★ 2つの処理による変化の度合いを検定 ★

 345 2つの処理による変化の度合いを検定  かっぱ  2002/04/06 (土) 22:34
  348 Re: 2つの処理による変化の度合いを検定  青木繁伸  2002/04/07 (日) 08:07
   351 Re^2: 2つの処理による変化の度合いを検定  かっぱ  2002/04/07 (日) 16:51
    353 Re^3: 2つの処理による変化の度合いを検定  青木繁伸  2002/04/08 (月) 11:41
     355 Re^4: 2つの処理による変化の度合いを検定  かっぱ  2002/04/08 (月) 12:33
      356 Re^5: 2つの処理による変化の度合いを検定  青木繁伸  2002/04/08 (月) 14:07
       359 Re^6: 2つの処理による変化の度合いを検定  かっぱ  2002/04/08 (月) 23:49


345. 2つの処理による変化の度合いを検定  かっぱ  2002/04/06 (土) 22:34
初めまして。統計処理には疎いもので,もしもお知恵を拝借できるなら,と
思いまして書き込みいたします。

実際に行った生物学的なデータなのですが,
ある薬物を2種類の濃度で投与しました。どちらの濃度でもある程度の効果
が得られますが,これは状態Aから状態Bに変化させる,とします。

薬物の濃度によって,AからBへの変化の度合いが変わりますが,この変化の
度合いを検定する方法がよく分かりません。

BはAによって影響を受ける値なので,直接Bを比較検定することには意味がなく
AとBの差分をとる事を考えましたが,データのばらつきが大きく差は検出でき
ませんでした。箱ヒゲ図をかかせてみると,何らかの差はありそうですが,
やはり差はないのかもしれません。

因子の影響によって変化した,その度合いを検定する方法,というのは存在
するのでしょうか。

つたない質問で申し訳ございません。もしもご存知の方がいらっしゃれば
お教え願えれば幸いです。

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348. Re: 2つの処理による変化の度合いを検定  青木繁伸  2002/04/07 (日) 08:07
> ある薬物を2種類の濃度で投与しました。どちらの濃度でもある程度の効果
> が得られますが,これは状態Aから状態Bに変化させる,とします。
>
> 薬物の濃度によって,AからBへの変化の度合いが変わりますが,この変化の
> 度合いを検定する方法がよく分かりません。
>
> BはAによって影響を受ける値なので,直接Bを比較検定することには意味がなく
> AとBの差分をとる事を考えましたが,データのばらつきが大きく差は検出でき
> ませんでした。

状態A,B というのがよく伝わらないのですが。

状態A,Bは共存できるものですかできないものなのですか?
差を取ることができると言うことは状態A,Bは計量値なのですね?
状態Aから状態Bに変化するのに,同じ計量値で測定できるのですか?

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351. Re^2: 2つの処理による変化の度合いを検定  かっぱ  2002/04/07 (日) 16:51
ご親切にお答え大変恐縮です。どうもありがとうございます。
私も書き込んでいて,分かりにくいなぁ,と思っておりました。

薬物は麻酔薬でこれを使うと脊髄から出ている神経が下から順に
上に向かって麻酔がかかります。ある程度の時間が経つとそれ以上は
広がらず,その後醒めて行きます。
今回測定したのは,手術の前に測定した麻酔の領域と手術後に測定した領域
ですが,手術中にも変化するので,もっと上まで麻酔される場合も,下にさめて来ている場合もあります。
濃度の低い麻酔薬を使えば,早く醒めてくるだろう,という仮定をおいて
異なる濃度の2群を設定したのですが,ばらつきが大きくはっきりしません。
手術前を状態A,後を状態Bとしたのですが,BはAによって左右されますし,
単純に差分をとるだけでは(絶対値をとって変化量の合計としても)差は
検出されませんでした。
AからBへの変化はPaired t testで検定して,両群とも有意に変化しており,
薬物の濃度によって,その変化の度合いが変化するかどうかを検定したいと考えております。
お恥ずかしい限りですが,平易にかいてある本では今一つ適切な方法が分からなくて書き込みをさせていただきました。

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353. Re^3: 2つの処理による変化の度合いを検定  青木繁伸  2002/04/08 (月) 11:41
> 濃度の低い麻酔薬を使えば,早く醒めてくるだろう,という仮定をおいて
> 異なる濃度の2群を設定したのですが,ばらつきが大きくはっきりしません。
> 手術前を状態A,後を状態Bとしたのですが,BはAによって左右されますし,
> 単純に差分をとるだけでは(絶対値をとって変化量の合計としても)差は
> 検出されませんでした。


この検定をどのように行ったのか,今ひとつわかりません。

> AからBへの変化はPaired t testで検定して,両群とも有意に変化しており,
> 薬物の濃度によって,その変化の度合いが変化するかどうかを検定したいと考えております。

B-A の差(絶対値をとってはいけない)を一つの測定値として,低濃度群と高濃度群の二群の平均値の差の検定ではダメなのですか。
(高濃度群と低濃度群は独立二標本でしょうね?)

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355. Re^4: 2つの処理による変化の度合いを検定  かっぱ  2002/04/08 (月) 12:33
お忙しい中でのお返事ありがとうございます。

2種類の薬物投与群は完全に独立した標本群になります。
前後の変化量(絶対値ではありません)を集計して,2群を
ノンパラメトリックテストで検定しました。(麻酔領域は飛び飛びの値を
とるので,これで良いと思うのですが)
結果は差がありません。

それはそれで良いのですが,分布をみるとどうも低濃度の方が早く醒めて
いるようにみえるので,なにか他に検出する方法がないかしら,と思って
いました。

2群には差がない,と考えておきます。

どうもありがとうございました。

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356. Re^5: 2つの処理による変化の度合いを検定  青木繁伸  2002/04/08 (月) 14:07
> 2種類の薬物投与群は完全に独立した標本群になります。
> 前後の変化量(絶対値ではありません)を集計して,2群を
> ノンパラメトリックテストで検定しました。(麻酔領域は飛び飛びの値を
> とるので,これで良いと思うのですが)
> 結果は差がありません。

この場合のノンパラメトリック検定も,いろいろあるのですが,デフォールトでマン・ホイットニーのU検定なのでしょうね。
(とびとびの値をとることが即ノンパラではないですよ)

例数はどれくらいずつあるのですか?
場合によっては U 検定 の exact test も必要かもしれませんし。

> それはそれで良いのですが,分布をみるとどうも低濃度の方が早く醒めて
> いるようにみえるので,なにか他に検出する方法がないかしら,と思って
> いました。

「低濃度の方が早く醒めているようにみえる」とは,実際そのようであるが,例数が少なくて有意とは言えないということですか?

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359. Re^6: 2つの処理による変化の度合いを検定  かっぱ  2002/04/08 (月) 23:49
何度もお答えありがとうございます。

nonparametric testはおっしゃる通りmann-Whitneyを使っています。
もちろん,不連続の観測値であるためにnonparaというわけではなく,
同じ分布であるかどうかの検定をしていないこともあり,nonparametric
を選択しました。

例数は本来ならば同じ例数好ましいのでしょうけれど,調査の都合で
85例と40例位となっています。

医学分野での標本数としては多くはありませんが少なくもない数である
と思います。しかし,power analysisは行っていませんので,この例数
で十分なのかどうか,はっきりはしません。

実際のところ,この方法は脊椎麻酔といいますが,個人差が非常に大きく
数十年に渡って行われてきたのにいまだに投与量の最適値が確定されていない
方法なのです。まぁ,うまくいかないのが当然みたいな検定なのですが。

どうもありがとうございました。

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