★ 数量化I類における係数の解釈について ★

911. 数量化I類における係数の解釈について 緒方貴子 2003/10/29 (水) 21:26
├958. Re: 数量化I類における係数の解釈について 青木繁伸 2003/11/05 (水) 10:46
└912. Re: 数量化I類における係数の解釈について 青木繁伸 2003/10/29 (水) 22:07
 └913. Re^2: 数量化I類における係数の解釈について 緒方貴子 2003/10/30 (木) 00:17
  └954. Re^3: 数量化I類における係数の解釈について 緒方貴子 2003/11/04 (火) 22:09
   └959. Re^4: 数量化I類における係数の解釈について 青木繁伸 2003/11/05 (水) 10:52


911. 数量化I類における係数の解釈について 緒方貴子  2003/10/29 (水) 21:26
横浜国立大学の緒方と申します。
過去のメールを読んだのですが,わからなかったので質問させてください。私がわからないのは数量化I類の係数の解釈です。

数量化I類で推定した回帰係数は,重回帰分析(すべて量的なデータの場合)で推定した偏回帰係数と同様な解釈(他の変数を一定の場合したときの変化量)をして宜しいのでしょうか?そもそも両者は同質なものと見なして宜しいのでしょうか?

例えば従属変数が50メートル走のタイム,説明変数が性別(男女),部活の所属(陸上部・野球部・サッカー部・陸上部)とします。
ここで数量化I類を行うと2つの説明変数に対して係数が算出されますが,この解釈を行う際,重回帰分析の偏回帰係数とは異質なものになるのでしょうか。部活の所属一定の下,性別が変わったとき50m走のタイムにどれだけ影響しているかという解釈になるのでしょうか。

コンジョイント分析などでは予測された効用値の足し引きを行い,未知の属性の組み合わせについてシミュレーションを行っておりますが,こういうことをしても良いのでしょうか?重回帰分析(連続値のみ)だったらまずいことは確かめたのですが・・・。

どうぞご教示願います。

     [このページのトップへ]


958. Re: 数量化I類における係数の解釈について 青木繁伸  2003/11/05 (水) 10:46
件のページで言っていることはただ一つ。
「数量化数量化I類は,ダミー変数を使った重回帰分析である」ということです。

> 数量化I類で推定した回帰係数は,重回帰分析(すべて量的なデータの場合)で推定した偏回帰係数と同様な解釈(他の変数を一定の場合したときの変化量)をして宜しいのでしょうか?そもそも両者は同質なものと見なして宜しいのでしょうか?

従って,答えは「同じものです」。

> 例えば従属変数が50メートル走のタイム,説明変数が性別(男女),部活の所属(陸上部・野球部・サッカー部・陸上部)とします。
> ここで数量化I類を行うと2つの説明変数に対して係数が算出されますが,

二つの説明変数というのは,性別と部活の所属ですね。
しかし,ダミー変数を用いた重回帰では,説明変数を展開して,4つのダミー変数に対して偏回帰係数が計算されます。

>この解釈を行う際,重回帰分析の偏回帰係数とは異質なものになるのでしょうか。
異質なものではないでしょう。同じ偏回帰係数です。

>部活の所属一定の下,性別が変わったとき50m走のタイムにどれだけ影響しているかという解釈になるのでしょうか。

性別を表す一つのダミー変数に対する係数は,他の説明変数(3つのダミー変数)を調整(固定)したときに,性別により従属変数にどれだけの影響が及ぶかを表しています。(普通の重回帰分析と同じでしょう?)

> コンジョイント分析などでは予測された効用値の足し引きを行い,未知の属性の組み合わせについてシミュレーションを行っておりますが,こういうことをしても良いのでしょうか?

予測値というのは結局は,偏回帰係数を測定値にかけて足しあわすものでしょう?そういうことをしてはいけないのでしょうか?なぜ?
「シミュレーション」という言葉の使い方が特殊なんでしょうか?「予測」とは違うのでしょうか。

>重回帰分析(連続値のみ)だったらまずいことは確かめたのですが・・・。

どういうことなんでしょう?
予測値=b0+b1*x1+...+bp*xp
のどこを,どう解釈すればまずいという結論になるのでしょうか。

     [このページのトップへ]


912. Re: 数量化I類における係数の解釈について 青木繁伸  2003/10/29 (水) 22:07
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/LaTeX/sreg-qt1.pdf
は,ご覧になりましたか。

     [このページのトップへ]


913. Re^2: 数量化I類における係数の解釈について 緒方貴子  2003/10/30 (木) 00:17
> http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/LaTeX/sreg-qt1.pdf
> は,ご覧になりましたか。

緒方です。
青木先生,恐れ入りました。
掲示板のログしかみておりませんでした。
熟読させていただきます。

どうもありがとうございました。

     [このページのトップへ]


954. Re^3: 数量化I類における係数の解釈について 緒方貴子  2003/11/04 (火) 22:09
> > http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/LaTeX/sreg-qt1.pdf
> > は,ご覧になりましたか。
>
> 緒方です。
> 青木先生,恐れ入りました。
> 掲示板のログしかみておりませんでした。
> 熟読させていただきます。

青木先生,緒方です。
先日は親切に教えてくださり,ありがとうございました。

さて,上記の資料を読ませていただいたのですが,私の質問の答えがどこに書いてあるのかわかりません。
質的変数を含めた重回帰分析(敢えて数量化I類とは呼びません)の偏回帰係数が,量的変数の偏回帰係数と同じならば,それを足し引きすることはできないはずです。(そもそも偏という言葉は「それ以外の要素を一定にする」というニュアンスがあるとどこかで読みました)

例えばコンジョイント分析の分析手法は数量化I類そのものですよね。
それにもかかわらず,特定の要因(水準)の組み合わせを予測値で以ってシミュレーションを行っている。つまり偏回帰係数の足し引きをしているわけです。これって数理的に問題アリではないでしょうか?

私の勉強不足で申し訳ないのですが,よろしくご教示願います。

     [このページのトップへ]


959. Re^4: 数量化I類における係数の解釈について 青木繁伸  2003/11/05 (水) 10:52
> 質的変数を含めた重回帰分析(敢えて数量化I類とは呼びません)の偏回帰係数が,量的変数の偏回帰係数と同じならば,それを足し引きすることはできないはずです。

偏回帰係数の足し引きというのはどういうことでしょう。

ダミー変数を使った重回帰分析では,変数の取る値が0か1かであるため,形式的にそのように見えるだけでしょう。

予測値=b0+b1*x1+...+bp*xp
た とえば x1 = 1,x2=1 なら b0+b1*1+b2*1+...=b0+b1+b2+... になっているだけでしょう。それは b1 と b2 を加えていることではないです。x1=0,x2=1 なら b0+b1*0+b2*1+... = b0+b2+...なだけでしょう。

>(そもそも偏という言葉は「それ以外の要素を一定にする」というニュアンスがあるとどこかで読みました)

その意味はそうですが,文字通りの意味です。

> それにもかかわらず,特定の要因(水準)の組み合わせを予測値で以ってシミュレーションを行っている。つまり偏回帰係数の足し引きをしているわけです。これって数理的に問題アリではないでしょうか?

どういう問題があるのでしょうか。
誤解があるのでは?

     [このページのトップへ]


● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 026 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る