★ 比の標準偏差 ★

4994. 比の標準偏差 Shimp 2004/11/18 (木) 23:55
└4995. Re: 比の標準偏差 ひの 2004/11/19 (金) 01:23
 └5000. Re^2: 比の標準偏差 Shimp 2004/11/20 (土) 09:08
  └5001. Re^3: 比の標準偏差 ひの 2004/11/20 (土) 09:25
   └5002. Re^4: 比の標準偏差 Shimp 2004/11/20 (土) 10:03
    └5007. Re^5: 比の標準偏差 ひの 2004/11/21 (日) 00:37
     └5009. Re^6: 比の標準偏差 Shimp 2004/11/21 (日) 17:37


4994. 比の標準偏差 Shimp  2004/11/18 (木) 23:55
自社製品「A」の20個について,ある物理量の測定を行い,正規分布的なばらつきを有するa1,a2,...a20からなる20個の測定値を得ました。
また,他社製品「B」の20個について同様の測定を行った結果,同程度のばらつきを有するb1,b2,...b20からなる20個の測定値を得ました。
測定値のばらつきは,測定器の誤差よりも製品のばらつきに依るところが大きいと考えています。

両群について有意差検定を行ったところ,p<0.05で有意差が認められました。
また,a1〜a20の平均値a'は,b1〜b20の平均値b'よりも1.4倍高い値でした。

さて,これらの結果について「他社品比」という尺度で理解を得たいと考えています。
この「他社品比」値(平均値の比で1.4)についての標準偏差を求める事には統計学的な妥当性があり,また正しい方法があるのでしょうか?

=====
自社製品1個,他社製品1個だけを測定した場合に得られる可能性のある「他社品比」a/bを求めるために,[a1,a2,...a20]と[b1,b2,...b20]について総当たり的にa/bを求め,得られた400個の値について標準偏差を求める方法を考えました。

もちろん,この400個の値の平均値は,a'/b'=1.4とは,多少異なった値になってしまいますが,自社製品の優位性を語るには十分な値なので,それはそれで構いません。

本法の統計学的妥当性,あるいはより妥当性のある方法,もしくはそもそも標準偏差を定義できない等,コメントを頂戴できると幸甚に存じます。
宜しくお願い致します。

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4995. Re: 比の標準偏差 ひの  2004/11/19 (金) 01:23
> 本法の統計学的妥当性,あるいはより妥当性のある方法,もしくはそもそも標準偏差を定義できない等,コメントを頂戴できると幸甚に存じます。

この件は過去何度か話題になっています。結論から先に言うと標準偏差を求めることは出来ません。正規分布は無限分布ですから必ず0を含みます。従って比を取ると0による除算が発生することになり,発散してしまうのです。

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5000. Re^2: 比の標準偏差 Shimp  2004/11/20 (土) 09:08
コメントを有り難うございました。
ひとつ確認させて頂けると嬉しいです。

・[a1,a2,...a20]の平均値a'および標準偏差σaと,
 [b1,b2,...b20]の平均値b'および標準偏差σbを用いて,a'/b'(平均値の比)およびその標準偏差を求めようとした場合,コメントの通りの問題を抱える事は,よく理解できます。

 そこで,苦肉の策として,[a1,a2,...a20]と[b1,b2,...b20]について総当たり的に400個のa/bを求め,比の平均値およびその標準偏差を求めることを考えた訳です。
 この方法についても同じ理由で妥当性は無いと考えて良いのでしょうか?

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5001. Re^3: 比の標準偏差 ひの  2004/11/20 (土) 09:25
過去に出た議論なので,

http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/mb-arc/arc016/187.html

をご参照ください。

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5002. Re^4: 比の標準偏差 Shimp  2004/11/20 (土) 10:03
> http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/mb-arc/arc016/187.html

 有り難うございました。
 もう少しおつきあい頂けると幸甚に存じます。

【1】
 この例では,「因子1」と「因子2」が同じサンプルから得られた測定値であるのに対して,私の問題では「a1」と「b1」は異なるサンプルから得られたものです。
 測定値の意味するところが異なるわけですが,この点については問題の本質とは無関係と考えて良いのでしょうか?

【2】
>197
2変数の積あるいは商の平均値と標準偏差を元の変数の平均値と標準偏差でどのように表すことができるかは,この掲示板でも数回出ています。そして,最終的にはひのさんの発言で締めくくられているのはよくわかっています。

 これはよく判ります。
 しかし,私が考えている方法(20x20総当たり400データ)については,青木さんや名無しさんのご発言からは,むしろまるっきり的外れな方向性とも言えない様な心象を持ちました。

 ...なにか,ひどい勘違いをしているのかもしれません...

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5007. Re^5: 比の標準偏差 ひの  2004/11/21 (日) 00:37
>  しかし,私が考えている方法(20x20総当たり400データ)については,青木さんや名無しさんのご発言からは,むしろまるっきり的外れな方向性とも言えない様な心象を持ちました。

要は何を求めたいのかです。平均値の比なのか比の平均値なのか。
また「比の平均値」でよいとして,総当り法が比の平均値を求めるのに適切な方法なのかどうか。私には良くわかりませんが,数値シミュレーションで妥当性をチェックすることはできるでしょう。

な お,「正規分布の比」の確率密度関数は式としては求まります。全区間を積分しようとするとアウトになりますが3σくらいで切断して0にかからないようにす れば,実用上十分な分布の値が計算できると思います。平均値の比の信頼区間を求めるという目的なら,こちらの方法も検討に値すると思います。

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5009. Re^6: 比の標準偏差 Shimp  2004/11/21 (日) 17:37
> 要は何を求めたいのかです。平均値の比なのか比の平均値なのか。

 「他社品比」値といった数値には「平均値の比」を用いるのが自然だと思うのですが,バラツキの程度も併せて評価することは難しそうです。

  『自社製品1個,他社製品1個だけしか測定しなかった場合に得られる「比」を総当たり的に次々と想定してその平均を求めました』というモデルの下では, 「比の平均値」にもそれなりの妥当性があるかな,と考えたのですが,少なくとも多くの賛成が得られる方法では無さそうです。

 ...もう少し,自分で考えてみます。
 度重なるコメントを本当に有り難うございました。

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