★ 有意でないEXP(B) ★

1790. 有意でないEXP(B) いつもお世話になります 2004/01/14 (水) 18:52
└1792. Re: 有意でないEXP(B) 青木繁伸 2004/01/14 (水) 19:10
 └1794. Re^2: 有意でないEXP(B) いつもお世話になります 2004/01/14 (水) 22:18
  ├1796. Re^3: 有意でないEXP(B) 青木繁伸 2004/01/15 (木) 08:50
  │└1798. Re^4: 有意でないEXP(B) いつもお世話になります 2004/01/15 (木) 11:00
  │ ├1802. Re^5: 有意でないEXP(B) 青木繁伸 2004/01/15 (木) 11:37
  │ │└1804. Re^6: 有意でないEXP(B) いつもお世話になります 2004/01/15 (木) 14:20
  │ └1800. Re^5: 有意でないEXP(B) いつもお世話になります 2004/01/15 (木) 11:13
  └1795. Re^3: 有意でないEXP(B) いつもお世話になります 2004/01/14 (水) 23:52
   └1797. Re^4: 有意でないEXP(B) TY 2004/01/15 (木) 10:51
    └1805. Re^5: 有意でないEXP(B) いつもお世話になります 2004/01/15 (木) 14:32
     └1823. Re^6: 有意でないEXP(B) TY 2004/01/16 (金) 11:12


1790. 有意でないEXP(B) いつもお世話になります  2004/01/14 (水) 18:52
いつもこのHPにはお世話になっています

さて,前向きコホート試験で,観察期間内に起きた事象の出現を観察開始時点での様々な予測因子の有無で予測できるかという二項ロジスティック回帰分析(変数選択あり)を行いました。

ところが,EXP(B)の値がいくつかの変数で有意でない巨大な値になってしまい,Exp(B)の値でおのおのの因子の寄与の大きさを比較することができません。

そこで,回帰定数(B)でその大きさを比較して議論しようと考えていますが,これは妥当と言えるでしょうか?

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1792. Re: 有意でないEXP(B) 青木繁伸  2004/01/14 (水) 19:10
> ところが,EXP(B)の値がいくつかの変数で有意でない巨大な値になってしまい,

有意でない巨大な値ってなんでしょう?

> そこで,回帰定数(B)でその大きさを比較して議論しようと考えていますが,これは妥当と言えるでしょうか?

回帰定数ではなくて回帰係数では?
妥当かどうか,情報量が少なくて判断できません。

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1794. Re^2: 有意でないEXP(B) いつもお世話になります  2004/01/14 (水) 22:18
失礼しました。

調査した九因子のうち,次の四因子で相対リスク(RR)が次のようになり,Χ二乗検定で有意の結果が得られました。
因子1:RR 59.2  p<0.001
因子2:RR 6.90  p<0.001
因子3:RR 4.38  p<0.01
因子4:RR 34.65 p<0.001
これらの因子は同じケースの中に様々な組み合わせで同時に存在しているため,相互にその効果の強さを比較するために因子の有無を1,0で(1が有)でダミー変数とした九因子で,目的変数もその有無を同様にダミー変数とし,他の有意でない変数とともにロジスティック回帰分析(変数増加法 In 0.05, out 0.10)を行いました。

すると,前述の因子1〜4が回帰式内に残り,回帰係数B(すみません,係数の間違いでした),EXP(B),95%CIの順に,次のような結果がみられました。
因子1:2.475, 11.882,    0.897-157.345
因子2:2.849, 17.278,    2.011-148.428
因子3:9.559, 14167.214, <0.001-2.754E+34
因子4:10.711,44825.415, <0001-9.233E+34
95%CIの下限値と上限値の比はどれも0.25を大きく下回っており,あまり良い精度のデータではありませんでした,また,因子1,3,4は1をまたいでおり,因子2だけが一応有意の結果のようです。この場合,予測因子として因子2だけが有意なので,他の因子は意味がないと切ってしまうべきなのかそれとも因子4>3>2>1の順に大きな係数なので,予測因子としては因子4は有意の結果は出なかったが大きいと考えると結論してよいのか...と悩んでいるのです。

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1796. Re^3: 有意でないEXP(B) 青木繁伸  2004/01/15 (木) 08:50
示された回帰係数Bというのは,標準化回帰係数ではないのですね。
相互比較するなら,標準化回帰係数では?

150ケース中,故障が10ケース程度とは少なすぎませんか。
また,コホートとはいえ150も少なすぎるのでは?

