★ 等分散性がないときの独立多群の分析 ★

 229 等分散性がないときの独立多群の分析  きし  2003/01/30 (木) 18:06
  231 Re: 等分散性がないときの独立多群の分析  青木繁伸  2003/01/30 (木) 19:12
   241 Re^2: 等分散性がないときの独立多群の分析  きし  2003/01/31 (金) 19:46
    244 Re^3: 等分散性がないときの独立多群の分析  青木繁伸  2003/01/31 (金) 20:35
    242 Re^3: 等分散性がないときの独立多群の分析  青木繁伸  2003/01/31 (金) 20:21
     267 Re^4: 等分散性がないときの独立多群の分析  きし  2003/02/03 (月) 21:43


229. 等分散性がないときの独立多群の分析  きし  2003/01/30 (木) 18:06
こんにちは。
検定手法で質問があります。

独立多群の分析をしたいのですが,等分散性が得られない場合
どのような検定法があるのでしょうか?
メディアン検定は,いけますか?
また,事後検定はどうしたらいいのでしょうか?
教えてください。お願いします。

     [このページのトップへ]


231. Re: 等分散性がないときの独立多群の分析  青木繁伸  2003/01/30 (木) 19:12
> 独立多群の分析をしたいのですが,等分散性が得られない場合
> どのような検定法があるのでしょうか?

平均値(代表値)の差の検定ですね。

R には,独立に標本のときの Welch の方法を拡張した検定が実装されています。そちらがデフォールトだったりする。
var.equal: a logical variable indicating whether to treat the variances
in the samples as equal. If `TRUE', then a simple F test for
the equality of means in a one-way analysis of variance is
preformed. If `FALSE', an approximate method of Welch (1951)
is used, which generalizes the commonly known 2-sample Welch
test to the case of arbitrarily many samples.

> メディアン検定は,いけますか?

そこまで落とす必要はない。
ノンパラなら,クラスカル・ウォリス検定というのはご存じでしょうか?
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Average/kwtest.html

> また,事後検定はどうしたらいいのでしょうか?
クラスカル・ウォリス検定ならシェッフェ形の多重比較ができます。
ボンフェローニ法ならどんなときにも使えますね。

     [このページのトップへ]


241. Re^2: 等分散性がないときの独立多群の分析  きし  2003/01/31 (金) 19:46
U検定やクラスカル・ウォリス検定は,実は等分散性が必要である。
という論文を九州大学理学府の粕谷英一先生がanimal behaviorという雑誌に
出していました。
そこで,メディアン検定をして,事後検定をしようと思っているのですが。

     [このページのトップへ]


244. Re^3: 等分散性がないときの独立多群の分析  青木繁伸  2003/01/31 (金) 20:35
> U検定やクラスカル・ウォリス検定は,実は等分散性が必要である。
> という論文を九州大学理学府の粕谷英一先生がanimal behaviorという雑誌に
> 出していました。

http://behavior.biology.kyushu-u.ac.jp/stats/utest01.html
に言及のある,
Kasuya, E.(2001) Mann-Whitney U test when variances are unequal. Animal Behaviour,61:1247-1249.
ですか。

「不等分散と等分散とは,標本分散がちがうことでも,標本分散 に有意な差があることでも(直接的には)なく,母分散がちがうことを指します」と書かれているのですが,正しく理解できていますか。
母分散が違うというのも,理論的に言える場合は少ないと思う。

     [このページのトップへ]


242. Re^3: 等分散性がないときの独立多群の分析  青木繁伸  2003/01/31 (金) 20:21
> U検定やクラスカル・ウォリス検定は,実は等分散性が必要である。
> という論文を九州大学理学府の粕谷英一先生がanimal behaviorという雑誌に
> 出していました。
マン・ホイットニーの U 検定でも,クラスカル・ウォリス検定でも,「分布が極端に異ならないこと」という条件はあります(しかし,平均値の差の検定に比べて,そんなに強い条件ではないと思うが)。逆にいえば,「分散」は同じだけど「分布」が違うのは困るかも。

> そこで,メディアン検定をして,事後検定をしようと思っているのですが。

メディアン検定はスコア付けを中央値を超えているか越えていないかの二つだけで行うわけですから,分散の違いについても鈍感になる訳です。そして,検出力も低くなります。それでよければ,中央値検定でいいでしょう。

     [このページのトップへ]


267. Re^4: 等分散性がないときの独立多群の分析  きし  2003/02/03 (月) 21:43
> > U検定やクラスカル・ウォリス検定は,実は等分散性が必要である。
> > という論文を九州大学理学府の粕谷英一先生がanimal behaviorという雑誌に
> > 出していました。
> マン・ホイットニーの U 検定でも,クラスカル・ウォリス検定でも,「分布が極端に異ならないこと」という条件はあります(しかし,平均値の差の検定に比べて,そんなに強い条件ではないと思うが)。逆にいえば,「分散」は同じだけど「分布」が違うのは困るかも。
>
> > そこで,メディアン検定をして,事後検定をしようと思っているのですが。
>
> メディアン検定はスコア付けを中央値を超えているか越えていないかの二つだけで行うわけですから,分散の違いについても鈍感になる訳です。そして,検出力も低くなります。それでよければ,中央値検定でいいでしょう。

ご丁寧に,相談にのっていただき
ありがとうございました。
正直,わかったようなわからないような不透明な感じです。
自分でももう少し勉強してみます。

     [このページのトップへ]


● 「統計学関連なんでもあり」の過去ログ--- 023 の目次へジャンプ
● 「統計学関連なんでもあり」の目次へジャンプ
● 直前のページへ戻る