★ ワイブル分布による平均 ★

6316. ワイブル分布による平均 MH 2005/03/24 (木) 13:03
├6319. Re: ワイブル分布による平均 青木繁伸 2005/03/24 (木) 14:41
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6316. ワイブル分布による平均 MH  2005/03/24 (木) 13:03
過去掲示板もみたのですが,数学的知識不足のため理解しきれていないようなので書き込みをいれさせてもらいます。

ワ イブル分布で形状1.249,尺度7085の推定値が得られているとき,母平均μを推定したいのですが。青木先生のHPの式をあてはめると,μ= 7085^(1/1.249)Γ((1/1.249)+1)と考えればよいということでしょうか?この際,Γというのは,Γ関数のことでしょうか?

また,ワイブル分布でXの値を変換して,それを算術平均だした場合と同じ値になるのでしょうか?

それからこの場合,信頼区間の計算はどうなるのでしょうか?

初歩的なことなのかもしれませんが,不勉強ですみません。

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6319. Re: ワイブル分布による平均 青木繁伸  2005/03/24 (木) 14:41
> それからこの場合,信頼区間の計算はどうなるのでしょうか?

なんの信頼区間ですか?
母平均の?
正規分布に従わないものの母算術平均を計算しても意味はないと思いますが。

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6322. Re^2: ワイブル分布による平均 MH  2005/03/24 (木) 15:58
母平均の信頼区間というつもりでした。
正規分布に従わない場合は,母平均そのものを計算する意味がないということですか?それとも,信頼区間を出す意味がないという意味でしょうか?不勉強ですみません。
> 母平均の?
> 正規分布に従わないものの母算術平均を計算しても意味はないと思いますが。

勉強したいと思うのですが,基本的な統計書の多くは,正規分布を仮定してかかれているものが多いので,このあたりのことはよくわかりません。何か参考文献あったら教えてください。

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6324. Re^3: ワイブル分布による平均 青木繁伸  2005/03/24 (木) 16:22
> 母平均の信頼区間というつもりでした。
> 正規分布に従わない場合は,母平均そのものを計算する意味がないということですか?それとも,信頼区間を出す意味がないという意味でしょうか?


揚げ足を取るようで申し訳ないですが,「母平均は計算することはできません」
正規分布に従わないデータの標本算術平均(正確に言うとこんな風になるかもしれないが,普通の平均といっても言い)はどういう意味を持ちますか?分布の重心という意味しか持ちませんが,それで十分ですか。

> 勉強したいと思うのですが,基本的な統計書の多くは,正規分布を仮定してかかれているものが多いので,このあたりのことはよくわかりません。

そういうものなんですよ。

> 何か参考文献あったら教えてください。

さて。。?

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6326. Re^4: ワイブル分布による平均 MH  2005/03/24 (木) 18:53
> 正規分布に従わないデータの標本算術平均(正確に言うとこんな風になるかもしれないが,普通の平均といっても言い)はどういう意味を持ちますか?分布の重心という意味しか持ちませんが,それで十分ですか。
はい。
分布の重心という意味しかないということは理解しました。

できの悪い生徒みたいで申し訳ありませんが,一つ聞かせてください。

ヒ ストグラムをみると正規分布よりワイブル分布のほうがあてはまりがよさそうな分布だと思ったのですが,そもそも母平均の推定を行うことが目的であったの で,母平均の計算ができないのならば,わざわざワイブル分布に当てはめる必要はないというか意味がないということですよね?

目で分布をみると正規分布からは逸脱しているようにもみえたのですが,念のため,正規性の検定をするとP<0.01で棄却されるので正規性を仮定してよいということになりますよね。ならば,正規性を仮定して母平均を推定してもよいと考えたのですがおかしいでしょうか?

揚げ足をとられることは気にしません。勉強のためなので。

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6328. Re^5: ワイブル分布による平均 青木繁伸  2005/03/24 (木) 19:19
> ヒストグラムをみると正規分布よりワイブル分布のほうがあてはまりがよさそうな分布だと思ったのですが,そもそも母平均の推定を行うことが目的であったの で,母平均の計算ができないのならば,わざわざワイブル分布に当てはめる必要はないというか意味がないということですよね?

算術平均値を求めたり,母平均(母算術平均)の区間推定をするには,ワイブル分布に当てはめることなどは不要なわけです。
特に名前の付いていないような分布をするデータ(大部分のデータがそうであるとも言えるわけですが)の平均値を計算するとき,平均値を計算することだけが目的なら,その分布が何であるかは知らなくてもいいですよね。

> 目で分布をみると正規分布からは逸脱しているようにもみえたのですが,念のため,正規性の検定をするとP<0.01で棄却されるので正規性を仮定してよいということになりますよね。

逆ですよ。適合度の検定では,帰無仮説が「ある分布に従う」ですから,それが棄却されると「その分布に従わない」ということになります。

検定は,一般にどの検定でも,データ数が多い場合にも有意になりやすくなります。つまり,ほんの少しの違いも検出してしまうのですね。

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6329. Re^6: ワイブル分布による平均 MH  2005/03/24 (木) 20:23
正規性の検定は,適合度の検定なんですか?
普通仮説は,「〜ではない」で棄却されると,「〜である」ですよね。適合度の検定は例外というふうに思っていたのですが,正規性の検定もそうなんですか。分布の当てはまりをみるときは,適合度の検定ということなんですか。

