中心極限定理     Last modified: Nov 16, 2015

 平均値 $\mu^*$,分散 $\sigma^{2*}$ をもつ,任意の分布に従う乱数列 $x_1, x_2, \dots, x_n$ があるとき,その平均値

\[ \bar{x}_n = \frac{x_1+x_2+\cdots+x_n}{n} \] の確率分布は,$n$ が大きくなるとき,平均値 $\mu^*$,分散 $\sigma^{2*}/n$ である正規分布に収束する

 すなわち,

\[ \frac{\bar{x}_n-\mu^*}{\sigma^*\ /\ \sqrt{n}} \] は,$n$ が大きいとき,平均値 $0$,分散 $1$ の標準正規分布に従うとみなしてよい。

 これを,中心極限定理 という。


 例えば,一様乱数は,平均 $E(x) = 1 / 2$,分散 $V(x) = 1 / 12$ であるから,$12$ 個の一様乱数の合計は平均値が $12/2=6$,分散は $12/12=1$ なので, $12$ 個の一様乱数の合計から $6$ を引くだけで簡単に,標準正規分布に従う正規乱数が発生できる。

> x < matrix(runif(120000), 12) # 12×10000の一様乱数行列
> z < colSums(x)-6 # 列和から6を引く。結果は10000個の正規乱数

> mean(z) # 平均値
[1] -0.00339625
> var(z)  # 不偏分散
[1] 1.012838
> sd(z)   # 標準偏差
[1] 1.006399

演習問題


応用問題


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