★ Kendall partial correlation ★

 327 Kendall partial correlation  Kendallってだれ?  2002/06/27 (木) 05:50
  328 Re: Kendall partial correlation  青木繁伸  2002/06/27 (木) 10:26
   331 Re^2: Kendall partial correlation  Kendallってだれ?  2002/06/27 (木) 17:23
    332 Re^3: Kendall partial correlation  青木繁伸  2002/06/27 (木) 18:21
     334 Re^4: Kendall partial correlation  Kendallってだれ?  2002/06/27 (木) 19:43
      335 Re^5: Kendall partial correlation  青木繁伸  2002/06/27 (木) 23:04
       337 Re^6: Kendall partial correlation -欠損値がある場合-  Kendallってだれ?  2002/06/28 (金) 04:10
        338 Re^7: Kendall partial correlation -欠損値がある場合-  青木繁伸  2002/06/28 (金) 07:25
   329 Re^2: Kendall partial correlation  青木繁伸  2002/06/27 (木) 10:44


327. Kendall partial correlation  Kendallってだれ?  2002/06/27 (木) 05:50
ある論文に「partial non-parametric correlation (Kendall's tau)を用いて,順位変数AとBの関係を検討した時,順位変数Cの影響を除いた後でも,変数AとBの相関は有意であった」と書いてありました.これはSPSSの偏相関とどこが違うのでしょうか? また違うのであれば,SPSS上でどのような操作をすれば,同じ検定を行えるのでしょうか教えてください.

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328. Re: Kendall partial correlation  青木繁伸  2002/06/27 (木) 10:26
> partial non-parametric correlation ... これはSPSSの偏相関とどこが違うのでしょうか?

「SPSS の偏相関」いうのは,ピアソンの積率相関係数に基づく偏相関係数でしょう。

偶然なことに(Kendall はそう言います),Kendall の偏順位相関係数も,計算式は同じです。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Soukan/partial-corr.html
の,(4)式です。
1変数のみを制御するときにはそれでいいのですが,2変数以上を制御するときに,そージの上の方に書いてある,より高次の偏相関係数を計算するのも同じようにできるかどうか,私にはわかりません。

> 違うのであれば,SPSS上でどのような操作をすれば,同じ検定を行えるのでしょうか

不幸なことに,Kendall の偏順位相関係数の標本分布はまだ知られていない(1956年当時)ので,有意性検定は不可能。ただし,別の方法はある。
詳しくは
Sidney Siegel の Nonparametric Statistics for the Behabioral Sciences
邦訳,S.ジーゲル,藤本煕監訳「ノンパラメトリック統計学」マグロウヒル
を見てください。後者は絶版。大学の図書館などで探してください。

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331. Re^2: Kendall partial correlation  Kendallってだれ?  2002/06/27 (木) 17:23
早速のレスありがとうございます.

> 「SPSS の偏相関」いうのは,ピアソンの積率相関係数に基づく偏相関係数でしょう。
>
> 偶然なことに(Kendall はそう言います),Kendall の偏順位相関係数も,計算式は同じです。

(1) 計算式が同じだということは,「SPSSの偏相関」に順位変数を放り込んでも,三つ目の変数Cの影響を取り除いたことになるんですか?.

(2) また計算手順で(4)式を用いて偏相関係数を求めるときに,2 変数間の相関係数にはSpearmanの相関係数を使ってもいいんでしょうか?

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332. Re^3: Kendall partial correlation  青木繁伸  2002/06/27 (木) 18:21
> (1) 計算式が同じだということは,「SPSSの偏相関」に順位変数を放り込んでも,三つ目の変数Cの影響を取り除いたことになるんですか?.

いいえちがいます。
2変数間のケンドールの順位相関係数が求められていれば,電卓などを使って(4)式の計算をすれば,ケンドールの偏順位相関係数が求まるということです。

> (2) また計算手順で(4)式を用いて偏相関係数を求めるときに,2 変数間の相関係数にはSpearmanの相関係数を使ってもいいんでしょうか?

スピアマンの順位相関係数の場合にも,同じです。

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334. Re^4: Kendall partial correlation  Kendallってだれ?  2002/06/27 (木) 19:43
> > (2) また計算手順で(4)式を用いて偏相関係数を求めるときに,2 変数間の相関係数にはSpearmanの相関係数を使ってもいいんでしょうか?
>
> スピアマンの順位相関係数の場合にも,同じです。

(4)式にKendall ではなく,Spearmanの順位相関係数を代入して求めた偏順位相関係数の有意性検定は可能なのですか?

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335. Re^5: Kendall partial correlation  青木繁伸  2002/06/27 (木) 23:04
> (4)式にKendall ではなく,Spearmanの順位相関係数を代入して求めた偏順位相関係数の有意性検定は可能なのですか?

可能です。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Corr/p-corr.html
にあるとおりです。

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337. Re^6: Kendall partial correlation -欠損値がある場合-  Kendallってだれ?  2002/06/28 (金) 04:10
早速,教えていただいた方法で,統計解析をしました.しかし,データの一部に欠損値があり,欠損値の扱いは「ペアごとに除外」としました.その結果,Spearmanの順位相関係数のNが(当然)不揃いになってしまいました.
つまり,変数AとBのnが15人,変数AとCのnが13人といった具合に.
(1)この場合,偏相関係数の(4)式に変数A,B,Cの順位相関係数をそのまま入れていいんでしょうか?

(2)また,偏相関係数の検定の時には,nは13?それとも15なんでしょうか?

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338. Re^7: Kendall partial correlation -欠損値がある場合-  青木繁伸  2002/06/28 (金) 07:25
> 欠損値の扱いは「ペアごとに除外」としました.その結果,Spearmanの順位相関係数のNが(当然)不揃いになってしまいました.

この場合,欠損値の扱いは「リストごとに除外」とすべきでしょう。
極端な場合,A:B 15組,A:C 3組,B:C 4組なんてことになったらおかしいと気づきますよね。

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329. Re^2: Kendall partial correlation  青木繁伸  2002/06/27 (木) 10:44
> 不幸なことに,Kendall の偏順位相関係数の標本分布はまだ知られていない(1956年当時)ので,有意性検定は不可能。ただし,別の方法はある。
> 詳しくは
> Sidney Siegel の Nonparametric Statistics for the Behabioral Sciences
> 邦訳,S.ジーゲル,藤本煕監訳「ノンパラメトリック統計学」マグロウヒル
> を見てください。後者は絶版。大学の図書館などで探してください。

1995 年でもまだ,分布はわからないみたいですね。
Siegel が書いたのとは別のアプローチが,
http://arxiv.org/PS_cache/astro-ph/pdf/9503/9503072.pdf
にあります。ふむふむ。ブートストラップ法を用いていますね。

おまけ
http://ibm9.math.nsysu.edu.tw/u/changfc/teaching/nonparametric/slide/chap5.txt
に,ケンドールの偏相関係数について説明がありした(LaTeX のソースですが)

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