> 検定は,一般にどの検定でも,データ数が多い場合にも有意になりやすくなります。つまり,ほんの少しの違いも検出してしまうのですね。

わかりました。

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6330. Re^7: ワイブル分布による平均 青木繁伸  2005/03/24 (木) 21:39
> 正規性の検定は,適合度の検定なんですか?
> 普通仮説は,「〜ではない」で棄却されると,「〜である」ですよね。適合度の検定は例外というふうに思っていたのですが,正規性の検定もそうなんですか。分布の当てはまりをみるときは,適合度の検定ということなんですか。

良く確認してくださいね。特に,適合度の検定は間違いやすい。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/GoodnessOfFitness/normaldist.html

# 帰無仮説 H0:「母分布は正規分布である」。
# 対立仮説 H1:「母分布は正規分布ではない」。

帰無仮説からはずれればはずれるほど,検定統計量は大きくなるんですね。(ほかの検定の帰無仮説と同じ構造をしているでしょう?)

一般的には,適合度の検定の場合には帰無仮説の方が望ましい,その他の検定(たとえば平均値の差の検定)の場合には対立仮説の方が期待される仮説という,落とし穴があるんですね。

で も,たとえば考えてみてください。遺伝はメンデルの法則に従うということが文字通り法則ですが,ある研究者がある場合にはメンデルの法則に従っていないよ うなことに気づいたとき,どうするか。帰無仮説をメンデルの法則にして,対立仮説はその研究者がたてた法則として。。。そのような状況を考えれば,了解で しょう?

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6318. Re: ワイブル分布による平均 青木繁伸  2005/03/24 (木) 14:39
> ワイブル分布で形状1.249,尺度7085の推定値が得られているとき,母平均μを推定したいのですが。青木先生のHPの式をあてはめると,μ=7085^(1/1.249)Γ((1/1.249)+1)と考えればよいということでしょうか?

そうですが,分布関数の表現に二種類あるので,得られた尺度パラメータが件のページ流なのかそうでないのかを確かめておくべきでしょう。

> この際,Γというのは,Γ関数のことでしょうか?

そういうことですね(数学記号は別の意味を与えて使うことはできませんから)

> また,ワイブル分布でXの値を変換して,それを算術平均だした場合と同じ値になるのでしょうか?

シミュレーションしてみると分かります。R は Weibull 乱数も発生できるので便利ですよ。

以下のようになります。
R と,件のページの分布関数の表現の違いに注意。

> set.seed(111) # 実際にはこの行ははずす方がよい
> shape <- 1.2 # 形状パラメータ
> scale <- 3.4 # 尺度パラメータ
> n <- 500000 # 発生させる乱数の数
> x <- rweibull(n, shape, scale=scale) # Weibull 乱数生成
> m <- mean(x) # 算術平均
> v <- var(x)*(n-1)/n # 分散(不偏分散でない方)
> mu <- scale*exp(lgamma(1/shape+1)) # 母(算術)平均の推定
# 母分散の推定
> sigma2 <- scale^2*(exp(lgamma(2/shape+1)) - exp(lgamma(1/shape+1))^2)
> print(m)
[1] 3.198885 # 算術平均
> print(v)
[1] 7.171433 # 分散
> print(mu)
[1] 3.19823 # 母平均
> print(sigma2)
[1] 7.164218 # 母分散

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6321. Re^2: ワイブル分布による平均 MH  2005/03/24 (木) 15:56
早速のお返事ありがとうございます。
分布関数が二種類というのは,先生のページのワイブル分布に書かれているものではない式によるものがあるということですか?

>
> > また,ワイブル分布でXの値を変換して,それを算術平均だした場合と同じ値になるのでしょうか?
>
> シミュレーションしてみると分かります。R は Weibull 乱数も発生できるので便利ですよ。

すみません。Rというのは,統計ソフトのことですか?

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6323. Re^3: ワイブル分布による平均 青木繁伸  2005/03/24 (木) 16:16
> 分布関数が二種類というのは,先生のページのワイブル分布に書かれているものではない式によるものがあるということですか?

意味は全く同じなんですけどね。
件のページに注を以下のような注を加えました。

注: 分布関数は,上のように F(x) = 1 - exp(-(x^m)/a) と定義されるときと F(x) = 1 - exp(-(x/b)^m) と定義されることがある(R の *weibull 関数や Excel の Weibull 関数など)。これは単純に表現上の問題であり,m も b も尺度パラメータと呼ばれ,両者の間には,a = b^m あるいは b = a^(1/m) という関係がある。どちらも同じ分布関数であるが,解析法や関数がどちらの表現を仮定しているかを確かめておかねばならない。。


> すみません。Rというのは,統計ソフトのことですか?

そうです。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/R/index.html
をごらんいただくといいかと思います。

でもまあ,先のコメントに付けたシミュレーション結果を見るためには,R を知る必要はありません。

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6327. Re^4: ワイブル分布による平均 MH  2005/03/24 (木) 18:59
ありがとうございました。

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