★ 一元配置の分散分析は2つの平均値の差の検定に用いられるの ★
255 一元配置の分散分析は2つの平均値の差の検定に用いられるの? 武田眞次 1999/07/22 (木) 06:05
260 Re: 一元配置の分散分析は2つの平均値の差の検定に用いられるの? 温室住人 1999/07/22 (木) 18:11
256 Re: 一元配置の分散分析は2つの平均値の差の検定に用いられるの? 青木繁伸 1999/07/22 (木) 09:58
264 Re^2: 一元配置の分散分析は2つの平均値の差の検定に用いられるの? 武田眞次 1999/07/24 (土) 06:40
269 Re^3: 一元配置の分散分析は2つの平均値の差の検定に用いられるの? 堀 啓造 1999/07/25 (日) 02:58
265 Re^3: 一元配置の分散分析は2つの平均値の差の検定に用いられるの? 青木繁伸 1999/07/24 (土) 10:20
261 Re^2: 一元配置の分散分析は2つの平均値の差の検定に用いられるの? 堀 啓造 1999/07/22 (木) 19:47
| 255. 一元配置の分散分析は2つの平均値の差の検定に用いられるの? 武田眞次 1999/07/22 (木) 06:05 |
うちの会社では何でもかんでも分散分析で平均値の差の検定を行っています。たとえば,ある物質を定量したとします。A法では10.2,10.3,10.1。B法では10.4,10.1,10.1という値が出たとします。このような場合,私はt検定を行っていたのですが,上司は分散分析で解析しろといわれるのです。いろいろな統計のテキストを調べてみても2つの平均値の差のあるなしを検定する場合はt検定と書かれているのですが・・・。分散分析で行っても問題ないんでしょうか?教えてください。 |
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| 260. Re: 一元配置の分散分析は2つの平均値の差の検定に用いられるの? 温室住人 1999/07/22 (木) 18:11 |
>私はt検定を行っていたのですが,上司は分散分析で解析しろといわれるのです。いろいろな統計のテキストを調べてみても2つの平均値の差のあるなしを検定する場合はt検定と書かれているのですが・・・。
最初のご回答で,ご質問に対しては十分に説明されているので,これは上司の方を弁護(?)する蛇足です。
統計学のテキストによっては,二つの平均値の差に関するt検定は,統計手法としてもはや重要ではなく,分散分析の考え方を覚えておけばよいとするものがあります。2群の等分散性を保証できないときは,ノンパラメトリック検定などを考えなさい,ということになっています。
上司の方は,そのような流儀のテキストを主に参考にされている可能性もあります。
ちなみに,生物統計学関係で最も定評のある"Biometry"(Sokal and Rohlf)というテキストはそのような方針をとっています。
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| 256. Re: 一元配置の分散分析は2つの平均値の差の検定に用いられるの? 青木繁伸 1999/07/22 (木) 09:58 |
> 2つの平均値の差のあるなしを検定する場合はt検定と書かれているのですが・・・。
> 分散分析で行っても問題ないんでしょうか?教えてください。
通常の t 検定(Welch の方法でない方)と一元配置分散分析は同じ結果(p 値)になります。
一元配置分散分析では,第一自由度が 1,第二自由度が n1+n2-2 の F 値が計算されます。
t 検定では 自由度が n1+n2-2 の t 分布に従う t 値が計算されます。
この場合 F 分布と t 分布の関係により,t^2 = F となります。
従って p 値は同じになるわけです。
しかし,t 検定の方が Welch の方法の余地も考慮するので,一元配置分散分析よりはよいと思います。プログラムによっては 2 群の場合に一元配置分散分析を指定しても実際は t 検定のフローチャートに従って計算するようになっているものもあります。
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| 264. Re^2: 一元配置の分散分析は2つの平均値の差の検定に用いられるの? 武田眞次 1999/07/24 (土) 06:40 |
> 通常の t 検定(Welch の方法でない方)と一元配置分散分析は同じ結果(p 値)になります。
>>たとえば対応のあるデータであればどうなるのでしょうか?同じサンプルから定量したとします。従来の方法と新規の方法で差がないかを知りたい場合。私自身,「対応のある」という意味が正確にわかっていないかもしれません。上のような例は対応があるとは言わないのかも・・・。
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| 269. Re^3: 一元配置の分散分析は2つの平均値の差の検定に用いられるの? 堀 啓造 1999/07/25 (日) 02:58 |
> > 通常の t 検定(Welch の方法でない方)と一元配置分散分析は同じ結果(p 値)になります。
> >>たとえば対応のあるデータであればどうなるのでしょうか?同じサンプルから定量したとします。従来の方法と新規の方法で差がないかを知りたい場合。私自身,「対応のある」という意味が正確にわかっていないかもしれません。上のような例は対応があるとは言わないのかも・・・。
この場合は一元配置分散分析ではなく二元配置分散分析です。あとは青木さんの説明参照。 |
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| 265. Re^3: 一元配置の分散分析は2つの平均値の差の検定に用いられるの? 青木繁伸 1999/07/24 (土) 10:20 |
> > 通常の t 検定(Welch の方法でない方)と一元配置分散分析は同じ結果(p 値)になります。
> >>たとえば対応のあるデータであればどうなるのでしょうか?同じサンプルから定量したとします。従来の方法と新規の方法で差がないかを知りたい場合。私自身,「対応のある」という意味が正確にわかっていないかもしれません。上のような例は対応があるとは言わないのかも・・・。
この発言の前にあるような場合,つまり同じ検体について経時的に数回測定するような場合は対応のあるデータということになります。
対応のある場合には,一元配置分散分析ではなく,乱塊法ということになります。
乱塊法において,2時点での測定のような場合が,対応のあるt検定と同じになります。
対応のあるデータがどのようなものかについては,
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Kentei/dependent.html
に簡単に書いてあります。 |
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| 261. Re^2: 一元配置の分散分析は2つの平均値の差の検定に用いられるの? 堀 啓造 1999/07/22 (木) 19:47 |
> 通常の t 検定(Welch の方法でない方)と一元配置分散分析は同じ結果(p 値)になります。
> 一元配置分散分析では,第一自由度が 1,第二自由度が n1+n2-2 の F 値が計算されます。
> t 検定では 自由度が n1+n2-2 の t 分布に従う t 値が計算されます。
> この場合 F 分布と t 分布の関係により,t^2 = F となります。
> 従って p 値は同じになるわけです。
t検定の場合,片側検定と両側検定があるというのは?
一元配置の分散分析の場合,両側検定だけ。
私の場合は片側検定はまずしませんので,t検定でこのメリットは享受していません。
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