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1798. Re^4: 有意でないEXP(B) いつもお世話になります  2004/01/15 (木) 11:00
お返事ありがとうございます。

>相互比較するなら,標準化回帰係数では?
独学による初習者なので,勘違いをしているのかもしれません。
説明変数と目的変数をそれぞれそれの有無で1と0の二値に変換したので,標準化しているのと同様のように思ったのですが。

>150ケース中,故障が10ケース程度とは少なすぎませんか。
初心者向けの書籍(ほとんどソフトの操作マニュアルですが)を見ると十分沢山おきる事象ではオッズをもって相対リスク比に替えられるような記述があるのですが,今回のような集団に適用するのは問題があるということでしょうか。確かに単変量で計算すると,オッズ比とRRの間に大きな差が出ます。ケース数が少ないのはサンプルを集める際の制約が大きく,これが限界でした。

多変量解析を採用したのは各因子が同一ケースに重複して存在する場合に,各因子の単変量でのオッズ比が多重共線性(この辺の用語があやふやなので間違っているかもしれません)をもっているので,それらを調整して単一の回帰式にまとめることで相互にその大小を比較できるというような記述を読んだからなのですが,より寄与危険度の相互比較に適切な方法というのはあればぜひお教え下さい。

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1802. Re^5: 有意でないEXP(B) 青木繁伸  2004/01/15 (木) 11:37
> >相互比較するなら,標準化回帰係数では?
> 説明変数と目的変数をそれぞれそれの有無で1と0の二値に変換したので,標準化しているのと同様のように思ったのですが。

標準化とは,平均値が0,分散が1になるように行うものです。
0/1 データであろうと,標準化したデータは異なります。
変数間の相対的寄与の程度を比較するには,標準化したデータを使った場合の回帰係数がどのようになるかを表す標準化回帰係数が必要です。計算結果の出力の中に出ていませんか。

> 寄与危険度の相互比較に適切な方法というのはあればぜひお教え下さい。

多変量解析を使ったことが間違いといっているのではなくて,見るべき数値を見ていないと言っているわけです。

150という例数はやむを得ないと思いますが,故障例がその1割にも満たないというのは,問題でしょう。
出てきた結果の信頼性は低い(現にExp(B) の信頼限界が広すぎる)。

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1804. Re^6: 有意でないEXP(B) いつもお世話になります  2004/01/15 (木) 14:20
>標準化回帰係数が必要です。計算結果の出力の中に出ていませんか。

あっ,よく見たら標準化していないBでした。
その後は標準誤差,Wald,自由度,有意確率,Exp(B)とその95%信頼区間が出力されています。

このBBSの過去ログ(http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/mb-arc/arc010/324.html
にも標準化されていないロジスティック回帰係数にその変数の標準偏差を掛けてやれば,標準化した回帰係数が求まるという指摘(中原様)がありますので,ためしてみます。

有意の結果はデザインが不良(ケース数過小)なために信頼性は低いが,一応こういう結果が出たと言う言い方でよろしいのでしょうか。

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1800. Re^5: 有意でないEXP(B) いつもお世話になります  2004/01/15 (木) 11:13
>より寄与危険度の相互比較
またやってしまいました,相対リスクのまちがいです。

用語の不徹底で御不快をお与えしてすみません。

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1795. Re^3: 有意でないEXP(B) いつもお世話になります  2004/01/14 (水) 23:52
追加ですが,コホートは総数約150で目的変数となる事象の発生は観察期間の中で約10回発生しています。

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1797. Re^4: 有意でないEXP(B) TY  2004/01/15 (木) 10:51
横から失礼します。

因子3と4について,「目的変数となる事象の発生」は「因子あり」または「なし」のどちらかの場合のみではありませんか。その場合,パラメータの最尤推定は破綻します。
Cytel社のLogxactとかいうソフトを使うとそのような場合でも推定可能になるという話を聞いたことがありますが,使ったことはありませんので,あとは詳しい方によろしくお願いしたいと思います。

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1805. Re^5: 有意でないEXP(B) いつもお世話になります  2004/01/15 (木) 14:32
お返事ありがとうございます。

因子3はもともと150例ほどの中に約15例しかなく,そのうち5例に事象が出現,因子4は40例ほどあるのですが,11例に事象が出現しており,どちらかにだけ,というわけではないのですが,確かに非常に数が少ない因子ではあります…

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1823. Re^6: 有意でないEXP(B) TY  2004/01/16 (金) 11:12
私の表現が未熟だったせいでかえって混乱させてしまったかもしれません。
事象の発現は約10例とのことで,因子3については「あり」で5例ですから,「なし」にも約5例に事象が出現していると思われます。

しかし,因子4は「あり」で11例に事象が出現している,ということは,「因子4なし」には全く事象が出現していないのではありませんか。
もしそうなっていれば,quasi-complete separationになります。
最初に因子ごとの解析をした時,因子4でオッズ比が0か無限大になります。
対処法については私には回答できないので,complete separation等をキーワードにして探すか,ロジスティック回帰の本をお調べください。

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