★ 直交回転か斜交回転か ★

 71 直交回転か斜交回転か  前田啓朗@広大院M2  1999/09/18 (土) 22:41
  73 Re: 直交回転か斜交回転か  堀 啓造  1999/09/20 (月) 03:47


71. 直交回転か斜交回転か  前田啓朗@広大院M2  1999/09/18 (土) 22:41
広島大学大学院(英語教育学)M2の前田啓朗です。ど素人ですが,いつも興味深く拝見しています。

ところで,因子分析の手順の中の因子軸の回転ですが,おおかたの場合(特に心理学系で行われる質問紙調査など)において,因子間の相関を認めない直交回転というのは理論的に無理があるように私には思えるのです。
というのは,潜在変数が互いに全く独立である場合というのはほぼありえないであろうから,潜在因子間の相関を認めない,というのはどうだろう,と考えてしまうのです。

となると,世に出回っている直交回転(特にバリマックス法)を用いた因子分析は,理論的な無理は承知で解釈の容易さを求めて直交回転を施している,ということになるのでしょうか。

素人考えですが,だったら困難は承知で斜交回転を施し,因子間の相関にも考察を加えてはどうかと考えるのですが,その考えはいかがなものでしょうか?

専門文献の1冊も読んでいない文系学生ですが,よろしくご回答くださればうれしいです。

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73. Re: 直交回転か斜交回転か  堀 啓造  1999/09/20 (月) 03:47
> 素人考えですが,だったら困難は承知で斜交回転を施し,因子間の相関にも考察を加えてはどうかと考えるのですが,その考えはいかがなものでしょうか?

そういう考えもあります。

ただし,昔は「潜在変数」と考えていましたが,今はあまり「潜在変数」とは考えていないのでは。
ただし,因子得点まで考え,それを処理する場合は,斜交解には問題があります。

また,理論というかモデルをどうたてるかの問題であるので,斜交解だけでいいかは問題です。

モデル化できる力はSEM のほうが高いので当然ながらSEM(構造方程式モデル・共分散構造分析)の方向に進むことになるでしょう。

因子分析のさまざまなモデルの立て方については,
浅野長一郎『因子分析法通論』共立出版(1971)
が参考になります。

もちろん,今の計算機の処理能力からして,斜交解をまったく考慮せずに,結果を出すのは問題があるでしょう。

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