソフトウェアの場合,教科書などに解が載っているデータを分析して結果を比べてみるとか,別のソフトで解析した結果と比べてみるということが有効です。

http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/R/index.html
に用意してある,factanal2 を使えば,出力結果を我々が翼芽にしている形でまとめて表示してくれます。

> factanal2(m1, factors=2, rotation="varimax")
[1] H0: 2 factors are sufficient.
Chi sq. d.f. P value
3.1226638 4.0000000 0.5375118
[1] Factor loadings(rotation:varimax)
Factor1 Factor2 Communality
x1 -0.62926234 -0.4379311272 0.5877548
x2 -0.85877193 -0.1847668796 0.7716280
x3 0.05338286 0.8395897555 0.7077607
x4 0.63228447 0.6426927602 0.8128376
x5 0.99749839 0.0006445299 0.9950035
x6 0.34546973 0.2199284033 0.1677178
SS.loadings 2.65044606 1.3922563314 4.0427024
Proportion 44.17410098 23.2042721906 67.3783732
Cum.Prop. 44.17410098 67.3783731735 NA

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7805. Re^3: Rでの因子分析の結果の見かたについて 波音  2005/09/30 (金) 17:42
回答ありがとうございます。Rでもpromaxが使えるということは初めて知りました。紹介していただいたfactanal2の方も参考になりました。

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