ポアソン分布に従う変数の場合には,平均値=分散となる。このため,平均値の差の検定や一元配置分散分析などの前提条件が満たされないことになってしまう。このような場合には,もとの変数の平方根をとることによって新たな変数を作ると,この変数の分散はほぼ 0.25 となる(ポアソン分布の平均値がどのような値であっても,定数にほぼ等しくなる)。変換後の分布は正規分布に十分近くなるので,正規分布,等分散性を仮定する手法が使えるようになる。変換前の変数 $X$ の平均値が 2 〜 10 のときは $\sqrt{X+0.5}$,あるいは $sqrt{X}+\sqrt{X+1}$ を用いたほうがよい。平均値が 2 以下の場合にはノンパラメトリックな手法の適用を考えたほうがよい。
変数変換も参照のこと。