★ QCの管理図を健診の精度管理に応用可能? ★

2034. QCの管理図を健診の精度管理に応用可能? uchan 2004/01/27 (火) 09:54
└2035. Re: QCの管理図を健診の精度管理に応用可能? 韮澤 2004/01/27 (火) 12:28
 └2036. Re^2: QCの管理図を健診の精度管理に応用可能? uchan 2004/01/27 (火) 13:58


2034. QCの管理図を健診の精度管理に応用可能? uchan  2004/01/27 (火) 09:54
市レベルの保健センターの健診では健診結果が従事者により大きく影響される事がよく指摘されます

つまり診断基準が人により大きく変動すると考えられるのですが,それ以外の要因(受診者のばらつき,地域の健康水準の変動など)が重なるため,単純に受診率のみで精度管理することが困難です

そこでQCの考え方を取り入れて健診結果の有病率の変動ではずれ値を見ることで精度管理できないか考えました

具体的には縦軸に有病率を,横軸に毎回の健診群を取り,データをプロットしP管理図を描き上方管理限界,下方管理限界線を越えたものを診断基準がおかしいのではないかと管理してゆくものです.

この場合健診を工程,有病率が不良率となるわけです

伝染病を考えない場合,地域の保健水準が急変する事はあまり無いので使えそうな気もしますがいかがなものでしょう

QCの管理図を健診の精度管理に使った事例はいろいろ探しましたが無いようですが

ちなみに健診従事医師は開業医の輪番で毎回違っています

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2035. Re: QCの管理図を健診の精度管理に応用可能? 韮澤  2004/01/27 (火) 12:28
P管理図は,統計的に言い直すと,一次元の分散を持つ母集団からの抜取と想定されるサンプル群が,本当に同一の母集団から出たものかを判定する為のものです。(実態に直すと,母集団の特性が経時的に変動していないか,という観点で使われます。)
医学の事はよくわかりませんが,計測された「有病率」の変動要因は有病率そのものの変動と医師の診断能力の,少なくともふたつのの分散を持っており,この方法では,それを分解できません。

目的を考えると,その結果を持って医師の診断能力を判定しようとしているので,正しく診断能力を判定できると言える手段でないといけないでしょう。
例として,対象地域の人の有病率が増えただけかも知れないのに「貴方の診断能力がおかしい」と言われる医師は,かわいそう。それを言う側も,名誉毀損で訴えられた時,裁判に勝てる様な証拠を持っていない状況になります。

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2036. Re^2: QCの管理図を健診の精度管理に応用可能? uchan  2004/01/27 (火) 13:58
> 医学の事はよくわかりませんが,計測された「有病率」の変動要因は有病率そのものの変動と医師の診断能力の,少なくともふたつのの分散を持っており,この方法では,それを分解できません。

韮澤さんのおっしゃるとおり分解できないので,

全体の変動 = 有病率の変動 + 従事者の物差しの変動 + 偶然の変動と考えた時に,例えば虫歯を考えた時には(よほどの異常事態が発生しない限りは)有病率と偶然の2つはある一定範囲に収まるだろうと考え,全体が大きく変動したのは消去法で従事者の者差しの変動と考えたたのですが...やはり無理がありますか (^^;

きちんとやろうとすると2元配置の分散分析のようなことをしなくてはいけないとは思うのですが,それが可能にするデータが集まらないので(健診従事者が次に順番が回ってくるのがすーーっと先なわけで断念しました)悩んでいたわけです

結果については従事者個人の問題とせずに請け負った地域の医療関連団体のシステムの問題として一緒に改善をできたらと思っておりました

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