★ スピアマンの順位相関係数の適用例(?) ★

 205 スピアマンの順位相関係数の適用例(?)  青木繁伸  2000/10/12 (木) 16:52
  211 Re: スピアマンの順位相関係数の適用例(?)  ???  2000/10/12 (木) 18:26
   212 Re^2: スピアマンの順位相関係数の適用例(?)  青木繁伸  2000/10/12 (木) 18:36
    213 Re^3: スピアマンの順位相関係数の適用例(?)  ???  2000/10/12 (木) 18:58
     215 Re^4: スピアマンの順位相関係数の適用例(?)  青木繁伸  2000/10/12 (木) 19:14
      216 Re^5: スピアマンの順位相関係数の適用例(?)  ???  2000/10/12 (木) 19:25
       217 Re^6: スピアマンの順位相関係数の適用例(?)  青木繁伸  2000/10/12 (木) 19:51
        227 Re^7: スピアマンの順位相関係数の適用例(?)  ???  2000/10/13 (金) 08:00


205. スピアマンの順位相関係数の適用例(?)  青木繁伸  2000/10/12 (木) 16:52
伊藤樹史「ノンパラメトリック医学統計法」真興交易医書出版部を読んでいましたが。

Spearman の順位相関係数の例で,例題として次のようなものがあげてある。

この例題は適切でしょうか?

==========
外科系の講師9人のうち誰が要領よく,かつ手際よく手術をするか,2人の麻酔医(X,Y)によってランク付けが行われた。その結果が下の表である。2人の麻酔医の評価に相関が認められるかどうか検定しなさい。
     外科 脳外 婦人科 整形科 …… 循環器科
麻酔医X  3  1   2   6       8
麻酔医Y  1  3   5   8       9
(表の部分はアレンジ)
==========

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211. Re: スピアマンの順位相関係数の適用例(?)  ???  2000/10/12 (木) 18:26
> Spearman の順位相関係数の例で,例題として次のようなものがあげてある。
> この例題は適切でしょうか?

 昔からよく見かけるタイプの例題ですが,最近は,このような場面には適用できないことになったのですか?

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212. Re^2: スピアマンの順位相関係数の適用例(?)  青木繁伸  2000/10/12 (木) 18:36
>  昔からよく見かけるタイプの例題ですが,最近は,このような場面には適用できないことになったのですか?

最近できないことになったと言うことではありません。

ケンドールの相関係数の説明のときにはよく出てくる例のタイプであるとはわかっております。

先のデータで言えば,9ケース ,2変量のデータです。
このとき,各ケースの取る値が独立といえるのかな?というかすかな疑問があるのです(あるケースが順位1を取ると他のケースは(同順位を認めないときには)順位1をとれないことになるのかな?と思うのです)。

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213. Re^3: スピアマンの順位相関係数の適用例(?)  ???  2000/10/12 (木) 18:58
> ケンドールの相関係数の説明のときにはよく出てくる例のタイプであるとはわかっております。

 Spearmanの説明のときにも,よく出てくるのではないでしょうか.古くからの本では,Howellの心理学統計やSnedecorの生物統計でも,この種の順番をつけた場面について説明されています.初心者には,わかりやすい例だと思いますが.

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215. Re^4: スピアマンの順位相関係数の適用例(?)  青木繁伸  2000/10/12 (木) 19:14
気にしすぎなんでしょうかね(^_^)
それとも,気にする必要のないことにこだわっているだけなのか。

シーゲルの本では Spearman の順位相関係数, Kendall の順位相関係数の順に出てきます。
Spearman の順位相関係数の例は,ケースについて二変数が何らかの得点(順序尺度変数)として観察されており,それに順位をつける例です。
Kendall の順位相関係数の例は,さいしょっから順位付けされるデータの例です。そして,Spearman の順位相関係数を同じデータに適用して比較するみたいな記述があります。

ノンパラメトリックな手法の原点から言えば,何らかの測定値がなくても,順位さえつけられればいいのだから,私が違和感を感じるといって挙げた例は,Spearman の順位相関係数を計算することにおいて何の問題もないというのがわからないわけではないのですが。(何重否定だ(^_^)

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216. Re^5: スピアマンの順位相関係数の適用例(?)  ???  2000/10/12 (木) 19:25
 私はあまり詳しくないので,参考までに;
 このような例題の場合,Kendallの順位相関係数を用いることを,Howellはかなり強くすすめています.Kendallの係数の方が,パラメータの推定値としての性質がすぐれていることをその理由にあげています.

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217. Re^6: スピアマンの順位相関係数の適用例(?)  青木繁伸  2000/10/12 (木) 19:51
>  このような例題の場合,Kendallの順位相関係数を用いることを,Howellはかなり強くすすめています.

もし可能でしたら,文献名を教えていただきたいと思います。

===

私が違和感を感じるもう一つの理由は,私はたいていは「2変量間の相関」という文脈でとらえるのですが,シーゲルもそうですが「2評定者の一致度」という文脈での解説もあるということでしょうね。後者は Kendall の順位相関係数という潜在意識があるんですね。

おおもとの文献(*1)でどのようになっているか調べなくてはならないかな〜〜
タイトルから言えば,Association という単語はあるものの,「2評定者の一致度」みたいな感じが強いけど。でもレーマン(*2)はこれを引いて「2つの特性の間の関連の強さの測度としてSpearman によって提案された」って書いてあるしな〜〜
どなたかご存じないですか?

*1 Spearman, C (1904): The Proof and Measurement of Association between Two Things. Am. J. Psychol. 15, 72-101.

*2 E.L.レーマン著,鍋谷ら訳「ノンパラメトリックス」森北出版株式会社(324ページ)

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227. Re^7: スピアマンの順位相関係数の適用例(?)  ???  2000/10/13 (金) 08:00
> >  このような例題の場合,Kendallの順位相関係数を用いることを,Howellはかなり強くすすめています.
>
> もし可能でしたら,文献名を教えていただきたいと思います。

 「Howellの心理学統計」というのは,昔からよく使われている統計学の参考書です.第4版が数年前に出ています.

Statistical methods for psychology (Duxbury Press)

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